ポジショニング戦略に本当に役に立った3冊

はじめに

今年、新規事務所設立を控えて色々と準備を進めていますが、その中でも特に時間を割いて考えているものの一つが「事務所のポジショニング」についてです。
特に僕が開業を予定している福岡県は、多くの素晴らしい先生方が既に社会保険労務士として活躍されており、完全に後発組となる弊所にとって、どこで勝負するのかという点については死ぬほど考え抜く必要があると感じたからです。

僕がその戦略を立てるのに参考にしたのが、いくつかのビジネス書でした。
今回は、僕と同じようにこれから新規事務所を立ち上げていこうとされている士業の方に向けて何かの参考になればと思い、これまで実際にお会いした経営者の方やフリーランスの中でもハイパフォーマーにあたる方々からご紹介いただき、かつ僕が実際に手に取り、本当に役に立ったと実感している3冊をご紹介させていただきたいと思います。
 

No.1 「俺のイタリアン、俺のフレンチ」 著:坂本孝

41VSDrNHHGL._SY344_BO1,204,203,200_いわずと知れた「高付加価値型の立ち飲み飲食店」というポジションを確立し、業界の中でも異彩を放つ俺の株式会社代表取締役で、ブックオフの創業者でもある坂本孝氏の著書。
本書の中には「競争優位性」という言葉が繰り返し登場しています。その中から次の一節をご紹介します。  

超不景気だと言われる時代にもかかわらず、毎日毎晩ものすごく繁盛している業態は、立ち飲みの居酒屋です。
小さくても毎日毎晩活気ムンムンです。

それからもう一つ、ミシュランガイドの星付きレストランです。
(中略)普通だったら、「じゃあ、立ち飲みをしようか」「じゃあ、星付きレストランで経験した敏腕シェフを迎えよう」……そんな風になるかもしれません。

しかし、この三人が閃いたことは、「この二つをくっつけてしまえ!」でした。そして、誕生したのが、「俺の〇〇」シリーズです。   「俺の」系列的のビジネスモデルをご存知の方はお分かりかと思いますが、高い回転率を保持しながら、あり得ないくらい高い原価率で美味しい料理を提供し、お客様を感動させる事で競争優位性を確保しています。

ちなみに、飲食店で常識とされている原価率は30%前後なのに対して、「俺の」系列店は、戦略を徹底的に数字に落とし込むことで80%を超えてくるメニューをも実現させているそうです。  

No.2「広告のやりかたで就活をやってみた」 著:小島雄一郎、笹木隆之

5113HELe7GL._SY344_BO1,204,203,200_タイトルと装丁だけを眺めると、一見就活を控えた大学生に向けて書かれた「就活本」なのかなという印象を受けますが、実際はプロモーションとポジショニングについて非常に分かりやすく書かれている「広告本」です。

その中から次の一節をご紹介。  
2011年3月12日、九州新幹線が開通しました。
この開通に伴いつくられたCMが動画サイトなどで話題になっているのはご存知でしょうか?これは正に、商品のポジションを確立するというゴールを目指した広告だったと思います。

(中略)人や土地の「温かさ」を伝えることで、「九州に行ってみたい」と思う人がいれば、そこには九州新幹線の存在意義が生まれます。電車の旅には、飛行機では感じられない「温かさ」があるからです。
九州新幹線は、電車ならではの価値である「温かさ」を表現することで、独自のポジションをつくり、長く愛される存在を目指しました。  

引用した部分に限らず、皆さんもきっと目にしたことがあるであろう実際の広告事例をもとに、分かりやすい解説が施されています。広告の世界を少しのぞいてみたいという方にもおすすめです。  

No.3「自己プロデュース力」 著:島田紳助

41DiDnEXC2L吉本の島田紳助さんが2007年3月にNSC(吉本総合芸能学院)の学生さん向けに大阪で開催された特別講義の内容を収めたものなのですが、これが実に分かりやすい。
本書からは次の一節をご紹介します。
  だから、「勝てない現場には行かない」「勝てる現場では必ず勝つ」、自分の中でそう決めてて

(中略)でも、そこにはやっぱり理由があるんです。
それは、「自分たちのターゲットは二十歳から三十五歳の男だ」というもの。
(中略)だから相方に言い続けました。
「漫才をやる時は、目の前に座っている女の子じゃなくて、カメラのレンズの向こうにおる、コタツに入ってテレビを観てる兄ちゃんたちを笑わせにかかれ」

  僕みたいに小資本、後発で立ち上げようとしている方は、本当にどのポジションを狙っていくのかの設定がものすごく大事です。
更に、狙っていくポジションを数年ごとに設定しておくというのも重要だと考えています。  

さいごに

今回ご紹介した3冊の中で、もし気になる本がありましたら是非手に取ってみて下さい。
ちなみに、弊所が起業時に目指すポジションは「3年のうちに福岡県で30代前後の若者の起業支援実績NO1の社会保険労務士として認知される」というものです。
さて、皆さんは、どんなポジションを狙っていきますか?

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