会計サービスの形を追求する専門家が語る、『節税のキホン』とは

株式会社アカウンタックスでは、経理のアウトソーシング事業や経営者のために役立つ情報を提供するメディア「ビズ部」を運営。代表の山口真導さんは、起業後にどうスケールさせるかに焦点を当てて起業支援をしています。節税の基本的な部分から、経営者における決算書の意味なども教えていただきました。

 

山口真導

1971年愛知県生まれ。1997年、朝日監査法人(現 あずさ監査法人)入所。会計実務の経験を積むため、2001年、株式会社エスネットワークスに入社。経理アウトソーシング業務に携わる。2003年、山口公認会計士事務所開設。翌年、株式会社アカウンタックス設立。社名の由来は、「会計」を表す「アカウント」と「税務」を表す「タックス」という言葉を組み合わせたことによる。IT関連企業やコンテンツ制作会社等への経理アウトソーシング業務のほか、ベンチャーキャピタル、証券会社等の金融機関の税務顧問等、幅広い業務・業態に対して、財務・会計・経理の実務サービスを提供している。

 

①発生主義の徹底が基本

― 節税に関して、やっておいた方が良いことはありますか。

まず前提として、節税というのは所得を減らすことです。所得は、「益金-損金」の式で出ますから、所得を減らすには、益金を減らすか損金を増やすかのどちらかします。益金を減らす方法は少ないので、損金を増やす方法がメインになります。

― 山口さんおすすめの損金を増やす方法があれば教えてください。

 まずは「発生主義を徹底する」ということですね。支払っていなくても、費用が発生したときに計上するというのは、会計の基本的なルールなんですが。これを現金が出て行ったら計上する「現金主義」や、請求書が来たら計上する「請求書主義」で処理している会社がとても多いのが実状なのです。

― なるほど。未払いでもそれを仕入れたり購入したら計上していくと。

 そうです。買掛金や未払金をしっかり計上していく。たとえば、12月末が決算日で、25日締めにしている会社だったら、26日~31日の分を日割りして計上する。この期間の費用の請求書自体は125日締めで来ると思うんですが、これを先に計上していくのが発生主義です。この手間を加えることで、決算書が正しく作られることになり、結果的に、節税になります。

 あとは、社会保険料。日頃意識することは少ないかもしれませんが、いつも払っている健康保険と厚生年金は当月分を翌月末に支払っているのです。そのため、本当は常に1か月分未払いの状態です。だからこれも先に当月の費用として計上することできます。給与の仕訳方法がややこしいので、これを正しくやれている会社は少ないですね。

― わからないところは、専門家にお聞きしながら処理していった方が良いですね。

  そうですね。申告書は、9割以上の確率で税理士が作っている割には、こうした基本的なことが出来ていないのは、決算書までは自分で作り、申告書だけ税理士が作るというやり方の問題だと思います。いまお話したような処理は、ちょうど会社側と税理士の狭間の処理の所ですので、見落とされがちということです。良い税理士に恵まれれば守備範囲になりますが、そうでなければ処理漏れになるということです。経営者の側が「声を出す」ことが大事です。

 

②決算書より取引データをチェック

― 経理・税務に関して広く事業展開されている山口さんですが、起業家と経理についてはどのようにお考えですか。

従業員30人未満の会社の経営者の場合に限って言えば、無理して決算書を使おうとしないということです。

そもそも決算書は投資家のために生まれたものです。決算書を使って経営者が経営してうまく適合できる会社は大企業くらいです。

― どうしてですか?

 

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