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見落としてはいけない補助金の3つの落とし穴

ポイント
  1. 補助金と助成金の違いとは
  2. 補助金の落とし穴①「後払い」という特徴が事業の軌道修正を妨げる危険性
  3. 補助金の落とし穴 ②事務処理が非常に煩雑
  4. 補助金の落とし穴③ 補助金は「返還不要」というウソ

目次 [非表示]

3.補助金の落とし穴 ②事務処理が非常に煩雑

そもそも補助金は「補助」という名前が示す通り、事業を行っていく上で必要な経費の一部を「補助」するという意味合いのものです。

大雑把な言い方をすると
「助成金」が従業員の福利厚生を高めるために「会社に対して支給」されるのに対して、「補助金」は「会社の中の特定の事業に関する一定の経費」に対する補助だという違いがあります


従って、申請時の申請書には「○○のためにいくら経費を使うので、補助してください」という書き方をします。

補助金が実際に下りるようにするためには、最終的に事業計画通りに経費が使われたかどうかについてチェックを受けることになります。これを「確定検査」といいます。


このチェックを受けるための準備が物凄く大変なのです。ちなみに、補助金は経済産業省管轄のものであり、中小企業庁からでる補助金も、そもそも中小企業庁は経済産業省の外局だったりするので、経済産業省のチェックの方法を踏襲します。


また、自治体単位で支給される補助金に関しても、経済産業省のチェックの手法をまねている場合が多いのが事実です。では、経済産業省がどのように補助金の使い道をチェックしているか見てみましょう。

以下のリンクをご覧ください。

補助事業事務処理マニュアル(経済産業省大臣官房会計課資料)

どうでしょう。最初の3ページぐらいで読むのを諦めた方は、普通です。

5ページぐらいまで読めたら、かなり忍耐強いと思います。
要は、何がいいたいかというとポイントは3つです。

① いかに最小限の経費で事業を遂行したかという点でチェックされる

② 本当に経費を使ったかについてチェックが行われる

③ 会計帳簿作成の際に、補助金の対象になる経費とそうではない経費に分けて記帳することが必要


①に関して説明すると、一定の金額の経費を使う場合には「相見積もり」をとって一番安いところに発注したかチェックされるという点です。


相見積もりとは一定の製品を購入する場合に複数の業者から見積もりをとって、一番安いところから購入してくださいということです。どうしても、他の業者から買えないようなものであれば、理由書を書かなければなりません。どう考えてもめんどくさいですよね。


しかも、見積書の金額は、実際に購入した際の金額と一致していなければいけませんし、見積書をとってから購入したということにしなきゃいけないので、見積書の作成日付に関しても、実際に発注した際の日付より前になっていなきゃいけません


実務的には、何かものを買う時には「お得意さん」がいて、そこから買うのが一般的かと思います。また、高額な製品であれば見積をとってから交渉を行い、見積書よりも安い金額で製品を購入することが多いかと思います


さらに、事業のスピード感を求めるならば、口頭で金額の合意ができたらすぐにでも製品の発注を行うと思います。そんな時にでも以下のことをしなければならないのです。

「お得意さん」よりも高い見積書を出してくれる発注先を探してくる

見積の結果、値引きが決まったら再度値引きしてもらった金額で発注書を作り直してもらう

という以前に、補助金支給元のチェックのために「発注書」の取り交わしをしなきゃいけない

・しかも、見積書の日付は発注書よりも前にしなきゃいけない


ちょっとビジネスの実態とかけ離れていますよね。しかし、補助金の源泉は皆さんも含めた国民の「血税」です。なので、最小限の経費で事業を行えているかの観点のチェックが必要なのです。

また、実際に補助金の不正受給を狙っている「真っ黒い人たち」は世間にごまんと溢れかえっているので、こうしたチェックが必要なのです。


次に②のチェックに関して説明すると、一つの取引に関して、見積書、発注書、納品書、請求書、領収書をビタッと同じ金額でそろえなければいけないという点です。一致させなきゃいけないのは金額ではなく、日付に関しても整合性が取れていなければいけません


例えば、請求書と納品書の日付が逆転していると「不受理」になって、製品の購入先から整合的な日付の書類を再度取り寄せなければなりません

普段、会計帳簿をつけている方、もしくは記帳代行を会計事務所にお願いしている方でも、請求書や領収書ぐらいは保存しているかとは思いますが、見積書や納品書は保存していますか?


また、物凄く細かいルールがある場合もあります。代表的なものとしては、

例えば

・PCやプリンターなどの汎用品の購入費用は補助金の対象外
転売できてしまうから

・航空券や新幹線については乗車証明書が必要になる場合がある
これまた転売や格安乗車券で差額をポケットインできるから

などです。

補助金を受給する際は、こうした書類も保存しておかなければならないので要注意です。こうした事務処理を削減するコツとしては、あまり一つ一つの発注単位の金額が小さいものを補助対象の経費として申請しないというテクニックがあります

たとえば、一単位同じ500万円の経費に対して補助を受けるとしても、50万円×10回と500万円×1回では明らかに手間の違いが異なることは明らかですよね。


当初の補助金申請時にはこうした補助金をもらえる権利が確定した後の事務処理の手間まで考慮に入れておくことが重要かと思います。実際に私も「確定検査」を受けたことがありますが、準備も大変でしたし、当日の検査対応もそこそこ緊張しました。


そして、何よりお気の毒だったのがチェック担当者です。チェック担当者も国などが決めているルールなので仕方なくチェックしているという雰囲気がありありでした。
(税務調査などと違って、間違いを発見したからといって別にチェック担当者の評価があがる訳ではありません。)


最後に③についてですが、これが一番面倒くさいと思います。
ご自身で帳簿記入をなさっているのであれば、会計帳簿の摘要欄に補助対象経費かそうではないか記載するとともに、記帳する一行の単位を細かくすればいいだけの話ですが、会計事務所に記帳代行をお願いしている場合には、予めきちんと指示を出しておかないとあとでとんでもないことになります


補助金の受給のための事業計画策定の支援をウリにしている会計事務所は良く聞きますが、その後のアフターケアをウリにしている会計事務所はあまり聞いたことがありません。

補助金の申請サポートを士業にお願いする場合には、アフターケアまできちんとしてくれるか聞いておいた方が無難です


4.補助金の落とし穴③ 補助金は「返還不要」というウソ

補助金は「融資」と違って「返還不要」という説明が巷には溢れかえっています。これは、強ち間違ってはいないのですが、100%真実ではありません。補助金の一部もしくは全部を支給元に返還しなければならないケースが存在しています。

① 補助の対象となった事業を途中で辞めてしまった場合(ただし、倒産や廃業などの場合を除く)

② 補助の対象となって事業で利益が出た場合


そもそも、補助金を一旦もらったらその後の事業の経過報告を一定期間しなければなりません。通常は5年程度です

補助金は一旦もらえたら、それでおしまいという訳ではなく、補助金をもらったことによる成果が本当に出ているかチェックするためです。ここで、気をつけなければいけないのは補助金を返還しなければいけないケースがあるということです。


①については比較的簡単にイメージが湧くと思います。
支給元が期待する何かをやってほしくて補助金を出したのに、それを途中ですっぽかしたら返してくれというのは物凄く自然なことかと思います


問題は②です。
もともと、補助金は何かの事業を始める際に、費用負担が大変だろうから一定の費用を補助しましょうという発想のもとで設計されています


ですので、事業が軌道に乗って利益がでたら、その一部を支給元に返還しなければいけないという原則があるのです


実際にいくらを返還しなければいけないのか、また、そもそも返還をする必要があるのかは補助金ごとに異なっていますので、チェックを要しますが、「補助金をもらった事業で利益がでたらその一部を支給元に返還する可能性がある」ということは念頭に置いておいてください。


5.最後に~補助金中毒に気をつけて下さい~

私は、最近税理士登録しました。

人脈づくりのため、日々色々な経営者の方に会っています。たまたま私が会う経営者の方々が該当するだけなのかもしれませんが、皆さん開口一番におっしゃることが「何かいい補助金や助成金はない?」ということです。


確かに「補助金・助成金」は使いようによっては、ビジネスの発展に大きく寄与するものであるし、国や自治体としてもこれらを有効活用してもらって国民経済の発展を願っています


しかし、一種の「補助金中毒」になっている会社を見たことがあるのも事実です。著作権法上のアレで、直接画像を貼り付けるのは憚れるのでイメージ図のリンクを以下に張っておきます。

補助金依存の悪循環


こんな風になってしまっては、ビジネスのための補助金・助成金なのか、補助金・助成金なのか良くわからなくなってしまいます。補助金・助成金を上手く活用してビジネスを大きくしてくださいね

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