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第2章:クリエイターとしての飛躍とその秘密〜メンターからの手紙 ヒロ杉山氏〜

ポイント
  1. 根拠のない自信を武器に、独立
  2. 映像制作の分野へと飛躍
  3. 途切れずに仕事が舞い込む理由

目次 [非表示]

ヒロ杉山氏 プロフィールはこちら

根拠のない自信を武器に、独立

湯村輝彦さんの事務所を退職後、イラストレーターとして独立しましたが、実は僕そのときに不安ってまったくなかったんですよ。
昔から、根拠のない自信が僕にはあって。

小さいときは、自分をサイボーグ人間だと思ってたから。走ったら一番早いんだ、ただスイッチが入らないだけだ、みたいな(笑)。

そんなだから、仕事もないのにフリーになってもなんの不安もなかった。
お金なくて、家賃を2ヶ月滞納しちゃったときも、どうにかなるだろうって思っていたし、実際なんとかなってきちゃったし。
なにが最強かって「根拠のない自信」ですよ(笑)。

営業らしい営業は、あまりしたことないんです。
最初に数回、作品を見せにいったことはあります。デザイナーの人、イラストレーターの人、編集者なんかに「絵を見てもらえますか」って。

イラストレーターって、雑誌の仕事が最初なんですよ。雑誌の仕事って、安いんです。
でも、全国誌だとすごい量が発行されるわけ。雑誌で仕事するってことは、沢山の人の目に触れるってことだし、ちゃんとクレジットも入る。
そうすると、代理店の人とかの目に触れて、広告の仕事で声がかかるようになって、だんだん大きい代理店の仕事が増えていきました。
だから、雑誌でコツコツ描いてたっていうのも、営業といえば営業ですよね。




 

映像制作の分野へと飛躍

映像の仕事が始まったのもたまたまで、もともとはVJをやったことからなんですよ。
友達のテイ・トウワくんがニューヨークから東京に10年ぶりに帰ってきて、クラブイベントをやるからそこで映像を流してほしい、VJをやってくれないかと言われたの。
その当時は「VJってなんだ?」ってよくわかんなかったんだけど、面白そうだから引き受けました。「なんか映像を流せばいいんでしょ」って。
で、僕はそのとき映像は作れなかったから、レンタルビデオ屋にいって、当時はVHSだった映画を借りて、それを細かくエディットしてかっこいいところだけつないで作ったんです。
それを会場にプラグ持っていって流したんですよ。

それをきっかけに、簡単なアニメーションや編集をするようになって、映像が作れるようになっていったんですね。

そうすると、今度は他のところから「映像も作れますよね、こういうアーティストがいるからPV作ってくれませんか」って声がかかったんです。
「やったことないけどやってみましょうか」ってミュージックビデオを作り。
すると今度は代理店からCMの依頼が来たて、CMやり始めたり…っていう、そういう流れなんですよ。

そして、35歳の頃にデザインユニットのEnlightenmentを立ち上げました。

Enlightenmentは、すごくブレイクしました。
その要因としてあるのは、まず一番はマッキントッシュなんですよ。

Macが世に出て10年くらい経った頃かなぁ、僕はMacを買ったの遅かったんです。
っていうのも、当時は全部揃えると400万くらいしたから高くて買えなかった。だからもう少し安くなってきてから買ったんですよね。

Macで僕がやった表現っていうのは、ずっと絵の具で描いていた絵を、Macでデジタルに置き換えるっていうことだったんです。

他の人たちは、Macを買ってその中に入っているアプリケーションで3Dっぽいものを作ったり、金属のものを表現したり、立体的なものを表現したりと、当時は3Dが全盛期でそれが新しかったんですね。
でも僕は、絵の具で描いてきたタッチをMacで表現するというかなり時代と逆行したことをやっちゃったんです。

でも、それがウケた。Macを使ってするその表現が、新しくて面白いと。

それは狙ってやったわけではないんです。3Dに興味を持てなかったっていうのもあったから。
Macを買って半年くらい研究したんですね。それをフリーペーパーにしてあちこちに配ったの。そしたらそれでどんどん仕事が来るようになったんですよ。





学生の頃から大好きだったYMOの高橋幸宏さんと細野晴臣さんのユニット「SKETCH SHOW」のアルバムジャケットワーク。憧れの人からのオファーだったこの仕事は、ヒロさんのキャリアのなかでも印象的なものだそう。

途切れずに仕事が舞い込む理由

僕のキャリアパスはトントン拍子のように聞こえるかもしれないけど、やっぱり初めてのものを頼まれるときはドキドキなんですよ。

作ったことないから「できるのかなぁ」って思うけど、「ハイできます!」ってとりあえず言って、後から困る、みたいな(笑)。ずっとそれの繰り返し。

今まで仕事が途切れずに来れている理由は、まずは120%以上の仕事をすることだと思うんです。
120から150%の仕事をする。
僕がイラストレーターとして20代の頃にやってたことは、1つの仕事の発注が来たら、それに対して3点描くってことなの。

クライアントのオーダーをクリアしたものを1つ、そのバリエーション違いを1つ、もう1つは、ちょっとぶっ飛んだもの、ダメ元で「こんなのも面白いんじゃないですか」っていうようなものを描く。
3点描いて持っていくと「3点も描いてくれたんですか!」とクライアントは驚く。
まあ、使うのは1点だけなんだけど、人によってはこのぶっ飛んだのを「すごい面白いですね」と選ぶわけですよ。
 






作品テイストのバリエーションがヒロさんの強みでもあります。

イラストレーションって、依頼されるときはだいたい前の作品を見て「これと同じようなの描いてください」って言われるんですけど、それだと前に進めないんですよ。

でも、このぶっ飛んだ1案は、「今なら僕はこんなのも描けますよ」って、自分のなかでモチベーションが一番高いやつを出すわけ。
もちろんそれが選ばれない可能性もあるんだけど、選ばれるとイラストレーターとしてのステップが1つ上がるんです。

そのかわり、3つ描くわけだから、大変ですよ。
でも今思えば、それは今でもデザインの仕事で、同じことをやってますね。
ラフ案はたくさん出すし。いろんなバリエーションの方向性を出します。

僕が一番かっこいいと思うのはA案なんですけど、でもオーダーされたのはB案だから、そこには距離があるんですよ。
だから、ぶっ飛んだB案を選ばない保守的なクライアントもいるけど、「こんな考え方があるんですか」と、それを選ぶクライアントもいる。

そうすると、そのときもう自分は次のステップに行けてるっていうことなんですよ。

(続く)
 

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著者プロフィール

ikekayo(池田佳世子)

ikekayo(池田佳世子)

関西を拠点に活動するライター。 その人のもつ無形の価値に輪郭を描く仕事をしています。