4K解像度で人の心に残る作品を~徳島で映像にかける想いとは~

更新日:2017.05.15

四国=4K?

ー「どうして徳島で事業を始めようと思ったのか、経緯やきっかけを教えてください。」

石井「私は、起業家と言うよりも写真家です。大学も芸術大学で写真を学びましたし、卒業後も個人事業主で写真家として活動してきました。全国転々としていて、海外にも行っています。6年前に東京での仕事を増やしたいと思い横浜に引っ越してきて、3年そこで過ごしました。そのときに4Kに出合い、これを仕事にしようと思いました。4Kの映像で仕事をして、「いい営業方法はないかな」って考えていたら、四国四県は4Kだなと気づきました。」

ー「四国が4K?」

石井「四国四県(しこくよんけん)=四国四県(4こくよんK)。ということで、四国四県のPRに4K解像度が使えないかなと思って、徳島に来たのが最初です。ダジャレで提案持っていったのが最初なんです(笑)。

仲のいい人たちが徳島にいたので、その人たちを経由して徳島に乗り込んだんですよ。徳島でもフリーでやる予定だったんですが、友人が「神山に4Kの映像やっている会社があるぞ。社長にアポイントを取ったから、今度来い。」って言われて行ったのが株式会社えんがわの社長でした。

そこで社長の隅田さんに初めてお会いして、意気投合し、「会社を手伝ってくれないか」と言われました。僕は、最初は断ったんですが、「いいからお願いだから」ってことで人生初のサラリーマンを9月からスタートしました。」

ー「その時には、もうある程度滞在しようという意思はありましたか。」

石井「そうですね。拠点は故郷の愛知へ横浜から戻していたので、徳島にも拠点を作ろうかなって考えていました。

その時に、隅田さんに誘われて人生初のサラリーマンを始めました。それが、移住のきっかけになりました。徳島の神山町に住みたいという気持ちは全くなくて、人づてに行ったら「えんがわ」に行っちゃったんです。契約でしたので一年間だけ「えんがわ」にいました。契約が切れる時、「俺にサラリーマンは合わんな」って改めて思いました。」

ー「どういったところが無理だと思いましたか。」

石井「なんで定時に行って定時に帰らなくちゃいけないのか、どうして「有給はまとめてとるな」って言われなくちゃいけないのかっていうことを思っていたんです。あと、変な自信がありました。それは、作品一本当たりの金額を知っていると「自分にはこれだけしか手元に入ってこない。ひとりでやった方が全部自分のものになるじゃないか」って。やってられるかと思いました(笑)」

ー「それで、また独立したというわけですね。」

石井「そうですね。でも、前と違っていたのは、「えんがわ」をやめるときに県から仕事の話がきていました。でも、その仕事を取るには法人でないと取れないと言われたので、急いで法人を作りました。参加期限ぎりぎりまでに法人化をし、「丸菱」という会社を作りました。それで県の仕事をとって、今に至ります。」

 

行政との仕事の難しさ

ー「最初のお仕事はどういった内容のものでしたか。」

石井「海のごみを減らす学習教材を作って、ごみ削減の普及活動をしてほしいっていう内容でした。具体的な指示はなくて、大まかにこんな感じのものを作ってくれって感じでした。ですから、きれいな徳島の川や海の映像や、ごみが川を伝ってどんどこ流れていく様子を4K解像度で撮りました。

それは、「海でポイ捨てするだけが海を汚すことじゃないんだ。山に住んでいる人も、ポイ捨てをすることで海のごみが結果的に増えるんだ」というストーリーを考えたからです。」

ー「現在対象のお客さんはどのような方々ですか。」

石井「県や自治体のような行政が大半です。民間はかなり少ないですね。行政の心の動かし方は身に着けたんですが、民間への売り方を忘れてしまって(笑)でも、これからはなるべく民間企業を増やしていきたいと思っています。」

ー「それは、どういった理由からですか。」

石井「行政を相手にしていると箔がつくというメリットがあるんですが、同時にデメリットもあるんです。行政の仕事は、税金で成り立っているので、絶対に公平性が必要なんです。価格競争や企画競争になります。どれだけ行政側が「丸菱さんに」と期待していても、プロポーザルの時にダメだったら、どうしようもないことになる。

これが、行政と仕事をすることの難しさです。あと、行政も首長の考え方で方向性が変わります。それによって補助金などの制度も変わってきますし、リスキーな部分であります。今は知事が映像に力を入れていて、全国的にみると徳島県は4K先進県になっています。おかげさまで助かっています。」

ー「民間企業を視野に入れてリスクヘッジをした方が良いと思っているのですね。」

石井「そうですね。しかし、民間でも大きい会社になると、行政と同じように上司のハンコの数が何個も必要だったりします。そういう意味では、どっこいどっこいですね。」

ー「どのように今後お客さんを掴んで行こうと考えていますか。」

石井「私は今、面白いと思った仕事しかしないようにしているんですよ。価格関係なく、自分が楽しんでいないといい物って出来ないと思っているので。ですから僕の場合、いろんな人に出会って、その人に紹介してもらってお仕事を頂く形ですね。あと、人と交流をしていて、ふとした話の中でお仕事が舞い込んでくることもあります。」

 

映像を使った仕事の自由さ

ー「神山町のような過疎地で映像の仕事ができるのでしょうか。」

 

 

プロフィール

1.氏名 石井友規(いしいゆうき Yuki Ishii)

2.職業 地球写真家、株式会社丸菱・代表取締役

3.経歴:愛知県岡崎市出身。

現在は徳島県神山町にて4KとVRの映像制作会社、株式会社丸菱を運営。

元は地球写真家として国内外で撮影した風景や動物の写真を子どもたちへ見せる活動を行っている中で、「写真が動いて見える」4K映像に出会い、仕事の力をつけるために仲間ヅテで徳島に流れ着き今に至る。また、仕事と出会いの多様性を目指して「シャルレ」という下着の試着会・販売も夫婦でスタートさせた。

 

 

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