「資さんうどん」に学ぶ地域の人気ビジネス(あすへのヒント)

ポイント(この記事は2分で読み終わります)
  1. 福岡で人気のある「資さんうどん」の愛される理由3つ

福岡県に知る人ぞ知るうどん店のローカルチェーンがある。北九州市を中心に2017年12月末までに39店舗を展開している「資さんうどん」。運営するのは1980年創業の資さん(北九州市、横山米治社長)だ。

12月下旬、小倉の商店街の端にある店舗に訪れた。年末の忘年会シーズンの平日午後10時でも60席ある席が90%近く埋まっている。客層は10代の若者から60代以上のご高齢の方までと幅広い。方言から推測するに、ほとんどが地元の人のようだ。

ちょい飲みもできるし、単なる食事の場所というだけでなく、ちょっとした溜まり場にもなっている。昼間も家族や友人同士でランチをする人たちで賑う。「福岡に出張する度に必ず立ち寄っている。県外出身の取引先の人とのランチにも利用するが、毎回美味しいと評判が良い」。熊本県出身で、福岡県での勤務経験があるサラリーマンの知人(34)はこう話す。

北九州市の企業に勤めている知人によると、本人を含め週1回以上の頻度で通っている同僚も珍しくないという。

地元で多くの人から愛されているのはなぜか。3つの理由が考えられる。

1つは地元での認知度の高さだろう。39店舗の内、北九州市に21店舗ドミナント出店している。場所は空港の近くから繁華街、住宅街まで幅広い。実際、筆者も北九州市内に2年間住んでいたことがあるが、地元出身で知らないと言う人に会ったことがない。逆に、福岡県外には山口県に2店舗あるのみ。出店エリアをかなり慎重に絞り込んでいるようだ。

2つ目がメニュー構成だ。うどんの味そのものも、もちろん美味しい。人気メニューの「肉&ゴボ天うどん」は700円と、すごく安いわけではない。一方で、年間を通じておでんを1本100円からの価格で販売している。おでんはセルフサービスで選ぶ仕組みなので、待ち時間もかからず、ちょい飲みとの相性も良い。レジ横にはお土産コーナーを大きくとっており、ぼた餅やうどん、つゆ、鍋セットなど、いろいろ充実している。レジの待ち時間などに手にとって購入する人をよく見かける。

3つ目の理由が従業員だ。ホールも厨房も、子育てをひと段落したであろう主婦の方が中心に働いている。同社のホームページで社員インタビューをみると、40代の主婦の方が「正社員で活躍されている主婦の方がとにかく多い」と述べている。

「主婦同士の仲間で話すことも多く、資さんうどんでのお仕事に関する相談から、育児相談、家庭のお悩み相談など、色々な悩み相談なんかもしているんですよ」といった意見も。従業員にとって、働く価値が高いコミュティを築いているようだ。そう言った主婦たちの視点が生かされているせいか、古い店舗でも清潔感があり、接客も何処と無く家庭的で安心がある。

ただの客にはとどまらない確かなファンを作り、従業員に対してもコミュニティーを通じて心をつかんでいるように思えた。インターネットが普及した現今、ローカルビジネスが生き残るためには、地元の顧客の顔をはっきりと意識して、地域に密着しながら血の通った温かいサービスで社内外に感動を与え続けることが大切なのかもしれない。

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