今更聞けない「地方創生」って?交付金の特徴や活用事例をご紹介!

ポイント
  1. 「地方創生」とは?
  2. 地方創生推進交付金の特徴
  3. 地方創生推進交付金を活用した事例を紹介

「地方創生」という言葉は、一度は耳にしたことがあるでしょう。特に地方に住むあるいは事業を営む人たちにとって、日々地域課題を感じている中で気になるワードのひとつだと思います。

今回は「地方創生」について、そもそもどのようなことを指す言葉なのか、情報をお届けします。地方での起業を検討している方はその参考に、また地方を活性化する取り組みに関心が高い人は、ぜひ参考にしてみてください。

「地方創生」とは?

人口減少、少子高齢化とは聞きますが、東京や都心部にいる人たちにとってはあまり実感の湧かないことかもしれません。しかし今、地方のではその影響により、900もの消滅可能都市があるといわれていて存続が危ぶまれ、待ったなしの地域が現実的にはあります。この状況が続く場合、2050年には人口が1億人を割るという予測がされています。

大都市への人口集中が年々増加する一方で、地方では過疎化が進んでいるという実情があります。

【地方創生】過疎化

こうした日本の現状を受けて、2014年の第2次安倍内閣発足時に、東京一極集中に歯止めをかけ地方を活性化させることを目的に政府が「地域創生」というスローガンを掲げました。そして同年、各地域がそれぞれの特徴を活かした自律的で持続的な社会を創生することを目指して 「まち・ひと・しごと創生本部」が設置されました。

4つの基本目標に基づいて政策が進んでいます。


「地方にしごとをつくり、安心して働けるようにする」
「地方への新しいひとの流れをつくる」
「若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる」
「時代に合った地域をつくり、安心なくらしを守るとともに、地域と地域を連携する」

そして、地方創生に向けて支援のひとつに「地方創生推進交付金」があります。そもそも行政の支援において、“交付金”や“補助金“というのは聞きますが、その違いはご存知でしょうか?

共通しているのは、国や地方自治体から支給されるお金という点や、新しい事業を構築したり、既存事業において設備投資を行ったりする際に利用されるといった点があります。また、返済義務もないので創業や新たな事業に向けて資金計画を立てる際にも活用できる可能性があり、非常に心強いものです。

交付金、補助金の違いは以下のようになっています。

●交付金
・国または地方自治体が特定の目的をもって支給するお金のこと。(基本的には国から地方自治体へ支給することが多い)
・国や地方自治体が行いたい事業やプロジェクトに、民間企業がチームを組んで受託者として参加することで資金の交付を受けるという場合が多い。
・支給金額は、少額~億単位までと幅広く、規模の大きな事業については複数年に分けて交付される。
・地方創生、まちづくり、防災といった主に地域経済に寄与する分野に支給されている。

●補助金
・企業や民間団体もしくは個人が行う事業に対して、国や各自治体が事業実施を支援するために支給するお金のこと。
・補助金の種類が多く、金額や割合、申請が可能な経費、募集時期などはさまざま。
・支給期間は、短期間であることが多い。

地方創生推進交付金の特徴

交付金、補助金の違いがわかったところで、「地方創生推進交付金」についての情報をお伝えしていきます。

どのような支援?

内閣府の地方創生推進事務局によると、地方創生推進交付金は以下のような支援としています。

【地方創生の充実・強化に向け、地方創生推進交付金により支援】
①地方版総合戦略に基づく、地方公共団体の自主的・主体的で先導的な事業を支援
②KPIの設定とPDCAサイクルを組み込み、従来の「縦割り」事業を超えた取組を支援
③地域再生法に基づく法律補助の交付金とし、安定的な制度・運用を確保
(出典:内閣府 地方創生推進事務局の資料より一部抜粋)

先導的な事業というのがありますが、「官民協働、地域間連携、政策間連携等による先駆的な事業」「先駆的・優良事例の横展開を図る事業」「既存事業の隘路を発見し、打開する事業」を指しています。

つまり、地方創生推進交付金とは、各自治体が自主的かつ主体的で、何年かにわたって先進的な事業を継続的に支援するために設定されたものです。自治体が目標数値を設定して作成した5年度以内の地域再生計画を申請し、内閣総理大臣が認定し、交付金額が確定します。また、交付後も事業進捗をKPI(重要実績評価指標)で検証し、PDCAサイクルを組み込むことで活動管理を円滑にしていきます。KPI、PDCAサイクルを徹底していくことで、将来的に交付金に頼らず、地域でしっかりと経済がまわっていくようにそれぞれの事業が自走していくのを目指すことができます。

対象事業

交付金の対象となる事業は大きく分けて2つあります。

①先駆性のある取組及び先駆的・優良事例の横展開
・官民協働、地域間連携、政策間連携、事業推進主体の形成、中核的人材の確保・育成
 例)しごと創生(地域経済牽引事業等)、観光振興(DMO等)、地域商社、生涯活躍のまち、子供の農山漁村体験、働き方改革、小さな拠点、商店街活性化 等

②わくわく地方生活実現政策パッケージ(移住支援及び新規就業支援)
・東京圏から地方への移住者の移住に要する費用などの経済負担を軽減する取組
・女性・高齢者等の新規就業に要する費用などの経済負担を軽減する取組〟
(出典:内閣府 地方創生推進事務局 資料)

全自治体が活用している実績もある

地方創生推進交付金は、2018年度は1,000億円の予算額、2019年度においても1,150億円の概算要求額になるなど、国としても注力している支援です。

内閣府の地方創生推進事務局によると、都道府県においては全47団体、市区町村においては1,741団体のうち74.7%となる1,300団体の活用実績があり、1,392億円分の事業が採択されています。2016年度から2018年度にかけての実績において、栃木県、富山県、京都府、鳥取県、徳島県、愛媛県、高知県、長崎県、熊本県、大分県では全ての市区町村でこの交付金を活用しているのだそうです。

人口減少や過疎化が進む地域では、地元の盛り上げを図るため交付金を有効活用しています。

地方創生推進交付金を活用した事例を紹介

ここでは、実際に交付金を活用した自治体の事業事例を、いくつか紹介します。地方で起業したり、事業展開をする企業も増えていますが、交付金を活用して地域活性化を図る自治体を知っていると、事業のヒントになるかもしれません。

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