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日本で働く外国人労働者の状況をデータから考えてみよう

ポイント
  1. 外国人労働者は増加の傾向にある
  2. 外国人労働者を取り巻く環境を知って傾向を知ろう
  3. 外国人の労働者は相対的に必要になってきている。

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外国人労働者の国別のランキングから傾向を把握しよう

外国人労働者の国別ランキングは公開されている

外国人労働者の雇用状況では、国別ランキングも公開されているので、ランキングに目を通して分析すると傾向の把握に繋がります。

国別ランキングでは、上位を全体の約29%を占める中国国籍を始めとして、約19%のベトナムや約12%のフィリピンへと続きます。それ以下は、約9%のブラジル国籍や約5%のネパールとなっています。

中国人労働者は約37万人が就労しているので、存在感が大きく労働現場に対する影響力もあります。しかし、増加率は前年同期比で8%に留まっていますから、増加傾向は鈍化していて今後国別ランキングが入れ替わる可能性があります。

一番高い増加を見せているのは、外国人労働者の国別ランキングの2位に付けている、ベトナム国籍の労働者達です。増加率は約40%と圧倒的で、中国人に比べると5倍ものペースで増えている計算になります。ベトナム国籍の労働者が現在のペースで増え続ければ、2年後には中国国籍の外国人労働者数を追い抜き、1位に上り詰める可能性が濃厚です。

ベトナムに次ぐ増加率を達成しているのは、31%増というハイペースで増加中の、現在は第5位にランクインしているネパールです。日本で就労している外国人労働者数では、約7万人とあまり存在感はありませんが、前年同期比の増加率では驚きを与えます。

フィリピンは約15%増、ブラジルに至っては10%の増加に留まるので、ベトナムとネパールの追い上げが要注目ポイントとなります。

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都道府県別の外国人労働者ランキング

都道府県別のランキングでは、人口密度の高い東京に次いで愛知や大阪、それに神奈川と埼玉が並びます。上位5都府県だけで、外国人労働者の雇用数の半数を超えていますが、その殆どが関東圏に集中しています。それぞれの地域別に分析しても、やはり製造業に従事する割合が大きく、中国国籍を始めとした人達が多く働いている状況がイメージできます。

東京に限っては、5万ヶ所もの事業所で外国人が雇用されており、30人未満の小さな事業所が全体の約60%を占めています。増加率は約14%と小さくない伸びなので、比較的少人数が勤める企業で外国人が雇用される状況も判明です。日本で外国人労働者の雇用が増えている理由は、企業が積極的に採用を始めているのが大きなものです。

賃金が安いという理由で外国人労働者を雇用する時代は終わりつつある?

数年前であれば人件費の安さが外国人労働者を雇用する主な理由でしたが、近年は今後の海外進出を前提に雇用を進めていたり、海外との橋渡し役として雇う傾向が強くなってきているようです。

日本人の少子高齢化を恐れ、若い人材の確保が難しくなる今後の社会状況に備えて、外国人労働者の割合を増やしている側面もあるでしょう。外国人労働者の中には、英語が話せる人も少なくありませんから、語学力を評価して敢えて日本人労働者よりも外国人労働者を選ぶケースも出てきています。雇用に関する状況は目まぐるしく変化していて、日本人もただごとではなく自分達には関係のないことだからと無視することのできない状況となりつつあります。

一方、国別ランキングで中国人の割合が最も多いのは、日本に暮らす中国国籍の母数が理由に挙げられます。ただし、日本に出稼ぎに来る旨味が減っていることから、増加は鈍化を見せているわけです。

ベトナム国籍の労働者が増えているのは、ベトナム人留学生の増加によるもので、学生が日本に沢山やってきたことが増加の主な理由です。日本という国家や日本人に対する感情が良好で、日本語が話せる割合が多かったり社会に馴染みやすいことも、ベトナム人が増えている背景となっています。

中国は経済的な発展が目まぐるしく、出稼ぎに来るよりも帰国して働く方が良い、そのような違いも国別ランキングに現れます。

ネパール国籍が増加しているのは、ネパール国内の経済が停滞傾向となっていて、海外に出稼ぎに出る人が増えていることに起因します。必ずしも皆が日本を選んでいるわけではありませんが、アジアの中で経済的な発展を遂げていたり、受け入れられやすいことから選んでいる傾向が少なからずあります。既存の日本在住者、労働者数が少ないネパール人ですが、今後急激に爆発的な増加を見せると思われます。

従来日本に多く住んでいる、フィリピン国籍を追い抜く可能性すらあるので、ベトナムやフィリピン人の増加は要注目です。

外国人労働者が増加する背景を理解しよう

国別や共通の理由など、外国人労働者が増加する状況には必ず社会的な背景が存在しています。ここでは外国人労働者が増加していく背景について考えていきたいと思います。

政府の政策も外国人労働者が増加する要因となっている

企業側と外国人労働者、そのどちらにも理由が存在しますから、両方に目を向けて正しく把握することが大切です。企業は安定した雇用を実現する目的で、外国籍の人も対象に求人を始めています。将来的に、少子高齢化が加速して日本人が減少するのは厚生労働省が公表しているデータからも明白ですから、今から会社を支える優秀な人材確保に乗り出しているというわけです。

製造業やサービス業では、既に日本人以外の人を目にすることも珍しくなくなっており、外国人労働者が顕著に増えている状況となっています。比較的低コストで雇えるメリットもありますが、重要なのはそれよりも人材を確保できるということです。

反対に外国人労働者は、一般的には出稼ぎ増加理由の多くを占めますし、日本に訪れる人が増えれば必然的に増加する結果に至ります。

他方では留学生の増加に見られるように、就労目的以外の来日から労働に結び付くケースもあります。日本で暮らす為には、働く必要性に迫られますから、留学生が増えている国籍の外国人労働者も増えるのは当然です。自国が発展している、中国国籍の増加傾向が落ち着いていることからも分かる通り、逆に日本にやってくる外国人の理由は出稼ぎが大きいです。

国籍に関わらず人材を確保したい企業と、日本で働いて仕送りをしたい外国人の利害関係が一致することで、現在のような状況が発生しているのです。

日本政府自体も、雇用を安定させる目的で外国人労働者の受け入れを強化していますから、どの点に目を向けても外国人労働者が増える理由に帰結することになります。

外国人を実習生として受け入れる技能実習制度は、日本で技術を磨く名目で外国人が受け入れられており、貴重な労働力を確保する切っ掛けにもなります。

長期の在留資格は得にくいので、恒久的な雇用には繋がりませんが、そうであっても労働力として採用されやすい傾向です。長く働ける人も、短期間だけ日本に在住して技術を学ぶ人も、企業には日本人に変わる大切な人材です。何より外国人という労働力にニーズが高まっていますから、積極的に募集したり採用するのも納得できます。

つまり、現状には日本にやってくる外国人が多いこと、そして雇用しようとする企業の姿勢が相まって結果に繋がっています。

日本という国全体を俯瞰的に見ても、日本人の減少は明らかで、相対的に外国人を必要としているのは明確です。

厚生労働省が提供している、雇用状況を見ると全体像が見えてきますし、背景への理解も深まるので目を通してみるのがおすすめです。

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