【鹿児島県で起業!】「暮らしの宿福のや、」を開業した代表福澤知香さんに聞く「地方で宿を開業する極意」

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地方で活躍する多様な起業家を特集するこの企画。

「地方に移住したら、古民家をリノベーションして宿を開業したい」そう思っている人は多いのではないでしょうか。今回インタビューしたのは、鹿児島県頴娃町(えいちょう)で一棟貸切の「暮らしの宿福のや、」を開業した福澤知花さん。

古民家の宿を開業しようと思った時に出てくる

・地方で古民家ってどうやって見つけるの?
・集客って人がいないから大変じゃないの?
・また泊まってもらうために心がけていることは?

など、地方で宿を始めるにあたって気になることをぶつけてきました。

大阪、高知で過ごしていく中で、鹿児島で一生かかってでも観光業に携わりたい思いが強くなった

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ーはじめに自己紹介と福澤さんの事業について教えてください。

福澤)福澤知香です。鹿児島県南九州市頴娃町で2018年4月から「暮らしの宿福のや、」を経営しています。福のやは一棟貸切の宿で、最大9名宿泊することができます。
旦那が農家なので、トウモロコシや西洋ニンジンを使った商品の加工や販売も行ってます。

法人ではなく、個人事業主として活動しています。

ー福澤さんは頴娃町で生まれ育ったんですか?

鹿児島で生まれ育ったのですが、頴娃町に住んでいたわけではありませんでした。母親の実家が頴娃にあったことから縁のある町ではありました。

高校までは鹿児島市内にいて、旅行の専門学校入学と同時に大阪に引っ越しました。卒業後、3年間仕事をしていたので、大阪には合計5年間いました。この時は、今すぐ帰ろうと思ってはいなかったんですが、将来的に戻りたいという思いはありました。

でも私としては知識や経験を積んだ方が、鹿児島に還元できると思っていたので、高知に3年間移住。

その後、鹿児島の頴娃町ではない町に住んで、頴娃町に移住しました。ちなみに今は、頴娃に住んでいた旦那さんと結婚しているので、頴娃町とは深い縁ができてますね!

地方でゲストハウスをするメリットはゆっくり経営でき、値崩れしないこと

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ー地方でゲストハウスを開業したい方は多いと思うのですが、古民家自体は簡単に借りることができるものなんでしょうか。

古民家や空き家はたくさんありますが、貸してくれる物件は少ないです。なので、地域の人とコミュニケーションをとっていく中で直談判するのが基本的な流れかなと思います。

結構ハードルは高いです。

私の場合は、頴娃町に移住してから探しても大変だったので外部から急にきて借りるのは特に難しいと思いますね。

ー空き家は多そうなので、案外簡単に借りれると思っていました。なぜ誰も住んでいないのに貸してくれないんでしょうか。

理由は多岐に渡っていますね。家の中に荷物がいっぱいあるとか、いつかは自分の息子が帰ってくるかもしれないとか、中にはお仏壇があるからと断られたことがあります。

その中でも、地方ならではかもしれないですが、「人に家を貸してまでお金に困ってるのか」と見られてしまうことがあるんです。だから空き家はあっても貸してくれない。信頼関係を構築していく中で、物件を探すことが一番の近道だと思います。

ー仮に物件が借りれたとして、地方だと宿泊客は少ないと思うのですが、経営はうまくいくのか不安です。

都会と比べれば、家賃や建物の維持費が圧倒的に安い点が地方で宿をやる利点です。そのため、ゆっくり時間をかけて資金を回収することが可能です。
最初から観光地がたくさんあるようなところで開業すると大変ですが、競合も少ないです。最初のリノベーション段階から工事もすれば回収費用も抑えられますしね。かなりリスクは抑えた状態でオープンすることができると思いますよ。

また会いたいなと思う人を意図的に増やす福のや流リピート戦略

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ー値崩れしないことや家賃が都会と比べて高くないので、資金をゆっくり回収できることがメリットとおっしゃっていました。そうはいっても集客はどうしているんですか?

私もゲストハウスを始めた時から集客に関してはどうなるか不安でした。やっていく中で、新規のお客様を獲得するよりも、一度来てくれた人がいかにまた泊まってくれるかを考えるようにしました。都会のように安いから泊まりにるような人はいないので、基本的にニーズは満たしている。だからリピート戦略をたてました。

ーなるほど。一度宿泊したお客様をファンにして、再度泊まってもらう戦略ですね。具体的にはどのようなことをされたのでしょうか

1泊2日の旅行だとしても、できるだけ多くの人に会ってもらうことですね。福のやでは、食事も出しませんし、お風呂もありますが街の温泉施設に行ってもらうようにしています。

ゲストハウスのお客さんが酒屋に行ったり、魚屋さんにいくと翌日店員さんが「昨日はこんな人きたね!」などと私に話しかけてくださることもあります。町の方々も歓迎ムードですし、知り合いを増やして時期が変わったらまた会いにきてもらう。それが、私たちのリピート戦略です。

地方はお金を取るのが悪いことだと思う人が一定数存在する

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ーお話を聞いていると、地域住民の方も歓迎モードで素敵だと思ったのですが、その中でも地方ならではの出来事などありましたか?

特に体験系のビジネスで「お金を取ることは悪だ」という認識が多いです。町歩きなどの体験プログラムを作って2000円のツアー代をお客さんからもらいますというと「そんなので2000円取るのか」などと言われることがありました。

ーそうなんですね。そういうことを言って来る人はどのような層が多いんですか?

圧倒的に年齢が上の層ですね。

でも世代によって、感覚は違うので密にコミュニケーションを取っていく中で解消していくしかないです。すぐに状況を一変できる特効薬はありません。日々の積み重ねだと思いますね。いくら反発があるといえど、応援してくれる上の世代の方が多いので、一部の反発やマイナスな声も自分に響きにくくはなっています。

有名メディアや番組でも自分たちが伝えたい意図とズレるなら断る

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ーインタビューする前に、ホームページを見ていて驚いたのがメディア出演の多さでした。メディアに取り上げられることで恩恵を受けた経験などありますか?

地元の新聞に載ると、遠くで何をあの人はしてるんだろうと思っていた人に私たちの活動を理解してもらえますね。「あの新聞に載った知香ちゃんは頑張ってるね」と声をかけてもらうことも出てきました。

ー地元の新聞を通して活動を理解していただけるのはいいですね!取材依頼は積極的に引き受けるようにしているんですか?

そうとも限らないですね。

取材を受ける・受けないの前に、「何に載るか・どんな人がターゲットか」は必ず確認するようにしてます。いくら有名メディアでも、頴娃町や福のやのことを面白おかしく取り上げる場合はお断りしています。お客様には頴娃町の静かな場所を楽しんで欲しいので、ワイワイガヤガヤを目的にされるとこちらとしても困ってしまいますよね。

なので、メディアだけでなく福のやの場合は宿泊価格の安さ順で調べることのできる予約サイトには載せてないです。そうすることで頴娃町に来て、福のやに泊まりに来るお客さんのギャップを少しでもなくして、満足のいく滞在を提供できています。

事業ありきではなく、まずその地域で暮らしを楽しむことが大切

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ーここまで過去の話を伺ってきましたが、福澤さんの今後のビジョンについて教えてください。

もう一軒宿をつくることですかね!福のやは一棟貸切なので、複数人の同日の予約を受け付けることができないんです...。

なので宿をもう一軒オープンすることが直近の目標です。

あと農家の方の協力してくださって商品開発などしているので、共同の加工場もつくりたいですね。そこでお茶やお菓子を加工できたらいいなと思います。
町としては、頴娃に移住までは行かなくても出入りしてくれる人が増えたらいいよねと住民で話しています。その中で、頴娃のことを発信してくれる人がいたらさらに人が人を呼んで、面白くなりそうだなと考えています。

ー最後に、これから地方で起業する方に向けてアドバイスをお願いします。

起業するからといって、あまり気を張りすぎない方がいいです。事業ありきではなく、住みたいと思える場所で暮らしを楽しむ。その上で仕事をすることが大切です。実際に頭でっかちでビジネスプランから考えて、地方に移住し起業している人は失敗している割合が多いように感じます。

なので、まずは地域の暮らしを楽しみながら、自分のペースでやってみるのがいいと思いますよ!

暮らしの宿服のや、:公式HP

執筆:中村創twitter
協力 ローカルクリエイターラボ

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