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元スタバジャパンCEOが語る「あなたのミッション」(あすへのヒント)

ポイント
  1. 会社というのは『世の中を良くするためにある』
  2. 何のために人間はいきいきと働けるのかを考えていく個人も自分自身の人生に責任を持つ経営者ではないか
  3. ・好きなこと=情熱を持って取り組めること ・得意なこと=世界一になれること ・何か人のためになること=経済的原動力になるもの

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変化のスピードが激しい時代、起業家は、経営者は、何をみつめてビジネスの種を探せばいいのか。「助っ人」編集部員らが普段の仕事や暮らしから探し出した起業家へのワン・テーマを、コラム「あすへのヒント」としてお届けします。



 2月16日、東京・南青山で開かれたトークイベント。筆者もパネリストの一人として参加したが、冒頭を飾るキーノート・セッションは岩田松雄さんの講演だった。テーマは「ミッション」。つまり、「使命」についてだった。

「ある日、天啓のように自分の中に降りてきたのは、会社というのは『世の中を良くするためにある』と。これがストンと腹に落ちたんです」

「自らの意思で生きてこの世にあるというよりは、自分はいろんな助けによって生かされている。と考えれば、生かされているこの世に存在している理由があるはず。それが『ミッション』だと僕は思っています」


岩田さんをご存知の方も多いと思う。現在は2011年に設立したリーダーシップコンサルティング(千葉県浦安市)の社長として、日本にたくさんのリーダーを輩出するための講座や講演に取り組んでいる。その前には、スターバックスコーヒージャパンの元最高経営責任者(CEO)だった。著書には「ミッション スターバックスCEOが教える働く理由」(アスコム刊)や「『ついていきたい』と思われるリーダーになる51の考え方」(サンマーク出版刊)などもあり、いずれも大ベストセラーとなった。

スタバCEOの前にも、化粧品やボディーケア製品を扱う「THE BODY SHOP(ザ・ボディショップ)」を展開するイオンフォレストの社長や、「プリクラ」の名称で人気となった「プリント倶楽部」を製造していたアトラスの社長などを歴任。主に低迷している業績を再生し、成長軌道に乗せることで名を馳せた「プロ経営者」の一人である。

最初に入社した日産自動車では英語能力テスト(TOEIC)300点台だった英語力を2年で900点台まで伸ばし、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)に留学してMBAを取得した。そこで学んだのは「会社は『株主の利益を最大化するためにある』という考え方でした」(岩田さん)。

企業価値の最大化は今でもビジネススクール周辺では言われることだが、岩田さんは、実際にアトラスなどの企業を経営していくうえで「頭でわかっていても腑に落ちない」状態だったという。だが、何のために人間はいきいきと働けるのかを考えていく中で、行き着いたのが「企業は世の中を良くするためにある」という啓示だったと話した。

例えば、スタバは企業としてコーヒーを売っているのではない。そのミッションは「人々の心に活力と栄養を与える」であり、そのためにゆっくりとくつろげる空間や時間を提供することが同社の存在意義だというのが、岩田さんの説明だ。

「となれば、個人も自分自身の人生に責任を持つ経営者ではないか」と、岩田さんは続ける。良い習慣も悪い習慣も、すべてが個人で結果に責任を負う。そのために「みなさん、どうせなら生き生きと働きたいと思うでしょう? そのために、個人もミッションを見つけるのがいいと思うんです」(岩田さん)。


そして解説したのが、以下の3つからのアプローチだ。

・好きなこと=情熱を持って取り組めること

・得意なこと=世界一になれること

・何か人のためになること=経済的原動力になるもの


メジャーリーグで活躍する野球選手などは、「この3つが野球という一つのもので体現できているから、巨額の報酬と情熱の方向性が重なっている」(同)。自分でビジネスを手掛けていく個人でも、その3つの要素をいかに重ね合わせていくかが重要になるのだろう。また、企業は組織として「個人のミッションを考えて実現してもらう場を提供することが必要になってくる」と岩田さんは説明した。

すでに言い尽くされたことと思うだろうか。それとも、何度でも反すうして自分の、自社のものにしたいと思うだろうか。

岩田さんは東日本大震災後に、自分の会社であるリーダーシップコンサルティングを立ち上げた。理由は、あの震災で政治家を含む多くの日本人のリーダーが機能しなかったことに危機感を覚えたからだという。「日本に優秀なリーダーをたくさん育てる」が、今の岩田さんのミッションだそうだ。

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著者プロフィール

三河主門

三河主門

2017年5月に日本経済新聞社を退社して独立。各種新聞・雑誌・ウェブメディアに記事を執筆しながら、フリーランスの編集者、メディア・リレーションのコンサルティングとしても活動している。17年11月に「Mikawa&Co.合同会社」を設立、中小企業・スタートアップベンチャーのためのPR(広報)コンサルティング、セミナーなどを手掛けるほか、教育関連コンテンツの製作も開始した。 日経記者時代は主に企業取材を担当。産業部(現・企業報道部)記者として長い経験がある。2007~10年にバンコク支局長として駐在した経験と人脈を生かし、タイのビジネス・社会・文化を研究・紹介する活動に長く携わる。