<第3回>中小企業の真価が正当に評価される社会に

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<第1回>開業前に入っていた起業塾は3つ

AIでは出来ない人の心に関係する部分で、弁理士の必要性を見出す

【ミカタ編集部】
そのようなところから営業の開拓をしていくと言う事ですね。ありがとうございます。最近新聞等でもAIの発達が話題になっており、弁理士のAIによる代替率は92.1%と言う話がありました。士業の今後を原田先生はどのように見ていらっしゃいますか。

 
【原田氏】
商標申請については既にAIでやっている事務所もあるので、代替されていくだろうなぁと思います。特許申請についてもチューニングする情報を与えて最後に見直すという作業があれば、AIでも不可能ではないので、いずれ代替されると思います。ただ、チューニングするという部分が最後に必要になってきます。なので、今後は、書類を作成するソフトを大企業が作るでしょう。大企業が作って大企業が自社でそれを使うようになるので、今の日本の特許出願の9割近くが大企業によるものなのですが、弁理士の仕事はほとんどなくなっていくだろうと思います。
 
【ミカタ編集部】
そうしましたら、これからどんな取り組みが必要になってくると思いますか?

 
【原田氏】
かといってどうやって会社の中に眠る技術をより有益な特許戦略を踏まえた上で、有益な権利にしていくかというところは、会社の個別的な状況に合わせて考えなければなりません。知財を活用するためにより有効な権利を製品からとっていく方法をどうしたらいいのかと言う仕組みができていない企業はたくさんあります。そういったところの戦略、方針はAIではできない部分です。仕組み作りや社員教育、社員のモチベーションを上げる方法、人の心に関係する部分がAIにはできないので、需要があるのではないかと思います。
 
【ミカタ編集部】
コミュニケーションが介在するところということですね。

 
【原田氏】
そうですね。あとはきちんと人の心を知っていないとできない、どう人を動かすかというところです。頭ごなしに言っても動いてもらえませんからね。
 
【ミカタ編集部】
AIにできるところはやらせておいて、人でしかできないところに弁理士の必要性を見いだすということですね。

 
【原田氏】
コンサルティングの部分ですね。社内の知財法政の仕組みづくりなどのコンサルティングはAIにはできません。
 
【ミカタ編集部】
だからこそまた悲観することはないということですね。

 
【原田氏】
社員教育など、教育に関わる部分は明るいでしょうね。
 
【ミカタ編集部】
今後の原田先生の目標をお聞きしたいのですが教えていただけますか。

 
【原田氏】
中小企業向けに、知的財産活動するための仕組み作りをするパッケージを、実際には現場に入り込んでの研修になると思いますが、開発し提供していきたいです。
 
【ミカタ編集部】
原田先生にはすごく素敵なビジョンを以前聞いたことがあります。大企業が持っている特許申請数と中小企業がやっている数を反転させるというお話です。

 
【原田氏】
そうですね。同じような風になったらいいと思います日本の特許申請数は9割が大企業のものなのですが、大企業の数は全体の企業の0.3%です。ほとんど大企業が特許申請をしていると言うことです。99.7%の中小企業の特許の申請数は10%ほどなので、やはり技術の良いところは大企業に抑えられてしまいます。せっかくの宝の山である中小企業の素晴らしい技術が適切に守られておらず、それによって値下げを強要されたり、いいものを作ってもビジネスがうまくいかなかったりします。ちゃんと努力して良い製品を作って、技術力や実力があるのだったらそれを正当に評価される社会の実現に貢献していきたいです。
 
【ミカタ編集部】
その世の中が実現されたら今とどのような違いがあると思いますか。

 
【原田氏】
中小企業の価値が上がっていくことによってそこで働く多くの人たちに誇りやモチベーションが波及していきますし、経済的にも下請けいじめのようなこともなくなど、悪い商慣行もなくなっていくのではないかと思います。
 
【ミカタ編集部】
素晴らしいビジョンを持ちだなと思います。今原田先生は同じようなビジョンを持つ仲間を募集中だと言う事ですね。最後にこの記事をご覧になっている読者の方に、成長や学びにつながるメッセージをお願いしてもよろしいでしょうか。

 
【原田氏】
よく言っていますが、とにかく実践をするということです。やはり売り上げを上げるためにやらなければいけないことは決まっています。色々と人脈を作って信頼関係を高めることや、ウェブであれば毎日毎日プログの記事を書くということです。やらなければいけないことがわかっていても行動力が足りない人は多いと思います。行動することは大事です。そのために、自分を動かす技術を学んでいくことも重要だと思います。
 
【ミカタ編集部】
やはり実践することが大事と言うことが伝わってきました。先ほども人の3倍位動く意識でとおっしゃっていましたが、そこまで原田先生を動かしているものは何でしょうか。

 
【原田氏】
私は5年間勉強して資格を取ったのですが、その苦労が報われた経験がほとんどなかったのと、前の事務所で大企業向けに仕事をしていたのですが、下請け扱いで、ロボットのように言われたことをやるということにやりがいを感じませんでした。やはり弁理士になったからには自分の仕事で1人でも多くの人に喜んでもらっている実感を得たいという思いでいます。
 
【ミカタ編集部】
そういった使命感が原動力になっていると言う事ですね。本日は原田国際特許商標事務所代表弁護士の原田先生からお話を伺いました。本日はどうもありがとうございました。

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