アパレル開業取扱説明書【第5回】事業計画書の作り方

更新日:2017.05.18

事業計画書とはいったいどんなものか

目標と計画を明確に

事業計画書は、あなたのブランドを成長させるために絶対に立てておかなくてはいけないものと思っておいて下さい。 自分は資金があって融資が必要ないので事業計画書は必要ないとは思わないことです。資金だけでなく、あなたのブランドのスケジュールを立てるためにも事業計画書というものは存在していることを忘れてはいけません。

そもそも事業計画書とは?

独立して間もない場合や、これから起業を考えている起業家にとって、事業をスムーズに前進させるには資金繰りが重要になるので、自己資金で完全に賄える場合を除いては一 般的には金融機関での融資を申請することになるでしょう。

しかしながら、これから起業を考えている際には本当に実現するか確信が持てないので、貸し出す金融関係サイドにとってマイナスポイントであるということも十分に想定されます。そのため、国からの貸付制度である日本政策金融公庫が行っている創業融資制度を有効活用する戦略がアナウンスされています。国からの信用力のお墨付きを獲得することを通じて、事業をスピーディに立ち上げることや開業することが出来るようになり、弁済能力の有るのか否かが問題にされる民間の金融機関と違う魅力を様々な面から獲得することができるはずです。

実現可能な事業が間違いなく行える保証があるわけではないことも実態として指摘されおり、その要因の内部には事業計画書の作成を行わずに、起業家の思い付き(要するに無計画)に事業を進めてしまう事例が際立っていると言えるでしょう。あなたの独立を成功へと呼び込むことのできる事業計画書とは何であるかを少しずつ理解していくことで、目標を浮かび上がらせ、金融機関などにおける融資を受けられるようになり、ブランド作りへの協力や支援を申請できる利点に繋がることになるでしょう。

事業計画書とは、組織の根源情報や独立する起業家の起業の理由などを記載するなど、 いわゆる紹介文のような資料と考えるとわかりやすいのではないでしょうか。 創業融資の申請時だけではなく、出資を受けたい時にも事業計画書は欠くことができない書類で、融資するための審査結果に直結するほど必要不可欠となる書類です。

日本政策金融公庫などで創業融資を申請する時、事業計画書をベースにして面接があり、その時に事業の計画が細部に亘って説明されているデータを使用しながら、訴求力のある説明を行うことによって融資するための判断材料となり、審査をパスする結果を出すことに結び付けられることになります。

事業計画書とは何かを理解すると、融資の確率を見定められるポイントであり、また計画内容によって信頼度を改善させることのできる材料と言えるでしょう。

この他には、融資目的での活用だけに留まらず、客観的や機能的に事実を確認できるために事業の動きを自分自身でもチェックでき、路線の手直しも可能となり、実現の可能性が認識できる利用手段にもなり得ます。掲載する事項には、事業全体の概要となる目的をはじめ、売上や利益の予測などを記載することになります。また、進めたい事業に関して収益や経験がもたらされるものであるのか、公平な対比と根拠が要求されることも忘れないようにしましょう。 もちろん、良い点ばかりではなく、事業上の問題やリスクなど事業のネガティブな部分に 関しても記載する必要がありますが、その解決方法を詳細に記載することにより、計画性がよりリアルに感じられるために立証されやすくなり、スムーズな支援や協力を受けることに繋がることになります。

事業計画書をどうやって作成するか

資金調達の悩み

あなたを含めて、独立して事業を始めようと思う起業家にとって最大の悩みは資金面だといっても過言ではないでしょう。 いくら素晴らしいコンセプトを作り、ブランドのターゲットとなる顧客像を完璧なまでに 作り上げたとしても、それを実現させるためにはどうしても資金が必要になります。

残念なことですが、民間の金融業者は何の実績もない起業家には資金を貸してはくれません。日本の金融機関は何のために存在しているのかと疑いたくなる事象ですが、事実なのでこればかりは仕方がないと受け入れるかありません。というわけで、頼りは公的金融機関での融資ということになります。

独立開業者が頼ることのできる公的金融機関

融資をお願いする組織としての1つ目は日本政策金融公庫 で、日本経済の活性化を目的とした政府出資の金融機関となっています。中小零細企業や起業家に対して、無担保・ 無保証で資金の融資を行っている機関です。 

2つ目は制度融資と呼ばれるもので、信用保証協会による信用保証によって、民間金融機関から資金を融資してもらう際の保証人になってもらえます。ただし、注意しないといけないのは公的な存在だとは言え金融機関であることには民間金融機関と同じなので、誰がどう見ても返済の見込みが感じられない事業計画を立てた場合には融資はしてもらえないことは間違いないでしょう。

金融機関が融資したお金をしっかりと返済できるかどうか判断する材料とするのは、基本的には決算書となりますが、まだ起業していない場合には決算を迎えていないので決算書は存在ません。このため、日本政策金融公庫や信用保証協会はあなたの作成した事業計画書の内容で返済の可能性を判断して、融資を行うべきか否かを判断していることになります。

断言すると、作成した事業計画書のなかに「あなたの事業なら間違いなく売れると思える内容」を、融資をお願いする金融機関の担当者が納得できるような形で説明できなけれ ば、融資は期待できないということです。

根拠の感じられない自信でアピールをしたとしても、説得力がゼロであれば全く意味がないものとなってしまうし、むしろマイナス効果の方が強くなるでしょう。 起業しようとする業種での事業経験のなく創業融資を受けようとする方もいるようですが、 それはあまりにも無謀であると言えるでしょう。起業を志す業種のことを全く知らない人が 起業したとして、間違いなく成功するだろうと確信する人はやはり少ないだろうということです。 あなたの場合にはすでにデザインという業種を経験しており、そこから独立してブランド を立ち上げるわけなので、経験値があるということは強くアピールしたほうがいいでしょう。

金融機関はどんぶり勘定しかできない代表者が組織をダメにする現実を熟知しているので、数字の根拠の乏しい事業計画書は評価が非常に厳しくなってしまうでしょう。だからこそ、独立しても十分に成長できると説得力の感じられる事業計画書を作成する必要があるということになります。


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事業計画を立てるときの注意

季節の商品があることを忘れないこと

アパレルなどのファッション業界の場合の独特のものとして、シーズン限定の商品が存在するということが挙げられるでしょう。 シーズン商品の場合には、その季節を前にして店舗で商品を展開して紹介する段階ですで に売り場に商品が揃っていなければいけないことに注意しましょう。

あなたが商品をデザインするとして、狙った季節に完璧な商品のデザインが完成したとしても、夏をターゲットとしたものが冬に完成しても全く意味がないことはよく覚えてお くべきでしょう。時期が外れてしまうとシーズン商品の場合には、全く売れなくて在庫になるか、在庫になるのは困るので値引きを極端にしてなんとか商品だけを在庫から処分するかを選択しなければいけなくなるので、展開の時期とスピードには細心の注意が必要になってきます。

商品展開を遅らせることなく行うためにもしっかりとしたスケジュールを立てたうえで、逆算してどの時期から始めなければ最低でも間に合わないということを把握して仕事の管理を行っていくといいでしょう。開業直後にシーズン商品の時期を間違えたとなると下手をすると致命傷になりかねないのでシーズン商品を展開するつもりであれば本当に気を付けましょう。

お金をどこから使っていくか

独立当初から巨大な規模で事業を始めるのは、収入の目途がたっていないので危険だということはよく理解できると思います。
当初は初期投資をできるだけ抑えて効率よく立ち上 げていくわけですが、あなたのブランドをより多くの人に浸透させるためには、どうしても組織としての拡大を図る時期がやってくることも間違いない事実です。

この時期に注意して考えなければいけないのが、現在ある資金をどこに投資するかという判断ということになります。少額の予算でトライ&エラーを繰り返したうえで、あなたのブランドを発展させる最適な選択肢が発見できたのであれば、思い切って資金を投入するこ とも必要になってくるでしょう。

事業展開として最高なことは投資額が最小限でありながらも予想される最大限の利益を確保することにあります。 ここを見極めるためには、手あたり次第に資金を投入するのではなく、確かな検証に基づいて必要な予算を必要と思われる時期に投入するように心がけましょう。 「少し気になったから」「自信や確証はないが今は資金に余裕があるので投入してみよう」というような博打のような資金の使い方は経営者としては問題ありと言えるでしょう。

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