古物商許可について知っておくべきこと!!

更新日:2017.06.02

まず、みなさんは古物と言う言葉を聞いた事がありますか?

普段、あまり聞き慣れない言葉なのではないでしょうか。古物には、まず法律によって定義されているものがあります。
古物営業法の第2条によると、「この法律において「古物」とは、一度私用された品物(中略)若しくは私用されない品物で使用のために取引されたもの又はこれらの品物に幾分の手入れをしたものをいう」とあります。
つまり、どういう事かと言いますと、一回でも使われた、使われていないに関わらず、売り買いや、譲渡(譲り渡す事)が行われた物が対象となるわけです。

上記をもっとわかりやすく表すと、新古品となります。
また、古い物をメンテナンスするなどして新品のように見せた物についても古物として扱われます。
では、この古物を扱う上で許可が必要となるものについて解説させて頂きたいと思います。

1.どのような人が許可を取る必要があるのか?

古物を扱う上で、どのような人が許可を取る必要があるのか気になる方は多いのではないでしょうか?

近年では、メルカリ、ラクマ、フリル、オタマートなどのフリマアプリや、ヤフオク、楽天などに代表されるネットオークション、地域で定期的に開催されているフリーマーケットなど、様々な形態で古い物を譲ったり売ったりする事が多くなってきた時代となりました。

一見このような人たちも、自分が使っていた古い物をネットやアプリを使って人に売り、お金を得ているわけですから、許可が必要なのでは?と疑問に思われる方も少なくないのではないでしょうか。
ここでは、まず、法律的に古物商の許可が必要とされている人を解説していきましょう。

まず、古物商の許可が必要となる人と言うのは、「一定の継続性があり、利益を出そうと言う意思を持って行っている人」の事です。
つまり、業(継続的な事業としてという意味です)として行っている古い物などの取引を、利益を目的として継続的にその業務を行っている人の事を言います。
人は生きていく上で、特に日本ではお金が必要不可欠となります。生活をする上でお金を必要とする際に、その取引を業として行い、生計を立てると言う事は立派な業となり、仕事とみなす事が可能ですよね。このような方々が古物の取引などをする場合については、必ず古物に対する許可が必要になると言う事なのです。

どのような方が当てはまるかと言いますと、例えば、リサイクルショップを営む事業者や、古い物(アンティークとして世間的に価値が認められているもの)を売る為に店を構えているなど、明らかに業であり、リサイクルショップやアンティークショップ経営をしている事業者については古物商の許可が必要となります。リサイクルショップや、古い物を売る事によって経営をしている人については、それを業として行っていると捉える事ができます。

ですので、古物を扱う商品の主力として事業を営んでいるわけですから、古物商の許可が必要となる対象となるわけです。

2.ヤフーオークションなどは、許可が必要なの?

古物商の許可を取るべきか?取らなくてもいいのか?という問題で微妙なラインとなるのが、ヤフオクなどのネットなどで使われる商品の取引です。

例えば、自分の使わなくなった物を、ヤフーオークションに出品し、買い手が見つかり、一定の収入を得たとします。これだけで古物商の許可が必要かと言われると、想像して頂ければ、わかるかと思いますが、一度古物を出品し、一定の収入を得るだけで許可が必要となるのであれば、誰もこのヤフーオークションをはじめとしてネットオークションサイトを好んで利用する人は、ほとんど居なくなってしまうのではないでしょうか。

ここは、微妙なラインとも言えるのですが、ポイントとしては、見かけ的にどうなのか?と言う点になります。

例えば、ヤフオクマニアと呼ばれる方々がいらっしゃいますが、この方々は、毎週のように、自分の使わなくなった物などをヤフーオークションに出品し、報酬を得る事になります。もし、その方が例え自分が使って古くなった物だからと言っても、毎週のように出品し、それを元に収入を得て生計を立てているのであれば、業とみなされる可能性が高まってきます。

しかし、そのヤフオクマニアの方々の中でも、毎週出品はしているが、大した利益にはなっておらず、あくまでも趣味だと客観的に捉える事ができるのであれば、古物商の許可は必要ないと言えるでしょう。ですので、前途で申し上げました、利益を出そうとする意思があるのかどうかと言う所についても、着目すべきなのは、その方の意思ではなく、周囲から見てどうなのかと言う所についてもポイントとなってくるわけです。


逆に、古物をヤフーオークションなどに出品し、大した利益にならなかったとしても、その古物を出品する目的自体が利益を得る事だと言うのであれば、業とみなされます。ですので、この場合は古物商の許可を受ける必要があると言うわけです。

この辺りに関しては、非常に判断が難しくなる場合があります。本人が内心は利益を目的としていたとしても、利益目的ではないと発信すれば、結果的に客観的な目が必要となってきます。この事から、グレーゾーンだと表現する事もできるわけです。

まとめますと、収益を上げていなかったとしても、本人が利益を目的としているのであれば、古物商の許可が必要となります。収益を得ていたとしても、本人が利益を目的としていない場合は、古物商の許可は不要となります。

ただし、客観的に見て、業だと判断される場合は、古物商の許可を受ける必要がある可能性が高まると言う事になります。ちなみに、ヤフオクで出品している方の中で、注意して頂きたいのが、フリマやオークションなどにて、安く品物を買い、それをまた出品して利益を上げると言う行為を繰り返すようであれば、客観的に見て業だと判断される可能性は高くなります。このような方の場合については、古物商の許可が必要であると言う事ができるでしょう。

3.古物の届出先はどこか?

では、実際に古物商の許可が必要な場合、どこに届出を行えば良いのでしょうか?

古物の許可を受ける先は、「警察(公安委員会)」となっています。ですので、市町村役場の窓口では、許可を貰う事ができません。

ちなみに、何かしらの問題が発生した場合についても、窓口となるのは警察となりますので、頭に入れておいて頂けたらと思います。
一見、「なぜ古物商の許可は警察なの?」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
古物商の許可が警察の管轄であることにはしっかりとした理由が存在しています。新品の物を売ったりする場合は、基本的に許可は必要ではありません。

しかし、中古品などの古物を取り扱う場合、その商品の中に盗難された品物などが紛れ込むケースは不正な商売を行っていない事業者であっても遭遇することはあり得るのです。盗まれた物が売られているとなれば、そこに犯罪が生じているわけですから、警察が許可を出す事によって、いち早く流通のルートを把握する事ができるわけです。勿論、盗まれた物だと知らずにリサイクルショップなどに持ち込まれた物などもあり、販売する側が盗難品であると知らずに販売するケースもあります。
このような場合も、盗難品が持ち込まれた業を営む販売者側に、事情聴取を行う事により、真相を判明する事が早くなると言う意味合いもあります。ですので、古物商の許可を受けるかどうかの観点から申し上げますと、自分が取り扱う品物の中には、犯罪として盗難品などが紛れ込むケースもあると言う事です。ですので、不安要素があるのであれば、是非警察に行って古物商の許可を取っておくべきだと言えるでしょう。
万が一にもあなたが扱っている商品の中に盗難品が存在してしまった場合は、後になって非常に厄介な事に巻き込まれかねませんからね。

3-1.販売業者のガイドラインとは?

上記でもご説明させて頂いた通り、古物商の許可を届ける先は各地の都道府県警察です。
ただし、警察が古物を取り扱っていると言う事は、そこに難しさと言うものも発生します。

まずは、下記の経済産業省が公表しているガイドラインをご覧下さい。
参考資料➡インターネット・オークションにおける「販売業者」に係るガイドライン
http://www.meti.go.jp/policy/economy/consumer/consumer/tokutei/jyoubun/pdf/auctionguideline.pdf

「インターネット・オークションにおける「販売業者」に係るガイドラインの策定」

【1】全てのカテゴリー・商品について
1.過去1か月に200点以上、又は一時点において100点以上の商品を新規出品している場合。
2.落札額の合計が、過去1か月に100万円以上である場合。
3.落札額の合計が、過去1年間に1.000万円以上である場合。

【2】特定のカテゴリー・商品について
1.(家電製品等)について、同一の商品を一時点において5点以上シッピンしている場合。
2.(自動車・二輪車の部品等)について、同一の商品を一時点において3点以上出品している場合。
3.(CD・DVD・パソコン用ソフトについて、同一の商品を一時点において3点以上出品している場合。
4.(いわゆるブランド品)に該当する商品を、一時点において20点以上出品している場合。
5.(インクカートリッジ)に該当する商品を、一時点において20点以上出品している場合。
6.(健康食品)に該当する商品を、一時点において20点以上出品している場合。
7.(チケット等)に該当する商品を、一時点において20点以上出品している場合。

以上のように、経済産業省では、販売業者に係るガイドラインの策定を公表しています。
これは、あくまでも、警察ではなく、経済産業省の公表しているガイドラインとなります。このガイドラインに該当する方は、販売業者としてみなされる事になります。そこに、業として古物を扱うと言う事であれば、同時に警察にて古物商の許可を受ける必要があります。ただし、このガイドラインはあくまでも経済産業省の公表している策定です。

古物商の許可を取り扱う警察と、経済産業省の2者同士が同じ考え方であるとは限らないと言う所がポイントとなります。
つまり、警察側は、何かしらの問題が発生した場合、この経済産業省のガイドラインとは関係なく、放置をしてくれると言う事はありませんので、十分な注意が必要となると言う事です。

4.古物商許可に関する種類と申請について


古物を扱うための許可を受けるには、2種類の許可が存在しています。
それは、「古物商」と、「古物市場主」の2つとなります。
自分で売買をするだけだと言う人については、「古物商」の許可が必要となりますが、古物商同士で、売り買いを行ったり、交換などをする際に市場を開くと言う場合については、「古物市場主」と言う許可が必要となってきます。

許可を受ける際に必要となる書類などについては、各都道府県の公安委員会によって違いがあり、また、管轄の警察署によっても違いがありますので、下記では東京都の場合を例にあげて解説致します。
東京都の場合については、警視庁のインターネットサイトで詳しく掲載されていますので、リンク先も参考にしてみて下さい。

http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/tetsuzuki/kobutsu/kobutsu/kyoka.html#cmsURL

4-1.必要となる書類

「個人で許可の申請をする場合」
・住民票
・身分証明書
・登記事項証明書
・誓約書
・略歴書
の以上5点が必要となっています。

「法人にて許可の申請をする場合」
・住民票
・身分証明書
・登記事項証明書
・誓約書
・略歴書
・登記簿謄本
・定款の写し
以上の7点が必要となります。

個人で許可の申請をする人に比べ、登記簿謄本と、定款の写しの2点が追加で必要となっております。身分証明書は、自分が置いている本籍地にて取る事が可能となっています。
遠方の場合は、郵送でもやり取りを行って貰う事ができますので、本籍地がある市町村役場に電話をかけて、どのような書類が必要なのかを伺って下さい。
郵送でのやり取りの場合、おおよそですが1週間くらいの時間がかかるケースが多いようです。

この身分証明書を提出する理由としましては、申請者が破産をした者でない事を証明する為となっています。ちなみに、過去に破産をした人であったとしても、免責が確定し、しばらくの期間が経過すれば取れるようになっています。

次に、登記事項証明ですが、これを提出する理由としましては、申請する人が「被後見人(ひこうけんにん)」若しくは、「被保佐人(ひほさにん)」でないと言う事を証明する為に提出が必要となっております。普段聞き慣れない「被後見人」と「被保佐人」に関してですが、これは制限行為能力者と言う民法の法律があります。
何かしらの理由によって、自身で判断や契約をする事などが出来ないと判断された方の場合、裁判所によって、代理人として後見人や保佐人をつけている方がいます。この方々は、後見人や保佐人などの代理人をつける事によって様々な契約などを行う為、このような状況ではないと言う証明をする為に、登記事項証明が必要となっております。

上記でご説明した「身分証明書」と「登記事項証明書」の2点に付け加え、「住民票」、合わせて3点に関しては、法人として許可の申請を行う場合、登記事項証明書に記載されている役員の数と、古物の営業所における責任者、全員分の書類が必要となっておりますのでご注意下さい。
また、これらの書類以外についても、例えば店舗や、営業をする所がテナントや賃貸などで構えている場合についても、それを証明する賃貸借契約書などが必要となる場合がありますので、こちらも合わせて用意する必要があります。賃貸借契約書と言うのは、店舗などを借りる際に、大家さんと借りる側で交わす契約書の事を意味します。

更に、これらの書類の他にも、提出を求められる場合は沢山あります。これは、各都道府県の管轄している警察署や、担当する警察官によっても違いが生じる為、はっきり言えないという、少し難しい点ではありますが、求められた物に関しては逆らわず、できる限り用意して提出するようにしましょう。

4-2.その他の項目


古物の申請については、「古物競りあっせん業」と言う項目があります。
これは、インターネットオークションなどに関わる項目となります。この申請については、今までのお話の中でも出てきたヤフーオークション(通称ヤフオク)を例にあげてみますが、この項目について必要となるのは、ヤフオクを利用している側の人ではなく、開催している側です。

ですので、この申請が必要となるのは、ヤフオクであれば、ヤフオクを開催している側、つまりYahoo!側が必要となるので、ヤフオクに商品などを出品している側は必要とはなりません。

4-3.申請書類の提出先と費用について

申請書類を提出する先は、自身が古物の営業を行う事となる営業所の所在地を管轄している警察署となっています。自分で調べて、いきなり申請書を持っていっても構いませんが、前途でも申し上げたように、各都道府県の警察署や、担当する警察官によって考え方なども違う為、必要となる書類が追加されるケースがあります。せっかく申請をする為に足を運んでも、別にこの書類が必要ですと言われると、再度訪問しなければならず、二度手間となってしまいますので、申請をする先の管轄する警察署に事前に電話で連絡を取り、必要となる書類を予め確認してから申請しに行く事をオススメします。

余談ではありますが、警察署については、実際、警察官によっても言う事が違うと言う場合が多くあります。
また、実際の書面に必要となる事項が掲載されていたとしても、それとは違う事を言う警察官の方もいらっしゃいます。ここでは無理に逆らわず、担当する警察官の言う通りにしておきましょう。必要書類などを無事に提出し、申請書が受け付けられると、ここで支払いを行います。費用については、19.000円となっております。ここですぐに許可がおりると言う事ではなく、とりあえず受付を済ますとイメージして頂ければと思います。

警察側は、提出された書類を確認し、犯罪歴などがないかどうかまでも調査を行います。
上記でも申し上げましたが、古物には盗難などの犯罪が関わるケースがあります。そのような事からも、しっかりと調べる必要があると考えられます。
また、提出された書類が、事実と異なっていたりするようであれば、許可はおりない上に、受付にかかった費用についても返却されませんのでご注意下さい。警察側から許可を受ける事ができるのは、申請をしてから約1か月~1か月半くらいだと見越しておきましょう。無事に許可がおりれば、許可書を受け取る事になります。

5.中古車販売も古物商?

上記では、主にリサイクルショップや、インターネットオークションなどの例にあげて解説させて頂きましたが、他にも身近に古物を扱う業者は多くあります。
その中で、皆様が身近に感じられると思うのですが、「中古車はどうなるの?」と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

自動車を扱う会社では、中古の自動車を引き取り、修理をして新しい買主に売ると言う業者も多くあります。

許認可の種類の中に、「自動車分解整備事業認証」と言うものがあります。これは、この認証がなければ、自動車の分解をしたり、整備などを行う事ができないと言う事になっています。ですので、自動車の分解・整備などを行うだけの業者さんであれば、古物の許可を取る必要はありません。

ただし、その自動車の分解・整備をした上で、その中古車を更に販売すると言う事になるのであれば、立派な古物商としての業となりますので、別途、自動車分解整備事業認証に加えて、古物商の許可を受ける必要があると言うわけです。

6.古物商許可のまとめ

いかがでしたでしょうか。

普段、よく耳にしたり利用したりするリサイクルショップや、インターネットオークション、中古車販売のお店などについて、これらの業は全て古物商と言う許可を得ている事がわかって頂けたかと思います。古物と言うのは、普段聞き慣れない言葉であると思いますが、普段利用されている方にとっては、身近な言葉として感じて頂けたのではないでしょうか。

そして、意外にも申請をする先は、市区町村役場ではなく、警察署であると言う事です。使わなくなった古い物などを、必要としている人に売ったりする事は、リサイクルと言う観点からしてもとても良い事です。また、捨てると言う行為ではなく、新しくそれを譲る事によって利益を得たり、買った側にとっては、新品で購入するよりも、コストを抑えて手に入れる事ができるなどの相乗効果も期待できる事でしょう。

しかし、これらを利用し、犯罪に使う人達がいる為、管轄するのは警察となっているわけです。
以上、古物商を少しでも身近に感じて頂けたらと思います。

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