起業は、自分の問題意識に取り組むための手段のひとつ【第4回】足元から手をつける。泳げないので、死なないよう浮き輪をもって海に飛び込む。

ポイント
  1. 地元のたこ焼き屋さんでボランティア
  2. 会社を離れてから気づく、会社という仕組みの意味
  3. 自分の目的のために、会社を「利用する」という考え方

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とにかく始めてみる

まず最初に手をつけたのは、実家がもっている小さなマンションのテナントスペースの利用でした。道路沿いにある建物の1F部分のテナントスペースでしたが、前の通りは人通りも少なくなっており、靴屋さんを最後にもう15年以上テナントは入っていない状況でした。物置になっていたので掃除し、床材を15万で購入し、友人たちに協力してもらい敷き詰めました。不要になった事務机と椅子を譲ってもらい共同オフィスとして、とりあえず始めました。

ここから始めた理由は格好悪いものですが、「失敗したときの傷が一番大したことないから」です。まだ起業するという感覚も身についていなかったので。しかし、これでも、始めてみてうすうす気づいていたことを実際に思い知らされました、自分は会社の外に出ると本当に何もできないということを。

ここでは何をしても自分にお金は入ってきません。その仕掛けがないのだから当然なのですが、実際にそうなると、なぜか初めて知った気がしました。

会社という大きな船から海に飛び込み、完全に溺れた状態でした。 空きスペースの再利用で始めたので毎月の家賃がなく沈むことはないですが、海に体温は奪われていくので、なにか動かないといけないという状況になりました。

地元のたこ焼き屋さんでボランティア

20代後半にもなって、社会人経験もした上で、なぜこのようなことをしているのか恥ずかしいところですが、地元のたこ焼き屋さんでボランティアで働くこともしました。 目的は自分が始めた共同オフィスの周りではどのような人たちが、どのように働き、どのように生活をしているのか知りたいと考えたためです。縁は、宴会で利用した飲食店の店長と話をしたことです。その店長は飲食店とたこ焼き屋の2店舗を自営してました。ボランティアで行った仕事は、皿洗い、昼のお弁当の配達など。お弁当の配達では、区役所や養護施設などに行きました。

このボランティアをやっているときは頭の整理が全然できていなかったのですが、この時の活動は、自分にとっては衝撃的なものでした。それまでの自分は、普通科の高校を出て、理系の大学を出て、情報通信の会社で働くということをしておりそれはごく普通のことだと思っておりましたが、ここでのボランティアはまったく違う世界にいたようでした。たとえば、パソコンや携帯というのものがない世界で、すべて対面のやりとりで成立してました。

同じ町にいても、人の住む世界はここまで異なるということを知ったのです。

会社を離れてから気づく、会社という仕組みの意味

共同オフィスをしながらボランティアをしながら、特に大きな進展を生むことはできていない状況でしたが、半年が過ぎる頃、少しずつ海の泳ぎ方の糸口に気づき始めていました。

大学卒業後、流れにのって会社に入りました。そのときは、世の中の常識的な「会社に入った方がよい、それも、なるべく大きな会社で安定していて知名度もあるところがいい」という考え方に従って。

そうして入った会社を離れて、気づき始めていたのは、そんな常識の前提にあることでした「どうして会社に入った方がよいのか?」という問いです。この問いの答えは人それぞれ違うということに気づき始めていました。

私の中の答えは「ひとりでできないことも仲間でやればそれができるようになるから、そのときに"会社"という仕組みを利用すればよい」ということでした。なので、会社に入るということや会社で働くということもまた"目的"ではなく"手段"になる。人それぞれに違う世界観があり、そんな人の営みの中で、会社という道具があるのだと考えるようになりました。

自分の目的のために、会社を「利用する」という考え方

数十年前はどうだったのかは知りませんが、現在、会社に対して個人というものは対等に近い関係にならないといけないと考えるようになりました。会社に雇われる場合も同様で、少なからず会社側も個人を利用できる状態で、個人も会社を利用できる状態でないといい関係はつくれないということです。そうなると、個人も、会社と同様に、"目的"と"提供できるスキルや付加価値"をもっていないといけないというになります。以前の会社ではその関係を作れていなかった。

このときから、会社も個人も対等の関係なら、会社の社長であろうが、いち社員であろうが、個人事業主であろうが、立場の違いがありますが、本質的には上下関係はないというように考えるようになり、頭の中でフラットな世界で、世の中を見るようになりました。

そして、自分で仕事を創れる人になりたいという目標を見据えて、まずは、「自分も世の中に提供できるスキルを身につけていこう。スキルを身につけるためにどこかの会社の力を借りよう」となりました。ここからシステムエンジニアの仕事を始めました。共同オフィスの運営は、それと並行してやることになり、副業的な位置づけから始まりました。

第3回はこちらから!

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