アパレル開業取扱説明書【第9回】ブランド立ち上げ後に必要なコト

更新日:2017.05.25

工場との関係性

お願いできる工場をどう探すか

アパレルブランドを立ち上げたとして、必ず悩むことが生産ロットについてだろう。 注文が少ない段階であれば1人で手作りをしていても納品にそれほど長時間必要とはなら なかったものが、だんだんと規模が大きくなり数十着の注文になってくると、1人で作っ て納品することは時間かかかりすぎて事実上不可能となってくる。

このときになって考えるのが工場へとお願いする外注生産という方法である。ただ工場 はロットが大きくて継続的な注文が見込める依頼をメインでさばいているので独立したばかりで数十着程度の依頼は正直なところ引き受けたくないというのが本音のようである。工場を経営する製造業者の立場とすれば、会社を維持していくためには安定的で継続的 な仕事が間違いなく回ってくるだろう既存のブランドとの取引を重要視するのは当然とい えるだろう。
 

あなたのブランドが独立直後でも安定して製造業者に仕事を依頼できるのであれば少ロ ットでも仕事を引き受けてもらえる可能性はあるかもしれないが、今回依頼がきても次は いつ依頼されるか不明と言われるブランドと取引を積極的に行いたいとは製造業者の方も 思わないだろう。ここで依頼しても断られる可能性が高いということで諦めていては、あなたのブランドはいつになっても副業レベルの規模から脱却することができなくなってしまう。
 

では工場に依頼を受けてもらうためには、どうすればいいのだろうか? まずは製造業者の工場の責任者に何度も面会することを通じて、あなたがブランドを立ち 上げた決意や想いを知ってもらい、共感してもらうことが大切になってくるだろう。利益を追求することが会社にとって大切だと言っても、すべて利益優先で動いているわけでないのがビジネスの世界である。あなたの人柄や想いをよく知ってもらうことで、工場の責任者があなたを応援したい存 在だと思ってもらえるなら多少の融通は聞いてもらえる可能性が高くなる。 独立当初の感謝はあなたのブランドが成長してから必ず返すようにすれば工場の責任者は 本当に喜んでくれ、あなたを応援したことをよかったと思ってくれるだろう。

契約書作成を忘れない

民法という法律には契約は書面を交わさなくても成立するとされている。単純に契約を行う両者が合意をすれば書面がなくても効力は発生するわけだ。
 

だが、すべてうまく運べば問題ない口約束での契約も予期せぬ事態が発生した場合には トラブルの元になる可能性が非常に高いので要注意といえる。相手と言いあったところで 証拠が何もなければどうすることもできないからだ。工場にまた内容はしっかりと読み込んで疑問点はすぐに解消しておくことも大切だ。く れぐれも契約書ができたから読まないでサインということをしないように。
依頼をできるようになったのであれば、必ず契約書を交わしておこう。

メディアにブランドをアピールしよう

プレスリリースを活用しよう

プレスリリースを利用してメディアに情報を掲載してもらう方法は非常に有効な手段と 言えるだろう。ただプレスリリースを出せばすべてが掲載されるかどうかはわからない。出したプレスリリースに掲載する価値があるかを見極めるのは情報を取捨選択するメディアの側にある ことを覚えておいてもらいたい。プレスリリースの書き方に自信がないのであれば、いろんな企業が出しているプレスリ リースを参考にしながらテストで書いてみるといいだろう。

第三者であるメディア掲載は強力

立場がころころと変わるなと思うかもしれないが、潜在顧客やバイヤー、ショップなど が当初はあなたがブランドをいくら売り込んでも取扱うことや購入することに躊躇してい たものの、メディアがあなたのブランドのポジティブな記事を掲載したことで、一転して扱ってくれるという事もあり得る。

あなたが売り込んでいくのは相手にすれば当事者からの自画自賛ということになるが、 メディアという第三者があなたを称賛することは、公平な視点からの意見として信用価値 が高いと思われるということになる。日本のメディアに本当に公平な視点の信用価値があるかどうか疑問だと思うかもしれないが、そのような議論はこの際は置いておいてメディアを利用する戦略を立てていくと いいだろう。 せっかく利用できる効果的な存在があるのだから、利用しない選択肢をとる必要はない。

嘘、大げさはイメージダウン必至

メディアに大々的に取り上げてもらうために、商品の特徴をあまりにも過剰にしたコピ ーを作成したりするのは非常に危険な行為であると覚えておこう。過剰なコピーを信じて購入した顧客が実際の商品とのギャップを感じてしまうと本来は素晴らしい商品なのにコ ピーとの乖離で商品に不満を持ってしまうからだ。

購入前に注目を集めるために行った行為で逆に顧客の商品に対しての満足感を下げてしまっては長期的にはブランドの価値が低下してしまうことになる。1つの商品だけ販売して以降は行わないのであれば、そのような焼畑商法もいいのかも しれないが、継続的に事業を行ってブランドを成長させることを目的としているあなたは 行ってはいけない手法だと理解しておくことが大切であろう。コピーなど販売促進のために作成するツールには自画自賛をするのではなく、客観的に 商品を見つつ、売る側の視点ではなく、顧客目線で商品がどのように見えるのかというこ とを常に考えていくと、自然と嘘や大げさなコピーは作らなくなるだろう。

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