税理士試験の難易度どのくらい難しい?

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税理士試験の難易度はどれくらい??

何か資格を取ろうと思った時に、多くの人の頭に当然浮かぶ疑問は、その資格を取ることはどれくらい難しいのかということです。今回はこの税理士試験の難易度について、お話をしていきましょう。   まず、大枠からお話をしましょう。税理士試験とは、通常のテストのように100点満点の試験が一つあるだけのものではありません。5科目のテストをそれぞれ受けるという仕組みになっています。   この5科目とは、必須である「簿記論」と「財務諸表論」の2つに加えて、「所得税法」、「法人税法」、「相続税法」、「消費税法」、「酒税法」、「国税徴収法」、「住民税」、「事業税」、「固定資産税」という9科目の中から自由に3科目を選択して決まります。 ※ただし、所得税法と法人税法のうちどちらか1科目は必ず選択。   そしてここが他の試験と一番の違いなのですが、なんと税理士試験は以上の5科目に関して、年をまたいだ合格を認めているのです。どういうことかと言うと、例えば今年は一科目だけ勉強をして合格をします。     来年は違う一科目だけ勉強をして合格します。そして再来年は…と一年に一科目ずつ勉強をして合格し、5年かけてすべての科目を合格しても、税理士資格は取れるのです。   司法書士試験や社労士試験などにはこの制度がないため、いくら他の科目が合格水準の点数でも一科目だけ問題があり不合格になれば、また次の年もゼロからすべての科目を受験しなければいけません。この点は、税理士試験を受ける人にとっての大きな強みです。   ところが、じゃあ合格するのは簡単かというと決してそうではありません。以下は、平成27年度試験の各科目の合格率です。   簿記論 18.8% 財務諸表論 15.6% 所得税法 13.2% 法人税法 11.1% 相続税法 13.4% 消費税法 13.1% 酒税法 11.9% 国税徴収法 14.2% 住民税 9.6% 事業税 13.6% 固定資産税 14.8%   以上の数字の平均は15.2%であり、どの試験もおよそ20人受けてたった3人しか合格しない程の難しさとなっております。つまり、税理士試験は科目別の合格制度をとっていますが、それは1科目ごとの難易度が高く、かなり厳しい試験だからということなのです。もしも合格率15%の試験を一度に5科目受けて、全部一度に合格できる人というのは単純計算でどれくらいでしょうか。それはなんと、約13000人に1人という途方もない数字になってしまうのです。   しかし、だからといってこの税理士試験、じゃあ5年かけて1科目ずつ勉強していけばいいのかというと必ずしもそうはいきませんので、これもまた注意が必要です。なぜならそのようにした場合、最後の1,2科目がなかなか合格できないという話をよく聞くからです。  

社会人が受ける際のよくある話

以下は、社会人で税理士試験を受けようとした人によくありがちなお話です。税理士試験の勉強を始めて3年目までは、だいたいどの人も一度覚悟を決めたからにはほとんど遊ばず仕事以外の時間を100%勉強に捧げます。   そうして、3年で3科目合格します。しかし、そこからが問題です。三日坊主という言葉がありますが、同じような勉強リズムを続けるのは三年が限界という人が少なくないのです。   pixta_14954192_M_mini その結果、3科目連続で合格した気の緩みもあり、4年目以降は勉強時間が減ってきてしまいます。そうして最後の2科目が4年目も5年目も合格できず、結果6年目でもう一度気を引き締めて、6年目、7年目で合格するという人が意外に多いのです。   税理士試験の標準勉強時間は、一般的に2500時間程度と言われています。つまり毎日2時間勉強すれば1250日(約4年)、学業に専念して毎日8時間勉強すれば312日(約1年)と計算できるわけです。     しかし、実際にはそううまくいかず、時間をかければかけるほど合格率は落ちてきてしまいます。それは、人が忘れる生き物だからです。ですので、その難易度を測る時は、あなたが一体毎日どれくらいその試験勉強の時間にあてられるのかということ決めた上で考えるようにしてみてください。

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