“飲むを彩る、サービスを”。オーダーメイドの栄養素が実現する近未来の新習慣

更新日:2017.06.15

対談の内容

オーダーメイドの栄養素を簡単に摂取できるマシン『healthServer』を手がけるドリコス。代表の竹氏は、「より身近な行動を技術で変える」というミッションを掲げ、大学院在学中に起業しています。そんな竹氏が、起業を通じて実現したい未来とはどのようなものなのでしょうか。お話を伺いました。

研究と起業、二足のわらじ

― まずはご経歴から教えてください。

竹:横須賀で生まれて、高校までは横須賀にました。その後、慶応大学の理工学部に入学します。エンジニアの父の影響もあり、昔から電子工作やものづくりが好きで、大学に進学してからもそのような分野に身を置いていました。

卒業後は修士課程に進学。修士2年のときにドリコス株式会社を設立しました。2012年1月のことです。大手企業に就職することも考えてはいましたが、自分がチャレンジできる場であるかどうかを考えた末で起業を決意しました。2012年の4月からは博士課程にも進んでいます。事業と学業を並行しつつ、2015年4月に博士課程を卒業。1年間だけ慶応大学の助教授もつとめました。2016年4月からは、ドリコス株式会社1本で事業を進めています。

― 学業と起業の両立は大変だったのではないでしょうか?

竹:かなり忙しかったですね。ドクターとしての成果もあげないと卒業できませんので。ただ、起業と学業がある意味においてシンクロしていたために、相乗効果もあったかと思います。

事実、事業から研究のアイデアが生まれることもありました。

“飲むを彩る、サービスを”

― 御社の製品である『healthServer』ができたのはいつのことですか?

竹:製品自体は2015年です。創業したのは2012年ですので、それまでは別の事業にチャレンジしていました。最初は、マイボトルをお持ちの方向けの自動販売機です。ペットボトルではなく、マイボトルに入れられるサービスです。

ただ、結局は価格競争になってしまって。自分たちで飲料をつくっていたわけではないので、付加価値を提供することが難しかったのです。そこで、その人に適した栄養素をブレンドして提供するアイデアを思いつきました。そのアイデアを形にしたのが『healthServer』です。弊社のコンセプトが「飲むを彩る、サービスを」ということもあり、ドリンクにフォーカスしつつ、最新の技術によって価値を提供したいと考えていましたので。

― ビジネスの着想はどのあたりから生まれているのでしょうか?

竹:マーケットとしては、マイボトルの市場が伸びているということがありました。加えて、もともと半導体を研究しているとき、より高性能になる半導体の価値を提供することが、お客さんの理解を越えていることに気づきまして。

つまり、いかに高性能な半導体をつくったとしても、それをお客さんが求めているとは限らないということです。そこで、みなさんがもっとフォーカスする部分、とくに食べることや飲むことに着目することにしました。とくに『healthServer』は、利用者に最適な栄養素を提供できるマシンなので、オリジナルのドリンクでありながら付加価値もあります。マイボトルにヘルスケアというキーワードを紐付けた結果、誕生したマシンです。

― 着想から製品化までの期間はどのくらいだったのですか?

竹:アイデアが固まったのが2015年の5月ごろ。その5ヶ月後には、プロトタイプを展示会に出しています。プロトタイプとは言っても、見た目とファンクションはすでにほぼ完成していました。たしかに細かな調整は必要ですが、そのまま売り出すわけではありませんので、体験していただくには十分な水準で出しました。このあたりのスピード感はまさに、ベンチャーならではだと思います。

どんなフィードバックを求めているのか?

― 開発にあたって、とくに大変だったことは何ですか?

竹:「どの段階で発表するか」という点についてはつねに課題を感じています。プロトタイプであることを認識してもらえずに、細かな部分について評価されてしまえば、なかなか価値を感じていただけません。たとえば実際に使ってもらった結果、「もっと大きいマグカップが入るようにしてもらいたい」などの意見をいただいたことがあります。ただ、ソリューションとしてはヘルスケアなので、フィードバックとしてはちょっと方向性が違う。

つまり、どのタイミングで発表するかということについて、あらかじめ修正ポイントを明確にしておかなければ、得られるものが少なくなる可能性があるのです。これは、各フェーズにおいて考えなければならないことだと思います。

― 確かにそうですね。人員確保など、社内についてはいかがですか?

竹:研究室にいたときに起業したということもあり、学生のインターンが多いです。幸いなことに、「一緒にやってみたいです」と言ってくれる後輩がたくさんいてくれて。現在では、全体で15名ほどのチームになります。

また、働き方にも特色があります。会社に出社しなければならないのは週に2日のみ。それ以外は、どこで仕事をしてもいいと決めています。エンジニアでも、その他の職種でも変わりません。なかには、副業が認められている大手の電機メーカーから来ている人もいます。そのような人にも配慮し、出勤日は水曜日と土曜日のみ。休みは日曜と月曜になります。進捗状況もウェブで確認できるので、不備はありません。

その人にあった最適な栄養素を提供

― 『healthServer』について詳しく教えてください。当初はどのようなマシンをイメージされていたのでしょうか?

竹:ビジネスモデルとしては「ウォーターサーバー」が1番近いと思います。あるいは「インクジェットプリンター」ですね。本体ではなく、ユーザーが消費した部分で利益をあげる構造になっています。サプリメントはカートリッジになっていて、本体は無料かそれに近い価格で貸し出します。あとは、カートリッジを毎月配送させていただき、その部分に関してお金をいただきます。

現状、水は出ない仕組みです。法的な問題があり、水が出るとお客さんの方で清掃作業をしなければならなくなってしまうのです。ですので、現状は粉末が出てくるだけの仕組みにしています。

― その人にあった最適な栄養素が出てくるとのことですが、どのような仕組みになっているのですか?

竹:タッチ式の生体センサーが付属しています。両手の人差し指を20秒ほど触れていただければ、心拍の情報を感知し、その人の疲れ度合いを測定する仕組みです。数値としては5~100までの段階で表示しています。最小値である5であればリラックスしている状態です。通常であれば20ほど、喋ったりしているときであれば30~40、プレゼン前なのであれば70ほどでしょうか。そのように数値で状態を提示しつつ、最適な栄養素を提供します。

また、スマートフォンアプリとも連動していて、前後のスケジュールを入れておけば、それらを参考にして医学あるは栄養学の観点から最適な栄養を提供することもできます。その人の状態に合った使い方が可能となっています。

効果的なサプリメント摂取に必要な条件とは

― 通常のサプリメントと大きく異なる部分はどのあたりになりますか?

竹:医学や栄養学の観点から、効果的なサプリメント摂取には3条件が揃うことが必要だと言われています。 1つ目は品質が高いこと。たとえば同じ栄養素を摂取しても、その栄養素の純度が高ければよりその働きが大きくなります。2つ目は利用者の状態です。年齢、性別、体質などを考慮して、最適なものを摂取するとより効果的です。 そして3つ目は摂取するタイミングと量です。一般的に市販されているサプリメントは1つ目の品質にこだわることができている一方、その他の条件については、利用者に委ねられている状態です。『healthServer』ならば、3条件すべてを満たすことが可能です。

ドリコス
http://dricos.co.jp/

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