商標は更新できる?商標登録、海外では?欧州連合商標も合わせて解説!

ポイント
  1. 登録した商標の期限や、商標の権利を更新できるのかどうか?
  2. 商標の権利を海外にも及ぼしたい場合や、海外の企業等から侵害されたくない場合のケースを紹介

商標とは、企業や個人等が、特許庁に出願し、登録される事によって、第三者からの侵害を防止したり、使用する権利が与えられるものです。

商標と言う言葉は、普段聞きなれないと言う方も多いと思いますが、例えば〇〇屋さんの団子が大好きで、その包装には常に、そのマークが付いており、一目見ただけで、どこの何と言う商品か分かると言う物は、結構多いのではないでしょうか?

ずばり、それが商標であり、別の言い方をすれば、その商品やサービス(サービスの事は、役務と言います)のマークだと思って頂ければと思います。

上記でもご説明しているように、この商標(マーク)は、私たち、若しくは私が(法人や個人)使用します!として、特許庁に出願を行い、無事に登録をされれば、他の企業や個人等が、勝手にその商標を使用する事はできなくなります

また、全く同じではなくても、社会の常識的に考えて似ていると判断される物(類似)の場合でも、登録する事はできません

ただし、万が一類似商標が登録をされてしまったとしても、使用する権利は登録をした方にありますから、使用の差止めを行ったり、場合によっては裁判を行うケースもあります。

商標には、先願主義と言って、先に登録をした者に有利に働く制度となっていますから、いわゆる「早い者勝ち」なのです。

ただし、これにも例外があり、商標の登録をしていなくても、社会的に知名度がとても高く、有名な商標がすでに存在しており、登録していないからと言って第三者が登録をしたとしても、元から有名な商標の使用を差止めされる事はないと言う場合もあります

ここまでの解説で、ある程度、商標についての理解は少しして頂けたと思います。

しかし、この商標と言うものには、期限があり、登録をすれば永久に使用する権利が与えられているわけではありません。

では、その期限が来たら、その後も使用したい場合、どうすれば良いのでしょうか?

また、商標は登録をする事で、権利を有する事になりますが、もし海外にも商標の権利をもたらせたいと言う場合はどうすれば良いのでしょうか?

今回は、この2点に絞って、商標に関する更新と、商標における海外での取り扱い等について、合わせて解説を行わせて頂きたいと思います!

商標は更新できるのか?

まずは商標の更新から見て行きましょう。

前説でも解説があったように、商標には期限がありますから、まずはそこから詳しく見て行きましょう!

商標の期限について

まず、商標権の存続期限については10年間と定められております。

ですので、通常ですと存続する10年分の登録料を、特許庁へ納める事となります。

ただし、商標と言うのは、商品やサービスの基本的な機能ですから、今現代の日本において、時代の流れと共に移り変わりやすい時代だとも言えます。

そこで、5年にすると言う制度が用意される事となりました。

商標の更新について

商標と言うものは、特許とは違い、更新をする事が可能な制度となっております。

ですから、簡単に言ってしまえば、期限がきたとしても、更新を行う事によって半永久的にその権利が与えられると言う事になるのです。

特許庁によりますと、更新が出来る背景としては、事業者の営業活動によって蓄積された信用を保護する事が目的とされており、必要に応じて何度でも更新をする事ができるとされております。

更新の料金について

更新にかかる登録料につきましては、10年間一括と、5年の分割納付で計算式が違いますので、以下をご覧下さい

10年分一括納付「38,800円×区分の数」

5年の分割納付「22,600円×区分の数」

これは、あくまでも特許庁に支払う更新の料金ですから、もし弁理士等の専門家にお願いする場合には、別途依頼料がかかる事を忘れないようにしておきましょう!

更新申請の期間について

次に、更新に関する申請の期間について見ておきましょう。

更新申請は、期日が満了する日の6ヶ月前より、満了を迎える日まで受け付けが行われております。

ただし、もしも満了する日が過ぎてしまった場合であっても、6ヶ月以内に申請をする事は可能とされております。

この場合には、更新にかかる登録料と同じ額の割増された登録料の納付が求められますから、注意が必要です。

満了する日を迎える前までに、更新する事を決定している場合には、余計な登録料を支払わなくても済むように、満了日までの6ヶ月間の間に更新の登録をする申請を行うようにしておきましょう。

もし、満了した日から6ヶ月が経過しても申請がない場合には、商標権は存続期間が満了した日まで遡って消滅したとされてしまいますので、こちらも合わせてご注意下さい。

更新の申請方法と、更新に関する注意点について

では次に、実際に更新をする時の申請と、そこに係る注意点について確認しておきましょう。

まず、更新の申請をしてから、3週間程度にて、特許庁よりハガキが送られてきます。

このハガキは「更新申請登録通知書」と呼ばれるものとなります。

これが届けば、特許庁からの通知となりますから、更新が完了したと言う事となります。

また、もしも5年の分割後期分を納付した時は、申請をしてから約3週間程度で「分割後期分領収書」と言うハガキが届き、その通知によって更新が完了した事となります。

無事に更新が済めば問題ないのですが、もしも何かしらの理由によって登録が出来ず、特許庁より却下する旨の通知が送られてきた場合には、上申書や弁明書等の提出をしなければならない上に、別途で料金が発生する事となります。

また、更新の注意事項としましては、商標権の登録原簿に記載されている氏名や住所が、その時現在の住民票の、住所や氏名と一致がしないと言う場合においては、更新をする前段階において、修正に関する手続きをしておかなければなりませんので注意しておきましょう。

また、少し余談ではありますが、登録をした商標自体を、日本国内にて継続的に3年間使用されていない場合には、取り消しの対象となりますので、こちらも合わせて覚えておきましょう。

商標登録、海外に対してはどのようにすれば良いか?

では次に、商標登録と言っても、日本だけにおける権利を有するのか?について、解説をさせて頂きたいと思います。

ここまでの解説でもお分かりのように、商標は一度登録をし、更新を行う限りは、半永久的にその使用する権利が認められる物となります。

更に、商標は、そもそも登録をすれば、日本全国にその権利を主張する事が可能とされているのです。

ですから、都道府県のどこかで、商標登録された物であり「〇〇県限定販売!」等と謳っていたとしても、その商標の権利は、限定販売されている〇〇県だけではなく、日本全国に渡って権利が守られる事になります。

では、一方、この商標に係る権利を、海外にまで及ぼす為には、どのようにすれば良いのでしょうか?

ここからは商標登録における海外について、解説をさせて頂きたいと思います!

欧州連合商標(EUTM)について知ろう

商標に係る海外への対応等については、まず「欧州連合」を理解する必要があります。

欧州連合と言うのは、28カ国が加盟している国によって構成されています。

20163月に、従来の欧州共同体商標規制を改正する欧州連合(EU)規則第2015/2424号が施行されました事により、欧州連合商標(EUTMとなって、欧州共同体商標を示す名称の変更と、商標の手数料に関するシステムが改正されたのです。

もしも、日本で商標登録を行い、他の国の企業等に使用されない為、11つの国に出向いて商標登録をするとなると、相当な費用がかかりますし、時間もかかります。

この事を解決する為には、欧州連合商標を知る必要があるのです。

内容としては、欧州連合に加盟している国を、まとめて1つの出願にてカバーできるシステムです。

つまり、この制度を利用する事によって、商標権は欧州連合に加盟している国の全てに及ばせる事が可能であり、それぞれの国ごとに登録をしなくても、商標権を主張する事が出来ると言う事になります。

日本での商標制度と何が違うのか?

通常ですと、日本での商標制度であれば、出願をし、審査を受け、審査が終了したら登録と言う流れになります。

一方、欧州の場合ですと、出願し、審査を受け、審査が終了するまでは同じなのですが、次に異議申立可能期間(※)と言うものがあり、3か月となっております。

それを経て、無事に登録に至ると言う事になるのです。

また、日本での商標制度は、主に審査される事項としては、以下の通りとなります。

  • 品質の表示語であるかどうか
  • 他に同一・類似商標が出願、若しくは登録されていないか?

この2点となるのですが、欧州の場合には、上記の②については、(※)のように、異議申立が行われて審査される事になります。

これが、日本の制度と、欧州との大きな違いとなるのです。

つまり、日本の制度のように、同じ商標や類似している商標があるかについての審査が行われない為、これらを防ぐ為には、登録をする前段階において、「こちらの商標と類似する為、登録をしないで欲しい」と言う旨を申し立てる必要が発生します。(これが異議申立です)

この異議申立を行う事によって審査が行われ、同一、若しくは類似だと判断された場合には、商標の登録は出来ないと言う事となります。

ですから、予め同一商標や、類似商標があるか?については確認する必要がある為、参考リンク➡TMview(商標の検索サイト)にて事前に調べられる事をおススメ致します。

ただし、すでに想像が付かれている方もいらっしゃると思いますが、海外まで商標の権利を発生させる為には、日本にて自分で商標登録をするだけでも一苦労ですから、これが欧州連合商標となると、日本語だけでは解読できない分、更に難易度が上がってしまいます

ですから、語学が堪能な方であれば、ご自身でされても良いかもしれませんが、自信がない方は、弁理士等の専門家にお願いする方が、効率が良いと言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

商標は更新をする事が可能であり、更新をすれば半永久的にその権利を有する事。

そして、この商標を登録した場合の、海外に及ぶ対応は、どのようにしておけば良いのかが、ご理解頂けたのではないかと思います。

しかし、そもそも日本での商標登録も、45種類と言う膨大な区分の中から登録をする必要がありますから、申請自体はご自身で行っても構わないかもしれませんが、書類等に間違いがないかどうか?については、相談だけでも弁理士に依頼をかけてみる方が良いのではないかと推測されます。

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商標登録、海外に対してはどのようにすれば良いか?

では次に、商標登録と言っても、日本だけにおける権利を有するのか?について、解説をさせて頂きたいと思います。

ここまでの解説でもお分かりのように、商標は一度登録をし、更新を行う限りは、半永久的にその使用する権利が認められる物となります。

更に、商標は、そもそも登録をすれば、日本全国にその権利を主張する事が可能とされているのです。

ですから、都道府県のどこかで、商標登録された物であり「〇〇県限定販売!」等と謳っていたとしても、その商標の権利は、限定販売されている〇〇県だけではなく、日本全国に渡って権利が守られる事になります。

では、一方、この商標に係る権利を、海外にまで及ぼす為には、どのようにすれば良いのでしょうか?

ここからは商標登録における海外について、解説をさせて頂きたいと思います!

欧州連合商標(EUTM)について知ろう

商標に係る海外への対応等については、まず「欧州連合」を理解する必要があります。

欧州連合と言うのは、28カ国が加盟している国によって構成されています。

20163月に、従来の欧州共同体商標規制を改正する欧州連合(EU)規則第2015/2424号が施行されました事により、欧州連合商標(EUTMとなって、欧州共同体商標を示す名称の変更と、商標の手数料に関するシステムが改正されたのです。

もしも、日本で商標登録を行い、他の国の企業等に使用されない為、11つの国に出向いて商標登録をするとなると、相当な費用がかかりますし、時間もかかります。

この事を解決する為には、欧州連合商標を知る必要があるのです。

内容としては、欧州連合に加盟している国を、まとめて1つの出願にてカバーできるシステムです。

つまり、この制度を利用する事によって、商標権は欧州連合に加盟している国の全てに及ばせる事が可能であり、それぞれの国ごとに登録をしなくても、商標権を主張する事が出来ると言う事になります。

日本での商標制度と何が違うのか?

通常ですと、日本での商標制度であれば、出願をし、審査を受け、審査が終了したら登録と言う流れになります。

一方、欧州の場合ですと、出願し、審査を受け、審査が終了するまでは同じなのですが、次に異議申立可能期間(※)と言うものがあり、3か月となっております。

それを経て、無事に登録に至ると言う事になるのです。

また、日本での商標制度は、主に審査される事項としては、以下の通りとなります。

  • 品質の表示語であるかどうか
  • 他に同一・類似商標が出願、若しくは登録されていないか?

この2点となるのですが、欧州の場合には、上記の②については、(※)のように、異議申立が行われて審査される事になります。

これが、日本の制度と、欧州との大きな違いとなるのです。

つまり、日本の制度のように、同じ商標や類似している商標があるかについての審査が行われない為、これらを防ぐ為には、登録をする前段階において、「こちらの商標と類似する為、登録をしないで欲しい」と言う旨を申し立てる必要が発生します。(これが異議申立です)

この異議申立を行う事によって審査が行われ、同一、若しくは類似だと判断された場合には、商標の登録は出来ないと言う事となります。

ですから、予め同一商標や、類似商標があるか?については確認する必要がある為、参考リンク➡TMview(商標の検索サイト)にて事前に調べられる事をおススメ致します。

ただし、すでに想像が付かれている方もいらっしゃると思いますが、海外まで商標の権利を発生させる為には、日本にて自分で商標登録をするだけでも一苦労ですから、これが欧州連合商標となると、日本語だけでは解読できない分、更に難易度が上がってしまいます

ですから、語学が堪能な方であれば、ご自身でされても良いかもしれませんが、自信がない方は、弁理士等の専門家にお願いする方が、効率が良いと言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

商標は更新をする事が可能であり、更新をすれば半永久的にその権利を有する事。

そして、この商標を登録した場合の、海外に及ぶ対応は、どのようにしておけば良いのかが、ご理解頂けたのではないかと思います。

しかし、そもそも日本での商標登録も、45種類と言う膨大な区分の中から登録をする必要がありますから、申請自体はご自身で行っても構わないかもしれませんが、書類等に間違いがないかどうか?については、相談だけでも弁理士に依頼をかけてみる方が良いのではないかと推測されます。

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