編集後記―ヘルスケア・ベンチャーが変える健康のカタチ

更新日:2017.06.15

対談の内容

古くて新しいヘルスケアというテーマをもとに、5つの企業にお話を伺いました。それぞれの着眼点は異なっているものの、人々の健康にアプローチしようとする姿勢は同じです。また、創業の背景にある思想についても、相通じるものがあるように感じました。

それこそ、起業のきっかけはさまざまです。起業家の年齢、性別、キャリアも多種多様です。そのなかにおいて、いずれの人にも共通しているものを見つけること。そこに、起業を成功させるために必要な資質や考え方があるのではないでしょうか。

起業のタネはどこにあるのか?

起業のタネはどこにでもあります。普段の生活の中にもそのヒントは多く隠されているのです。しかし、もっとも着想に近いのはやはり「日々の仕事」や「研究の延長」でしょう。今回のインタビューに登場する方々も、その類型にあると考えられます。

そのように考えると、起業のタネを探そうと努力することそのものに、それほど意味はないのかもしれません。それよりも、普段の仕事や研究において、「これはおかしい」「ここはもっと効率化できる」という気づきを大切にするべきではないでしょうか。

ビジネスにおいて欠かせない「ニーズ」や「ウォンツ」があるのも、やはり現場です。机上からでは発見できない生の声や現場の需要。それらに加えて、社会的な価値を組み合わせれば、高付加価値のサービスをつくることができるのかもしれません。

「健康」という尽きることのない欲求

ヘルスケアとは、言い換えれば「健康」です。とくに日本のように平和で豊かな国の場合、健康に対する意識はとても大きいものです。事実、小売店には健康志向の食品や飲料がところせましと並び、各種広告媒体では健康需要を喚起するサービスがあふれています。

つまり、そこには需要があるということです。近年、生活習慣病への注意が叫ばれているように、健康への未対応はそのまま命の危険につながります。だからこそ、多くの人が関心をもっており、よりよい商品やサービスをつねに追い求めています。

健康という尽きることのない欲求に対し、どのようにアプローチしていくのか。また、既存の無駄をできるだけなくし、望ましい社会を実現するために何ができるのか。ヘルスケア・ベンチャーが担うべき社会課題からは今後も目が離せません。

情報の非対称性に挑戦する

最後に、「情報の非対称性」についても言及しておきましょう。インターネットの普及により、私たちはより早くより大量の情報を無料で入手できるようになりました。しかしその一方で、本当に正しい情報がどこにあるのかを見抜く“選球眼”が求められています。

こと医療のような専門領域ともなると、一般の人が情報の正誤を判断するのは容易ではありません。そこに、情報の非対称性があるのです。場合によっては、誤った情報を信じたまま、健康とはほど遠い予防方法や治療を実施している方もいるかもしれません。

ヘルスケア事業者は、そのような情報の非対称性にもアプローチするべきではないでしょうか。言うなれば、顧客のほとんどは素人です。その素人に対して、正しい情報を提供し、本当に良いものを適正価格で販売すること。つまり、モラルが求められているのです。

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