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【第1回】地方都市圏で、士業事務所をゼロから始め、組織として運営する6つの方法『まずは、地方士業事務所の現状を知る』

目次 [非表示]

地方には士業法人が少ない

imasia_11104052_M地方都市圏といっても、人口で見てみると多様です。
1万人の都市があれば、大阪市の226万人(2010年)、や名古屋市の226万人(〃)まで、一概に語ることはできません。 なお、地方都市圏とは「首都以外の都市」と定義し、話を進めたいと思います。  

わたしは広島県広島市という117万人(〃)の都市で、行政書士法人を運営しています。
広島市は、大都市圏でもない、過疎地でもない都市環境と言えようかと思います。  
地方都市は、士業法人が少ないです。情報を入手する方法も限られています。

ですので、努めてさまざまな士業法人の経営者の方と情報交換するようにしています。  
そんなわたしから見た、地方の士業事務所の現状としてまず挙げられるのは・・・ 「士業法人が少ない」ということ。   行政書士を例にとってみると、全登録者数44,740人(2015年4月)から東京の5,793人を差し引いて、同じように行政書士法人も差し引いてみると・・・ 東京以外の行政書士登録者数:38,947人 東京以外の行政書士法人登録数:274法人   その割合は、0.7%です。

行政書士法人は、二人以上の行政書士から成り立ちますので、この数値を2倍にしても、1.4%。   地方都市圏では、その登録者数に対して1.4%しか、行政書士法人が存在しないということになります。
ちなみに弊社がある広島の行政書士業界の場合、行政書士法人は、全登録者数1,067人に対して、5法人となっています。

同じように計算すると、0.9%になります。   私がやっています行政書士業界ではこんな感じになります。
参考まで、東京以外の税理士法人の場合は、税理士登録者数に対して、約3%です。

司法書士の場合は、想定ですが、約2%になると思います。
  士業以外の一般的な業種では、首都、地方ともに、小規模な企業のうち、法人組織(会社組織)は30%を超えると言われていますので、それと比べても、圧倒的に法人組織(会社組織)が少ないと言えるでしょう。
  以上からわかる通り、地方都市圏では士業法人が少ない、と言えます。  

顧客応対品質が低い。そこが差別化するチャンス!

imasia_7255267_Mこれは語弊があります。お腹立ちになる方がおられるかもしれません。
※決して批判ではありません。
士業界は、顧客応対品質が低いです。  

歴史的に、士業法人が少なく、個人事業主が圧倒的多数を占める業界です。
所長先生たる代表者の気持ち一つで、接客の良し悪しが決まる世界。
または、所長先生の忙しさ一つで良し悪しが決まる。  

そして、お金を支払う側である顧客を、顧客とみなさない風潮も根強く残る世界です。
ベテラン士業から時折出てくる言葉である「やってあげている」というのが特徴的ですね。
  例えば電話をかけるとします。

営業時間内にも関わらず電話に出ない、または電話に出ることができない。
電話をかけると高い確率で携帯電話へ転送になる。 転送されても出ない、出ることができない。
  ごく一般的な業種では、考えられないことです。 淘汰される可能性は高いでしょう。

  でも士業界では、現時点、淘汰されていません。 ただ、これからそうなります。
これをお読みになる方は、思ったはずです。
「営業時間内、電話に100%出るだけで差別化になるのでは?」。  

その通りです。 営業時間内、お問い合わせ、顧客からの電話に対して100%受話するだけで、差別化になる。
ある意味、すごい世界です。  

これは、士業法人の数の少なさが影響していると思います。  
士業法人は、あらゆる分野において、標準化を図る可能性が高いです。
雇用が発生する率が高いので、そこで雇用されて働く人のために、色んな基準や水準を定める必要性が出てきます。
電話を含む接客の水準、業務遂行の水準、果ては法人全体の方針、経営理念など、定めざるをえない状況になってゆきます。  

士業法人の割合が高い首都圏以外の地方都市圏では特に、顧客応対品質が低くなるわけです。
※もちろん、個人事務所の先生で、最高の顧客応対をしている方はたくさんおられます。  

依頼が一部に集中しつつある

imasia_14714933_M少なくとも地方圏では、依頼が“ある種類の士業”に集中しつつあると感じます。
具体的な数値に基づいたものではありませんが、実際に士業として事務所を運営していると感じる時があります。

  次回のテーマを先に書いてしまいますが、わたしはこれからの士業は、依頼が次の2つに集中すると考えています。   1つ目は、業界で評判になるくらい腕が立つ、職人型の士業(個人事業者)。
2つ目は、組織的に運営する士業法人。  
誰が聞いても、「それならあの先生に聞いてみるべき」と言われるほどの特化した、実務力のある先生。
  そして「ここに任せたら安心だな」と思う、あらゆる部分で品質保持に努める士業法人。

  このどちらかに依頼が集中する。  
これには色んな要素が絡んできますが、一番分かりやすいのが、世の流れですね。
ずばり“両極化”です。  
実は、上の「職人型の個人事業者としての士業」「士業法人」以外に2つあります。

つまり、「数人のパートタイマーを抱える士業事務所」「数人の社員を抱える士業事務所」です。これを中間層とみなします。  
順に追って書くと、次のとおりです。  

1. 職人型の個人事業者としての士業(個人事業主)
2. 数人のパートタイマーを抱える士業事務所(個人事業主)
3. 数人の社員を抱える士業事務所(個人事業主)
4. 士業法人(法人組織)   世の流れの中で、「両極化」があります。

これは所得の差、教育の差、チャンスの差など、あらゆる分野で関係してくる要素です。
  この両極化がまさに、士業界、特に地方都市圏の士業界にも及んできていると思うのです。  

士業界の売上数値でも現れ始めています。 どの士業でも、個人事業主の売上は下がっています。
これは上の2,3の売上低下が原因の一つかと思います。他方、士業法人の売上は増えています。  

下記は、一例として、私が所属する行政書士の売上推移です。
●行政書士の売上高(行政書士業務に限ったもの)
(参考)平成20年 増減 平成25年

 

 

(参考)平成20年

増減

平成25年

500万円未満

75.9%

78.0%

1000万円未満

11.0%

11.4%

2000万円未満

5.9%

5.0%

3000万円未満

1.8%

1.9%

4000万円未満

0.8%

0.9%

5000万円未満

0.8%

0.6%

1億円未満

0.7%

0.7%

1億円以上

0.1%

0.3%

  ご覧になってお分かりのように、売上高500万円未満が増え、また、1億円以上も増えています。
  前述しました、1の「職人型の個人事業者としての士業(個人事業主)」と4の「士業法人(法人組織)」に依頼が集中しつつある、と見て間違いないです。  

この1「職人型の個人事業者としての士業(個人事業主)」と4「士業法人(法人組織)」に力を行くことが大切です。士
業法人は、すぐには難しいかもしれませんが、職人型の個人事業者になるとことなら努力次第ではなれるのではないでしょうか?  

以上のように、地方の士業事務所の現状としては、 ・士業法人が少ない ・顧客応対品質が低い ・一部の士業に依頼が集中しつつある と言えようかと思います。  
長文でしたが、お読みいただいて、ありがとうございました。  

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