最も効果的な節税対策と、その理由とは?

ポイント
  1. きちんと相談に乗ってくれる税理士に任せる
  2. 小規模企業共済と青色申告の、本当のメリットを知らない人が多い

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「菅原経営株式会社」は、税務をはじめ、経営に関して必要なことを丸ごとサポートしている会社です。CEOの菅原由一さんは、スタートアップに特化してサポートを行っています。節税の最大の秘訣は、「良い税理士をつけること」とのこと。

その理由や、税理士の見つけ方についても伺いました。

①きちんと相談に乗ってくれる税理士に任せる

― 起業家が節税関係で知っておくべきことは何でしょうか?

菅原 「青色申告の届け出」「小規模企業共済」「経理は専門家に任せる」ということですね。

先に3つ目の「経理は専門家に」ですが、これはなぜかというと、自分で経理をやっても売り上げは生まれないからです。「自分の勉強のためにやっている」という人も多いのですが、結果、「やって良かった」という人はほぼゼロです。それなら、専門家や経理のメンバーに任せた方が良いと私は考えます。

経営者にとって、決算書を読むための勉強も大事ですが、データ入力をする必要はありません。入力している時間があるのなら、税理士に依頼し、しっかりとコミュニケーションをとっておくべきだと思います。

― 経営者という観点からすると、自分でやること自体、方向性が間違っているという。

菅原 そうです。私がよく言うのは、「最大の節税対策は相談にきちんと乗ってくれる税理士を付けること」です。自分で学べるのは所詮、ほんの1粒の情報だけです。そうではなく、いかに良い税理士を見つけられるか。それが最大の節税対策であり、経営がうまくいく方法だと思います。

― 大切なことですね。

菅原 起業された方ってビジネス大きくしていきたいという目標があると思うのですが、1人でできることは限られているので、仲間の力が必要じゃないですか。だからその仲間として、税理士もうまいこと使うことが大事です。
― 良い税理士を見つけるためのポイントはありますか?

菅原 これは難しいですね。税理士の斡旋サイトなどもありますけど……。やはり、うまくいっている会社の、顧問税理士を紹介してもらうのが良いと思います。

それも、現在のステージが近い人のほうが良いですね。また、税理士事務所自体も伸びているかどうかというのが大事です。

私たちの場合であれば、起業後だけでなく、起業を考えている段階から相談していただける体制を整えています。たとえば、事業計画の作成支援などですね。その点、若手起業家にはオススメです。

― それは助かりますね。

菅原 起業してから相談に来られても、届け出を出していなかったり、自己資金が全くないのに銀行をあてにしていたりなど、失敗される方が多いので、起業前の人向けのセミナーも行っています。

― やはり起業前から準備しておくことが大事ですね。

菅原 あとからでは間に合わないこともありますので。3年以内に半分の企業が潰れているほどですから。そして9割は10年以内に廃業しています。

― その原因となっているのは、しっかりと経営を学んでいないことでしょうか?

菅原 そうですね。走りながらも常に勉強なんですけど、最低限、知っておかなきゃいけないこともありますので。

②小規模企業共済と青色申告の、本当のメリットを知らない人が多い

― なるほど。青色申告と小規模企業共済の2つに関しては、すでに一般化しているのでしょうか?

菅原 小規模企業共済を知らない人が多いですね。

― 少し調べれば分かるものでしょうか?

菅原 パンフレットを見ているだけですと、この制度のお得感というのは分かりづらいですね。僕は100%勧めているのですが、他の税理士事務所さんから私のところに来た方に話を聞くと、知らない人がとても多い。

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著者プロフィール

菅原由一

菅原由一

2005年税理士登録。資金繰りのスペシャリストとしてだけでなく、人材育成やマーケティングなど経営に関することは自ら実践し、メソッドを確立している。 そのメソッドを伝える為、毎月「成功する為の経営者塾」を開催。 延べ参加者は2,000名を超える。ブログ「菅原由一の経営のヒント」は全国の税理士ブログランキングで第1位を獲得。 また、優良企業への企業視察会や、著名人を招いての講演会など、幅広い活動にも従事。