弁護士の登録数は何人なの?

目次 [非表示]

弁護士登録数の推移

日本全体での弁護士数は日本弁護士連合会の加入者数でおよその近似をすることができます。なぜなら、日本の弁護士は全員が日本弁護士連合会の会員となることを義務付けられているからです。   日本弁護士会への2015年時点での加入者数は、36,415人となっています。これは過去の人数と比較しても最多となっています。弁護士の人数は年々増加傾向にあり、1990年の13,800人や2000年の17,126人と比べるとその増加幅がわかると思います。現在の弁護士の人数は2000年と比較しても2倍以上となっており、2000年代以降に急速に人数が増えていることがわかります。この背景には弁護士需要の拡大に対応するためにロー・スクールの設置などの改革が行われたことがあります。その結果、弁護士の総数を増やすことに成功し、当初の目的の一部は果たされました。   その一方で、現在ではあまりにも弁護士数が増えすぎたことから、弁護士が余っているという状況も生じつつあります。場合によっては、弁護士になったものの十分に稼ぐことができないという事態が発生しており、これが新たな問題として取り上げられることもあります。    

女性弁護士数・女性弁護士比率

次に弁護士のうちの女性の人数・割合について見ていきましょう。1950年に日本弁護士会が発足した当時には女性弁護士数はなんと6人しか存在しておらず、その比率は0.1%となっていました。女性の社会進出が進んでいなかった時代とはいえ、専門職である弁護士がいかに男性社会であったかがわかるかと思います。   そこから徐々に女性弁護士数は増えていきました。1987年には弁護士全体のうちの女性弁護士に割合が5%を越えるようになり、ついに2001年には10%を上回りました。人数についても、2001年には1849人となっており、女性弁護士が全くいないという状況は改善されてきています。   最新の2015年の数字では、女性弁護士数は6,618人、その割合は18.2%となっています。つまり、現在では弁護士の5人に1人程度が女性となっており、ある程度女性が活躍するようになってきました。  

人口1000人当たりの弁護士数

弁護士数が増加している現状をこれまでに確認してきましたが、地域によって弁護士が多いところと少ないところがあります。都道府県ごとの2014年における人口1000人当たりの弁護士数について、上位と下位の3つを見ていきましょう。   上位 1、東京都(13.390人) 2、大阪府(8.836人) 3、京都府(2.610人) 下位 1、秋田県(1.037人) 2、岩手県(1.284人) 3、山形県(1.131人)   これらの数字を見ていくと、最も多い東京都と秋田県では13倍程度の差がついていることがわかります。これは弁護士数の比較ではなく人口1000人当たりの弁護士数を比べたものであるため、総人数では圧倒的な差が生じていることになります。   また、上位の都道府県はいずれも都市部であるのに対して、下位はすべて東北地方の県となっています。これまでに弁護士数の増加を目的とした施策が行われ、その問題は概ね解消されてきました。しかし依然として弁護士の偏在という問題が残されていることがわかります。確かに東京や大阪のような都市部では法律関係の問題が生じることや、企業関連の仕事が多いため割合が大きくなることには納得がいきます。しかし、それ以外の地域で弁護士が必要でないわけではなく、そうした地域で活躍する弁護士を確保していくための取り組みが求められています。       参考文献 日本弁護士連合会「基礎的な統計情報」 http://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/statistics/reform/fundamental_statistics.html

関連記事