弁護士事務所の売上を伸ばすその方法とは?

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弁護士事務所の売上構造

弁護士事務所の売上を伸ばす方法とはどのようなものでしょうか。これについて説明する前に、弁護士事務所の売上の構造から考えていきましょう。   弁護士事務所の売上は、基本的に訴訟の報酬、顧問契約、その他相談料などで構成されています。これらの中で、最も安定しているのは顧問契約です。これは事前にどのくらいの収入が得られるか予測できるため、持続的な事務所運営には欠かせません。     その一方で、訴訟の報酬は不安定です。弁護士というと裁判で活躍しているイメージが世間には浸透していますが、どの時期にどのくらいの頻度で案件が入ってくるか不確実であるため、これを事務所運営のメインに据えると先の見通しを立てることが難しくなってしまいます。   以上を勘案すると、安定的な収入源を確保しながら、他の仕事を定期的に獲得できるような体制をつくることが望ましい事務所運営の姿勢と言えるでしょう。   これと合わせて、弁護士事務所の支出についても見ていきます。弁護士事務所の支出はほとんどが固定費です。例えば、事務所の賃料や機材のリース代、人件費などでよほど突発的な出来事が起こらない限り、事前に一年間の支出を見積もっておくことができます。  

売上拡大の方法

売上を算出するための基本式は、「顧客数(案件数)×単価」です。そこで、弁護士事務所の売上を伸ばすための方法を、(1)顧客数(案件数)、(2)単価 の二つの側面から考えていきます。  

(1)顧客数(案件数)

顧客の数や案件の数を増やしていくために必要なことはマーケティングです。この戦略が地域や市場にマッチした場合には弁護士本人が積極的に動かなくても、仕事の方から入ってくるようになります。その一方で、マーケティングの時点で失敗してしまうといくら実力のある弁護士でも仕事を獲得できずに苦労することになってしまいます。     マーケティングを行う際に大切になることは、自分の得意分野をアピールすること、活動地域を設定すること、の二つです。     自分がこれまでに得意としてきた分野について、過去の実績や独自の知見を示すことができれば、それに関連する問題で悩んでいる人々からの依頼を受けられるようになります。     特にある分野での第一人者となることができれば、安定的な案件の受注が見込めるようになります。そのため、弁護士という高度な専門性が要求される仕事においても、その中のどこに力点を置いていくのかを考えていく必要があります。     活動地域を設定することは、土地に根付いた活動を行っていくために必要なことです。地域を絞らない方が沢山の仕事が入ってくるというイメージが強いかもしれませんが、それは事実ではありません。     反対に、この地域では○○弁護士という評判を確立することで、その土地の人々からの信頼を獲得して確実な収入源を得ることができます。  

(2)単価

弁護士の仕事をしていると、成果報酬とタイム・チャージの二種類の単価の形態があると思います。弁護士事務所を安定して発展させていきたい場合には、タイム・チャージに軸足を置くと収入の見通しを立てることができるようになります。     顧問契約のような場合は別ですが、クライアントから相談を受けた場合に一定の時間単位ごとに報酬を定めておくことで、明瞭な費用計算ができるようになります。これは事務所にとってもクライアントにとっても利点のあることです。     また(1)でも触れましたが、他の誰にも真似できないような専門性を養うことができれば、比較的な高額な単価設定をしても、顧客に必要とされることができます。やはり弁護士にとっても、差別化というものが売上拡大のためのキーワードとなっています。  

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