<第2回>社会で実現したいことはなにか

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<第1回>元ギャルと銀座のママ…?

自分らしさ:社会で実現したいことはなにか  

【近藤】
では、次は第三部に移りたいと思います。最後に質問を受け付けるので、今のうちに質問を考えながら聞いてください。今回「かわりもん」ということで、来てくださった方もホームページで「変わり者ですか?→はい/いいえ」の質問に対し「はい」と答えてくださったと思います。「変わり者」と言っても、「派手」「とがっている」とかではなく、「自分らしさを大切にしている」ということだと思います。このお三方は自分らしさをすごく大切にしているな、と事前のインタビューで感じ、「自分らしさ」について掘り下げていきたいと思います。トピックとしては「士業にいながら貫いていること」「仕事や活動の中で大切にしている自分らしさ」「自分らしさを大切にしているからこそ起こったこと」「感じている課題」など聞きたいと思います。では、吉田先生からお願いします。
 
【吉田】 
「自分らしさ」というとギャル時代に戻るのですが、当時から今まで貫いていることがあります。ギャルってすごい縦社会なんですね。やるかやらないかの一本勝負で、中途半端にやると終わるし、ギャル業界で生きていけません。だから、「どうやって究極的にやるか」ということ、そしてギャルは2番が嫌いで1番でないと嫌なので、「やるなら一番」ということは、今はもうギャルではありませんが続いています。もともとそうやって生きてきたので、今もとことんやらなければ自分のことが好きになれない。中途半端は嫌いだし、やるからにはどんなに人からいろいろなことを言われても一番になりたいんです。そこは変わっていません。
 
【近藤】
今の仕事で言うと、具体的にどんなエピソードがありますか?

 
【吉田】
20代の私が悩んでもどうせわからないんだからやっちゃえばいいと思っています。例えば、伊藤さんに「KAWARIMON、来てくれませんか」と言われたときに、「嬉しいけれど自分は何を話せばいいのか」と悩むのは2秒です。私が悩んでもネガティブなことしか出てこないので。「話せるかな」「どんな人が来るんだろう」とか、「なにもできない」ではなく、「チャンスだ」と思って即答してから考える。そうしないとどんどんネガティブになってしまうので。開業して短いんだし、考えてもいいことは出てこないんだから、とりあえずやって経験して、学ぶ。我が家の教えなのですが、「石橋を叩いて渡るのではなく、石橋なんて、落ちてもいいから突っ走れ」という感じで今も生きています。自分より忙しい人から連絡が来たら秒速で返す、ということを決めています。あとは、迷ったときは「どっちの自分が好きか」で決めています。私結構妄想が大好きなので、やる自分とやらない自分を想像して、お金などのメリットデメリットではなく、「こっちの方がなりたい自分に近い」という方を選択しています。他にも要素はありますが、一番はやはり「なりたい自分になりたい」。そして、自分をたまにはほめてあげたいですね。
 
【近藤】
吉田先生は自分を客観視することがとてもうまいですよね。

 
【吉田】
いや、ちょっとおかしいです。あとは、特に北陸では女性が若くして起業するということがあまりありません。私は地元に帰って、結婚する予定がなくなってしまって起業したのですが、アパレルの友達と合コンに行ったら全然モテないんです。私が悪いのもあると思うのですが、「独立しているんです」とか言って名刺を渡すと引かれてしまって全然ダメでした。だからもう合コンやめよう、と思ったのですが、その時に、「なんで東京や大阪ではメジャーな考え方なのに、大好きな地元に戻ったら生きにくいんだろう」と思う女性は他にもたくさんいると感じました。だから、行政書士として売り上げを上げたいという思いもあるけれど、地元の女性の生きにくさを変えようと、女性の起業支援を始めました。私は北陸が大好きなので、女性の起業家支援を売り上げにつなげるのは難しいと言われますが、まずは自分のやりたいことを決めて、そこと自分の業務をどうにかくっつけてやろうと思っています。難しいですが、起業の相談に乗ったり起業化にインタビューをしたり、小さいところからでもやっていきます。「吉田さんって、楽しそうだよね」「ちゃんと自分で売り上げを上げている、吉田さんに頼むよ」と言ってくれるような、窓口になれる人間になりたいと思っています。
 
【近藤】
わくわくがあって、その後仕事、ということですね。

 
【吉田】
自分も含めて生きやすい地域にしたい、行政書士としての自分ができることはなにかと考えると、女性の起業化支援と仕事をくっつけることでした。私一人では「何言ってるんだ姉ちゃん」と言われてしまうから、見栄えのいい組織を作ろうと思って、知り合いの女性に声をかけてチームを作りました。
 
【近藤】
ありがとうございます。では、立石先生。

 
【立石】
女性起業家というテーマなので「女性」というキーワードが出てきていると思いますが、仕事に男女はあまり関係ないのかなと思っています。私の母がずっと働いていたからかもしれませんが、一人間として、自分は世の中に何を提供できるのかということを、資格にもとらわれずに自分の中で追求していくものだと思います。
 
【近藤】
資格にとらわれずに追求するとはどのようなことでしょうか。

 
【立石】
私も模索中ですが、例えば会社設立の案件が来た時に、司法書士は基本的には定款認証と登記申請しかしません。しかしもっと前段階で、結論が個人事業主だったとしても、事業計画や資金計画などのアドバイスをするなどコンサルティング的なことができたらいいなと思います。
 
【近藤】
登記だけでなくて関連するほかのこともできたらいいな、ということですね。

 
【立石】
そうです。それは自分の課題としてこれからも取り組んでいきたいと思います。なので資格にとらわれずにやってみたいことをやったり、働き方にしても、「女性だから」ではなく自分のできる範囲で、「こういう働き方が幸せ」という気持ちに嘘をつかずにやっていけたらいいなと思います。
 
【近藤】
立石先生は今年ご結婚されたそうですが、結婚して仕事を続けていく工夫はありますか?
 

【立石】
結婚はあまり仕事には関係ないかと思いますが、独立してからは土日がないのは当たり前、という生活を送ってきました。2年間くらいは徹夜もするし、土日もなしで仕事をしていました。でもこの働き方で今後5年、10年とやっていけるのか、この営業方法でやっていけるのかと考えると、無理です。そんな働き方で事務所を大きくしても自分の身がもちません。一時期売り上げが落ちたとしても時間をかけて従業員を育て、組織にしていった方がいいのではないかと思い、個人の利益重視ではなく、組織としてお客さんによりよいサービスを提供することを重視しています。
 
【近藤】
従業員も二人、インターンの方もいらっしゃるようですね。結構アグレッシブにやっていらっしゃいますね。
 

【立石】
インターンは司法書士会が斡旋しているので、申し込めばチャンスはもらえます。
 
【近藤】
ありがとうございます。では最後に築城先生お願いします。

 
【築城】
私が貫いていることは、会社の従業員さんの子供、そしてさらにその子供を想像して社長さんとお話することです。社長さんと意見が合わないこともありますし、「社員のこういうところが悪い」「こいつを辞めさせたい」というような相談もありますが、「ちょっと待って」というところからお話をします。結局、「俺そこまで時間ないから先生があいつと話してよ」となり、従業員さんと直接話すことができ、そうすると家族と話すことも出てきます。なので私は会社でお母さんのような存在になっているところもありますね。本当に切羽詰まったときにSOSの電話が来たり、真夜中にSMSが来たり。そういうことにも、時間関係なく対応します。と同時に、コミュニティーの中のシングルマザーさんの相談にも、真夜中でも対応します。いつでも「この人が自分を思ってくれているんだ」と安心感を持ってもらえるように。お母さんって、夜中子供が泣いても起きますよね。それと同じような気持ちで、社長さんやシングルマザーさんに接するようにしています。今回従業員さんに一人入ってもらいまして、パートさんも1名います。その中の一人はシングルマザーのコミュニティーの中でずっと母子寮にいた方です。母子寮は、DVなどを受けていき場のなくなってしまったシングルマザーさんが入る住まいです。「やはり自分は自立したい」「資格を取ったが働く場がない」「自分はシングルマザーだし」と否定的な方も多いですが、そこから一人うちに来てもらい、自信をつけて将来をゆっくり考える時間にしてもらおうとしています。すごく頑張ってくれていて、私が東京出張の間でも全部仕事を回してくれて、本当に助かっています。もう一人は赤ちゃんを抱えていてちゃんと働けないけれど、空いた時間で働いてもらっています。そうやって自分も人を雇うことによって共感を得ることができます。自分が人を雇ったことがないのに社長さんに偉そうなことは言えないので、自分が実践してみることが大事だと思っています。もちろん人件費は大変ですが、人を雇うことによって子供と向き合う時間を作れる、と思い先行投資として人件費はケチらないようにしています。
 
【近藤】
それを社長に言ったりするんですか?

 
【築城】
そうですね。
 
【近藤】
お時間になるので最後に1,2問質問を受け付けたいと思います。どなたかいらっしゃいますか?

 
【参加者A】
僕は実は士業ではなく、介護系のベンチャー企業で理学療法士としてリハビリの仕事をしています。ベンチャーで事業の責任者をしていて、今年東京・大阪・福岡で、女性の健康に貢献できるよう、フォーラムをやりました。介護職やヨガインストラクターの方を集めて、300~400人集まってもらい講演などをしていましたが、僕は男なので女性の責任者をお願いしていました。それを5年くらい前からずっとやっていますが、去年女性の責任者の方に子供ができ、二番手の方が引き継いでくれたと思ったら今度はその方が妊娠して、そこから誰がやるかということで立ち行かなくなりました。結局その二番手の方がぎりぎりまで働くことになり体に負担もかかってしまいました。僕が責任者だったので、引き継げるところは引き継いでやりましたが、畳まなければならない事業も出てきてしまいました。女性の妊娠や出産を気兼ねなく応援できる体制はあらかじめ取れなかったのだろうかと今でも考えているのですが、会社が従業員の妊娠出産のためになにか準備できることはないのでしょうか。
 
【築城】
とにかくワークシェアです。分業することですね。マンパワーを何人か揃えておいて、その人がいなくなってもやっていける体制を作っておくことです。代替要員を事前に用意しておくことが一番です。その人がいなくなったら潰れるような体制を事前に作らないように、想定しておくことです。ライフイベントは大体想像できますから。結婚されたらこの先何年か先に妊娠して出産する、育児休業を取る、ということを前もって想像しておくことと、事業の成長に合わせて人を用意しておくことが大切です。
 
【近藤】
もう一方行きます。いらっしゃいますか?

 
【参加者B】
私も築城先生にお伺いしたいです。我々士業は経営者の本音を引き出すことが大切だと思いますが、築城先生が銀座で働かれていた時、経営者とたくさん話したり、お店なりの教えを学んだりする中で、印象的なことやそれから心掛けていることはありますか?
 
【築城】
とにかく社長さんが興味あるのは何なのか、どうやったら心に入れるのかということを常に考えています。銀座の時代だと、「あの食べ物手に入らないんだよな」と言われたら、徹底的に探します。ネットとかで探して持っていくと、「これじゃないんだよ」と言われて、「一週間後絶対持ってくるから来てね」と言うと絶対お店に来てくれますよね。翌週も「これでしょ?」と言うと「違うんだよ」。三回目、「これでしょ」「違うんだよ」というところで、「でも君よく頑張ったね」と心はつかめますね。今の仕事に関わる社長さんだととにかく初めにはスイーツを持って行きます。私がスイーツ好きなので。何が好きなのか社長さんに聞いて、それに話を合わせていく。だから私には、話に行くだけの契約もあります。
 
【近藤】
話に行っていくら、なんですか?

 
【築城】
そうです。もちろんその中で真剣な話はします。「あなたが来てくれるなら顧問契約するよ」と。もちろん社労士としてのお仕事もいただいていますが。
 
【近藤】
ありがとうございます。最後に10秒ずつ、お三方にお話しいただけたらと思います。お願いします。

 
【吉田】
義務的にやるよりも、やりたいとかわくわくに勝るものはないです。そういう人が来たら絶対に勝てないと思うので、自分の「好き」を大事にして、そこにうまく業務をくっつけて、売上を上げていきたいと思います。ありがとうございました。
 
 
【立石】
今日はありがとうございました。「かわりもん」のイベントということで、みなさんホームページから申し込まれたと思います。「あなたは変わり者ですか?」という問いに対して、「いいえ」と答えられた方いらっしゃいますか?「はい」を押さないと下が読めないようになっていましたね。簡単なことなのですが「はい」を押し、詳細を下まで読んで、お金も払って、日曜日に長時間来ていただいています。そのみなさんこそいい意味で「かわりもん」だなと思っているので、みなさんの中にあるアイディアを行動に移すだけで絶対に今日から成長できると思います。
 
【築城】
とにかく私が言いたいことは「諦めないこと」です。絶対に叶います。夢は叶います。以上です。
 
【近藤】
貴重なお話ありがとうございました。


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