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資格なんてクソだと思え!経営感覚を身に付ければ、士業はもっと活躍できる

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士業業界の今を見つめて

現在の資格マーケットをどのように捉えていますか?
 
マーケット自体はそこまで膨らんでいないけれども、士業の数が増え続けています。結果的に、勝ち組と負け組の士業が今、明らかになっている状況だと思います。
 
そう考えれば、やり方を間違えなければ勝てるし、やり方を間違えたら負けるマーケット。やり方を勉強して、しっかりと取り組むべきだと思います。
 
 
昔と今とで、どこが変わったのでしょうか?
 
僕がこの業界に入ったのは、およそ20年前のことです。当時は弁護士の合格者が400名くらいで、かつ広告が禁止されていました。フリーダイヤルの電話相談も原則禁止でしたね。
 
弁護士の広告が全面自由化されたのは2000年。今から16年前のことになります。では、それまではどうやって営業していたのか。紹介か、もしくはハローページやタウンページを使っていたのです。
 
たとえば弁護士を探そうとなったら、知り合いの弁護士を見つけるか、タウンページを見て調べていた。そんな時代です。しかし時代は変わり、広告での反響も得られるようになりました。
 
ただし、司法試験の合格者が増え、弁護士の数も増加しました。その結果、過当競争になり、以前であれば着手金30万貰えたのが、今では10万しか貰えなくなっている。非常に厳しい状況です。
 
もっとも、社労士や会計士、もしくは行政書士などのマーケットについては、それほど変化していません。その意味では、弁護士として勝ち上がっていくのは大変だけど、他の士業系はそれほどでもないという印象でしょうか。
 
 

成長できない士業は何が問題なのか

 
士業の先生に対して、こういう部分が不足しているなど感じることはありますか?
 
コンサルティング先の事務所は、売上ペースで2~3億、良い所で15~20億ほどのところが多いのですが、経営感覚を持っている方は少ないです。たとえば、他のスタッフがいるのにも関わらず、自分で仕事を処理してしまう。つまり、自分で全てやろうとしてしまう士業の方が多いのです。
 
自分が経営者・オーナーとしてどうマネージメントするのか、どう人を動かしていくのかを分かっていないので、結果的に自分で全ての仕事を背負ってしまう。それでは、組織を拡大することはできません。
 
たしかに5~10億ほどの規模であれば、社長のカリスマ性だけで成長していくことも可能です。しかし、ビッグファームになる、もしくは次のステップにいくときには、経営感覚が必要となります。
 
パートナーを誰にするか、どういう人事を行うかなど、一般の企業と同じような考え方を用いて組織を作らなければ、絶対に伸びません。一方、マネージメントや人事、経営者としての考え方など、経営感覚を持っている士業の事務所はすぐに伸びます。
 
裏を返せば、経営感覚があれば勝てます。だからこそ士業の方は、経営を勉強するべきだと思います。あくまで士業も事業です。経営感覚を持って事業に取り組んでいかなければなりませんね。
 
 
具体的には何を改善すればいいのでしょうか?
 
労働集約型のビジネスで、自分が主役であり続けたら、結果的に自分の時間もキャッシュも増えていきません。そういう意識を持つべきです。自分がやるからお客さんが付くという考えは間違っているのです。
 
もし自分の実力が100であるなら、20できる方、50できる方、70できる方を増やしていく。そのように人材を育てたほうが、自分も楽になるという感覚が大事だと思います。思い切って任してみる。任せることで人も成長します。
 
スタッフの成長が、結果的に自分の成長に繋がる。そう考え、任せきることを習慣化しなければいけませんね。
 
 

労働集約型のビジネスから脱却するべき

 
もし早川さんが、今から行政書士事務所や弁護士事務所をゼロから立ち上げるとしたら、最初に何をされますか?
 
かつてのように、ベンチャー企業の社長を集めて交流会をやります。その中で、しっかりとした経営者を呼んで、ディスカッションをして、自分の考え方を経営者に伝えていきます。
 
100社集まれば1社か2社は面白い企業があるので、その社長と顧問契約を結んで、共に成長していく。その流れを取ると思います。
 
 
早川さんは数多くのビジネスを立ち上げていますが、士業のビジネスと他のビジネスの違いはどこにあると思いますか?
士業のビジネスには参入障壁があります。しかし、その参入障壁自体が今、とても低くなっている。そう考えると、労働集約型のビジネスは仕組化しない限り、うまくいかないのではないでしょうか。
 
働いた分だけ報酬をもらうというスタイルから脱却して、コンサルティングを行うなどの工夫をしなければ、最終的に生き残れないのではないかと思います。
 
記帳を代行するだけでは、その場限りで2~3万円しかもらえない。しかし、労働集約型のビジネスに固執するのではなく、コンサルティング業などへと展開すれば、収入の仕組みを作ることができます。
 
さらに掘り下げれば、例えば入管業務などは、誰が行っても変わりません。しかも10人中7~8人は、外国人が自分で行っています。つまり、手間がかかるから依頼されているということを認識しなければならないのです。
 
 
早川さんから見て、面白い取り組みをされている事務所はありますか?
 
ジェネシス司法書士法人などは良い例だと思います。うまく司法書士さんを巻き込んで事業をされています。 FCと同じようなイメージです。飲食店にブランドを貸すことで、まとめて広告戦略などを実践できる。業務の効率化につながります。 また、特定の営業分野を持っていることも重要だと思います。分かりやすい広告を出し、リスティングでも効果を得られるようにしておくこと。債務整理でも、破産でも、相続でも、遺言執行でもそうですね。
そのように、ある特定の分野で突き抜けたうえで、事業の柱を作り、次の段階に進むといいのではないでしょうか。
 
 

経営感覚を身につけて大きく成長するために

 
士業の先生が最初の1歩として取り組むべきことは何でしょうか?
 
まずは経営の勉強をしたほうがいいですね。PLやBSを読めないのは問題です。入ってくる収入があって、出ていく支出がある。そういった一般的な経営の勉強をするべきです。
 
また、どんな事業もやってみなければ分かりません。士業として生きていくことだけを考えるのではなく、ある一定の経営者からお金をもらうBtoBのマーケットを狙うべきです。
 
そうなると、経営者の考えていることを理解しなければなりません。結果的に、自分で会社の経営をやってみることが重要なのです。ご飯を食べるときでも、会議のときでも、経営者の気持ちを理解できるのは強みになります。そうなれば、経営者の出会いも増えます。
 
例えばフォレスト法律事務所は素晴らしいと思います。たたき上げの弁護士が中心で10人ほどの事務所ですが、IPO支援では最も頼られる法律事務所だと思います。やはり人を育てていくのが大事です。中途採用もいいですが、最初から育てたほうが得られるものは多いです。
 
あわせて、経営感覚などのバランスを整えていくといいですね。少なくとも、自分は偉いなどと勘違いしてはいけません。資格なんてクソだと思えばいい。「先生ビジネス」なんて考えていてはうまくいきません。もうそのような時代は終わったのです。
 
どれだけ謙虚に向き合えるかが大事です。資格を持っている、良い大学をでているではなく、目線を下げてどれだけ謙虚になれるか。相手にしっかりと向き合えるかがとても重要です。
 
 
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
 
例えばあるラーメン屋があったとする。中をのぞいてみると誰もいない。そのようなお店に入りたいと思う人はいません。一方で、2~3人でもお客さんが居たらどうか。もしくはお客さんが8割に埋まっていたら。絶対に空いている席に座りたいと思うはずです。
 
つまり、仕事がある人には自然と仕事が集まるということです。「仕事をください!」などと必死になっている人に対して、誰も仕事を任せたいとは思いません。忙しいけど余裕があるように見せる。そのようなPRもまた、経営には必要です。
 
志をもって資格を取得したからには、自分のやりたいことや原点に立ち返ったうえで、組織的なビジネスや経営感覚を身につけつつ、事業を拡大していくべきだと思います。士業という労働集約型のビジネスから脱却し、経営者をめざしましょう。

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