どうする2018年問題『無期転換ルール』と『大学進学者減少』

いま2つの「2018年問題」が存在しています。


 1つは、日本の18歳以上の人口が2018年頃から減り始め、大学進学者が減少に転じると予想されている問題です。平成以降の18歳人口のピークは1992年の約206万人。2018年は118万人。これにより大学・短大・専門学校・予備校などの教育機関が統廃合の危機を迎えています。何らかの策を講じなければ学校経営自体が成り立たなくなる可能性があります。

 2つめは、2013年4月に施行された改正労働法の「無期転換ルール」。通算5年を超えて勤務した非正規労働者は、本人の申し込みにより、期間の定めのない無期労働契約に転換できるとしたもの。本来は雇い止めをなくし有期契約から無期契約へと転換を図り、安心して働けるようにするための法改正でした。

 しかし、今まで企業は有期雇用契約を何年も実質的に上限なく更新していたものが、有期雇用契約が5年を超える前に雇い止めする問題が頻繁に起きています。※「無期転換ルール」は2018年4月から順次権利が発生します。

「淘汰の時代」


2つの2018年問題が複雑に絡んだ「雇い止め」が最初に問題になったのが、早稲田大学の非常勤講師に対して5年の契約更新による無期雇用転換を回避するため、半年間求職させて契約期間をリセットする就業規則の制定を強行したこと。

この問題は、2015年11月18日で和解しているので詳しい記載は避けるが、この当時の早稲田大学には4261人もの非常勤講師がいました。仮に無期転換されると専任教員の立場になります。早大は「本学の財政事情において無期雇用転換を受け入れる余裕がない」ことを理由にしています。

 

「無期転換ルール」の本格化まであと2年。

最近また大学で「雇い止め問題」が起きました。東北大学は非正規職員3243人を年後以降、5年継続して勤務した非正規教職員を解雇することを告知しています。大学は、2014年以降に就業規則を変えて、一5年上限に労働条件を変更しました。2013年4月1日から遡ってカウントしています。東北大学側は「正規職員と同等、あるいは同等以上の成果を出すと見込まれるものであることが「無期転換候補」としています。

 これらに対する厚生労働省の対策のひとつとして「専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法」が2015年4月1日から施行され、大学等及び研究開発法人の教員等、研究者、技術者、リサーチ・アドミニストレーターについて、無期労働契約に転換する期間を5年から10年に延長されています。

 しかしながら、本来ならすでに経営破綻してもおかしくなかったものが、大学進学率の上昇によってかろうじて維持されていたに過ぎない業界であり、雇用以前に勤務先が消滅する恐れがあります。今後は、「無期雇用ルール」に該当しない形での「雇い止め」が増えると予想されます。

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