第4章:自分の持つ「怒り」と「やさしさ」。でも、それを守れる仕事をつくってきた〜メンターからの手紙 中川悠氏〜

ポイント
  1. そこにハートはあるのか?
  2. 優しさと怒りを武器に
  3. 自分の持つ優しさを守れる仕事を模索してきた

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そこにハートはあるのか?

いろんな方からいろんな相談を受けて、すごく器用にいろんなことをたくさんやっているように見られますが、僕は実はとても不器用な人間ですよ。

どこかで「お金を稼ぐのを罪だ」と思う意識もあって、相談をお受けしていても自分にとってそれを「労力」と感じなかったら、対価を受け取るのに抵抗があることもあります。
だから、そういう意味ではずっと忙しくしているしかないんでしょうね(笑)。

お金を稼ぐことも下手なところがあって、もらうのが嫌なお金もあるし、お金儲けが目的だなと思うお仕事は基本的にお断りしています。
必要とされないサービスとか、だれをハッピーにするのかわからないプロジェクトとか、「そこにハートはあるの?そこに血は流れてるの?」って思ってしまう。

昔はけっこう「儲け話」系の相談もあったんですけど、福祉施設を作ったことでそれが「フィルター」になったようで、ありがたいことにいまはそういったお話は来なくなりました。
「ソーシャルな取り組みをしている人しか中川さんの世界には入っちゃいけないんだ」みたいな空気を出せて、儲け話系を極力避けることができたんですよ。
これは僕の中ではちっちゃいけど、かなり大きな努力なんです。

とはいえ、学生さんとか、暇なおじさんとか(笑)いろんな人が相談にきて時間取られちゃうんですけど、優しいので僕は話を聞いちゃう…。
精神的に落ち込んでいたり、ブラック企業で疲弊していたり、っていう若者もいて、そういう行き場のない人の駆け込み寺みたいなことをしてしまうんで、だからこちらも苦労するんですけど、ここまできたらもうやめられないしねぇ(笑)。

優しさと怒りを武器に

基本、僕が無駄に優しいってことはGIVE & GIFTの職員は全員知ってます。でも、雑なとこもありますし、ズボラなとこもありますし、そこはまわりがいっぱい助けてくれます。
だから僕のことを社長と思ってない人もいるかもしれない。
めったに怒ったりしない。感情に左右されてる人にも怒ったりはしないし、苛ついてるからって人に当たったりとかもしない。

ただ、怒らしたら怖いことも全員知ってる。僕が職員に対して本気で怒るのは、誰かが利用者さんを傷つけたときだけですよ。そのときは全力でほんとに怒ります。
まあそういう意味では正義感は強いかもしれないですね。

メンターからの手紙_中川さん-17

同時に、いろんなことに怒ってもいるんです。
新聞には悲しいニュースがいっぱい載っているのにそれを見ない人、やりたいことがあると言いながら周りを見ずにワガママを言う人、本気で利用者の工賃向上を考えない施設、現場を見ずに工賃向上ばかり叫ぶ国…。

そういう怒りの原因を分析していくと、いろんなことが「縦割り」であることにあるんだと思いました。
企業も行政も縦割り。そしてそこにいる人たちはそれでいいと思ってるのかもしれない。じゃあ、僕がそういう状態を仕組みから変えるなにかを作っていったほうが早いなと思ったから「イシューキュレーター」=課題の編集者をやってるんです。
それはつまり「つなげる」というお仕事。障害者と、お墓参りだったり伝統工芸だったり、オフィスのランチだったり…。

GGカレーメニュー_メンターからの手紙_中川さん-11
GIVE & GIFTで人気メニューのカレー

僕のやってることはあまり先駆者がいなかったので、自分でどんどんつなげて実験しながら、ビジネスモデルを作ってきました。しかも、自分の持つ優しさをなるべく崩さないで済む方法で。
応援したいときに、お金がないから応援しない、というのは僕にとっては居心地悪いこと。それだったら「応援します!」って言いたかったから。

この僕の持つ「優しい面」を打ち出すことでできたGIVE & GIFTは「うちのために働け」ではなく、「こんな思いでやってます、よかったらどうぞ」というスタンスでやってるので、そこで利用者さんが増えていくことにつながってるのかなと思います。

自分の持つ優しさを守れる仕事を模索してきた

でも、ビジネスにおいて「優しさ」が大事かと問われると、それはわかりません。
僕は悲しいことに対する共感度もけっこう高いので、苦労もします。涙もろいですし。まあそれも、素直でいいじゃない、と思ったりもするんですけどね。

でも、この優しさで仕事をするっていうことは、苦しいときも多いんですよ。
この優しさを理解されないこともあるし、なかなか難しい。
だから僕は、自分の持つ優しさを守りながら働く方法はなにかってことを、ずーーっと下手なりに考えてきて、今のようわからん仕事になっていった
んですよね。

だから仕事においても「効率的にしない」っていうことは大事にしてます。
もちろん、そうしないといけないときもありますけど、「効率的」ってあんまり優しくないじゃん、って思うから。

(続く)

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著者プロフィール

ikekayo(池田佳世子)

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