仕組みが定着、浸透しない本当の原因とは

ポイント
  1. そもそも仕組み自体にメリットがあるのか
  2. 仕組みを実行する人のことを考えているか
  3. 仕組みは習慣と同じ

目次 [非表示]

人に紐づかない、属人化しないために、仕組みをつくるということがとても重要です。
そもそも仕組みをつくろうと思わない会社、思っても実際につくることができない会社のほうが多いと思います。

その中でまず仕組みをつくられたということがとても素晴らしいわけなのですが、
ここで多くの会社が壁にぶつかるわけです。

それが、仕組みをつくったものの、その仕組みが社内で全然定着しない、浸透しないということです。

仕組みと同様で、社内のルール、仕事の仕方、マニュアルなどを整備しても守られないということが多発し、次第に仕組みが形骸化してしまうことがあります。

なぜ、仕組みが定着しないのでしょうか?その原因をご説明していきます。

仕組み自体がメリットのある仕組みだったのか?

最もありがちな仕組みが定着しない原因です。それが仕組みをつくることが目的になってしまったような仕組みです。仕組みというのはそもそもは手段なわけです。手段というのは、結果として、仕組みをつくったほうが会社、社員にとってよいということを実現するために仕組みがあるはずなのです。

この目的ということが実現されないで、手段である仕組みが目的化されてしまっているような場合には、定着する理由がなかなかないということになってしまうわけです。

定着する仕組みには「なぜ」が明確にある

仕組みは手段ですので、必ず目的があります。
目的というのは、会社、社員にとって結果として良いことです。会社全体の生産性が上がる、便利になる、楽になるなどこういう結果を生まなくてはいけません。

定着する仕組みというのは、必ず「なぜ」仕組みをつくるのか、何を実現するための仕組みなのかということが明確になっているのです。

当たり前ですが、人は意味がないことや、それが意味がないどころか、負担になることをしようとは思いません。仕組みは手段であって、本当に目的が達成されるのか?ということを意識しましょう。

人が実行するということが織り込まれていない

仕組みというとちょっと無機質な印象を持つ人もいると思います。
仕組みというのは机上で考えることも多かったりするので、理屈先行になってしまうケースもあります。そのような中で、仕組み作りが目的になってしまう場合に起きがちですが、
実際の運用=人が仕組みの上で動くということがあまり織り込まれていないことがあります。仕組みというのは人が動くことでもありますので、運用部分を想定して、簡単にできるかどうか?という仕組みの理屈だけでなく、実際の運用部分に対してもよく考える必要があります。

仕組みづくりのプロセス、説明の仕方を間違えてしまうと抵抗が生まれる

仕組みをつくるというのは、今のやり方を大小変えるということでもあります。そのため、仕組みづくりの背景の説明をしっかりとしたり、そもそもの仕組みづくりのプロセス自体に関係する社員を参加させたりすることが大切になります。

社長が勝手に決めて、いきなり、「今日から今までのやり方を変えてください。以上」
と言うと何となく反発などが感情的に起きそうなイメージが沸きますよね?

常に人が相手だということを忘れてはいけません。人の感情を意識して、そもそもの仕組みをつくる部分から大切になります。

仕組み自体が曖昧、言語化されていない、複雑

仕組み自体が曖昧で言語化などがしっかりとされていないということもあります。
曖昧というのは、仕組みの説明をみたときに、人によって解釈が違ってしまったり、他の仕組みと重複していて、どちらを優先するのかなどがわからないような状態のことです。

また、仕組みをつくりましたとして、一度説明すればお終いということではもちろんありません。そのため、仕組みをしっかりと、いつでも、誰でも、すぐに見ることができるように紙に落とし込む必要があります。紙というのはもちろんクラウドシステムなどで構いません。

さらに、仕組みそのものが、複雑でないということも重要です。先にも書きましたが、仕組みは結局は人が運用しますので、複雑であると理解されず、ミスが起きたり、ストレスの原因にもなり、定着しない理由となっていきます。

社員個人のめんどくさいで定着が妨げられていないか

社員個人が感情的にめんどくさいと思っていて仕組みを守らず、個人プレー、スタンドプレー=仕組みに合わない勝手なことをすることも意外と多くあります。このケースによくあるのが、現場で声の大きい社員の場合です。社歴も長かったりして、現場のことも良く知っているので、それっぽい理由をつけて、仕組み通り動かないことを正当化したりします。
社長や周りの社員も、現場をよく知っているこの人が言うならそうなのかな?と勘違いしてしまうことがあります。この場合には、再度目的を確認して、客観的にどうなのか?という目線で、社員個人の主観や感情的なめんどくさいから出てきている発言出ないかを確認することが大切です。

仕組みを定着、浸透させる努力をしていない

会社として仕組みをつくったのであれば、定着、浸透させる努力をしなくてはいけません。
ただ伝えたでは、定着、浸透はすることがありません。

社長は何度も何度も言い続けたり、仕組み通りやれているかを確認し続ける必要があります。仕組みというのは習慣に近いものです。すぐに人の習慣を変えることはできないわけです。ただこれは言い続ける、やり続けると必ず変わっていきます。

まずは仕組みの浸透の仕組みをつくる

中小企業の成長は間違いなく仕組みをつくることができるかどうかにかかっています。
ただ、仕組みをつくることも難しいことですが、この仕組みを浸透させることは同じように難しいことです。そのため、仕組みを浸透させることに対してもしっかりと考え、やり方をもって臨まなければいけません。

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著者プロフィール

伊藤 健太

伊藤 健太

2009年慶應義塾大学法学部を卒業後に、2010年株式会社ウェイビーを創業。
創業以来、一貫して、中小企業、個人事業主のインキュベーション(成長支援)に従事。
その数1,200社超。「世界を豊かにする経済成長のビジネスインフラを創る」というウェイビーの理念が大好き。
世界経済フォーラムが選ぶ若手リーダー選抜、徳島大学客員教授、スモールビジネス向け書籍7冊出版。