丸山恵子

ITとマーケティングを支援。女性のニーズに応える起業家・丸山氏インタビュー 

ポイント(この記事は4分で読み終わります)
  1. キャリアをスタートは営業事務から
  2. ITが苦手な女性のニーズを事業化へ
  3. 起業を目指す女性に足りないもの

キャリアをスタートは営業事務から

― まずは、ご経歴を教えてください。

丸山:大学の英文科卒業し、IT企業の営業事務からキャリアをスタートしました。その後、大手企業に転職。優秀な方々に囲まれて刺激を受けながら、プロジェクトマネージャー、営業マネージャー、マーケティングマネージャーとキャリアを積んでいきました。社内結婚を経て、出産のために1年ほど休職。それでも、子どもが1歳のときには復帰しています。仕事がとても楽しく、海外出張や英語でのプレゼンなど、刺激的な環境でした。

転機がおとずれたのは2011年の3月。東日本大震災です。私は東京ミッドタウンにいたのですが、すぐ家に帰ることができなくて。保育園には夫が迎えに行けたのですが、そのときから、「私は子どもと向き合っていないのでは……」と考えるようになったのです。確かに仕事は楽しい。けど、夫婦ともに忙しくしていて、子育てを放棄してしまっているのでは、と。それであらためて、子どもを大切にしようと思い直し、会社を辞めることにしました。39歳のときです。

― 退職後についてはいかがですか?

丸山:会社を辞めてからは、うちの近所で職を探すことにしました。ただ、派遣会社などに書類を送ってもなかなかいい仕事が見つからず。そのとき、たまたま参加したのが無料の起業スクールでした。横浜市が支援しているものです。内容としてはソーシャルビジネスに関するものだったのですが、会社員としてキャリアを積んできた私にとって、起業という世界はとても新鮮に感じました。素直に「おもしろそう!」と思ったのです。

また、参加者に注目してみると、出産や結婚を機に会社を辞め、ブランクがあるけど挑戦してみたいという人や、自分なりの方法で社会に貢献したいという人など、それぞれの想いがありました。そこで出会ったカフェの店長さんに対し、当時まだそれほど普及していなかったFacebookの活用方法を教えたことが、今の事業のきっかけになっています。

ITが苦手な女性のニーズを事業化へ

― 事業内容はどのように展開されているのでしょうか?

丸山:起業スクールに集まっていた方に話を聞いてみると、営業もマーケティングも、そしてITも苦手という声が多くありました。とくに女性は顕著です。そこで、そのような方を対象としたウェブスクールを展開しています。

通常のパソコンスクールでは実施していない内容がほとんどです。たとえば、ソーシャルメディアの活用方法やスマートフォンの使用法、在宅勤務や独立開業に役立つウェブスキルやノウハウの習得など、幅広いサービスを提供しています。女性が対象ということもあり、お子さんを連れてきたり、保育を利用したりすることも可能です。年齢層としては30代~60代まで幅広いですね。グループセミナーと個別レッスンが主軸で、毎月スクールも開催しています。

― ホームページにも掲載されていますが、Webサイト、ブログ、画像の制作まで幅広く対応されているのですね。

丸山:あとはスカイプなど、コミュニケーションツールの活用方法についても教えています。LINEのスタンプ販売などは人気ですね。初心者でも、親子でスタンプ作成をして、実際に販売できるようになるととても喜ばれます。独立開業に関することで言えば、ネットショップの開設やチラシの作成などでしょうか。

とくにIT周りの環境は、つねに変化の連続です。その点、お客さまのニーズも変わります。だからこそ、お客さまの声をしっかりと聞き、いつでも最適なサービスを

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― 日本の女性ならではの強みを感じることはありますか?

丸山:とても真面目で、きちんと約束を守る人が多いです。基本的にパンクチュアル(約束や時間を守る)ですよね。真面目で頭が良く、仕事もできるのに、ブランクがあるというだけでアルバイトやパートしかできないのはとてももったいないと思います。その点、キャリアのブランクを埋めるという意味においても、独立起業は選択肢のひとつになり得るのではないでしょうか。自分がやりたいことを見つけ、ITやマーケティングのスキルを習得することによって、実現可能性は高まるはずです。

ただし、ここ数年の起業ブームには違和感も覚えています。“ファッション化”しているという感じでしょうか。ソーシャルメディアでアピールしたいがために、リアリティの無い起業を実践している人も少なくありません。やはり、地に足の着いた事業を行うことが大事ですよね。私自身、すでに6年目に入りました。初期の頃に出会った人は、事務所を借りて法人化を検討するなど、成長を続けています。

女性視点のマーケティングが重要な時代へ

― 今後の目標について教えてください。

丸山:より広範囲で事業を展開いていきたいと考えています。将来的には、スクールの講師として活躍できる人材も育てていきたいですね。ITやマーケティングのスキルを通して、より幅広い人たちのお役に立てればと考えています。とくに地方は、都心に比べて情報の伝達も遅れていますので、ブルーオーシャンだと思います。わざわざ東京に出てこなくても、地方で活躍できるようなスキルやノウハウを身につけることができれば良いですよね。

ITやマーケティングが得意としているのは、やはり情報の伝達です。そこに女性ならではの感性を取り入れて事業化すれば、まだまだチャンスはあると思います。場所に関係なく、活躍できる人が増えることを期待しています。

― 女性ならではの視点は重要ですよね。

丸山:これまでの社会は男性主導でビジネスが行われていました。そこに、女性の視点が入ることは少なかったのです。既存のマーケティング理論も男性思考ですよね。ただこれからは、女性視点のマーケティングが欠かせません。

事実、女性の声が反映されて生まれたヒット商品は枚挙に暇がありません。それにもかかわらず、女性視点のマーケティングが軽視されていることが多い。そのあたりの認識が変わればいいですね。購入されているものの多くは、女性の支持が決め手となっています。しかし、売り手側になるとなぜか男性思考になってしまう。そこを女性視点で攻めることによって、新しいビジネスにつながると思います。

― お話ありがとうございました。

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著者プロフィール

丸山恵子

福島県生まれ東京育ち。Orange Network/Equant France Telecomで4年、シスコシステムズ合同会社で11年の経験を持つ。営業マネージャー、プロジェクトマネージャー(顧客満足度改善プログラム、内勤営業部隊立上げ、コンタクトセンター立上げ、業務プロセス設計・改善他)、マーケティングでマネージャーとして勤務後、独立開業。ウーマンネットアカデミー&コンサルティング代表、JimdoCafe大倉山代表。