あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師を開業するには?施術所を知ろう!

ポイント(この記事は5分で読み終わります)
  1. あん摩マッサージ師、鍼灸師、柔道整復師を開業したい方に基礎知識を解説
  2. 資格は必要?資金や準備に必要なものも合わせてピックアップ
  3. 地域に愛される治療院になることが、経営向上の秘訣

あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律及び柔道整復師法に基づいて開設するものは総称して「施術所」と呼ばれます。

近年では資格がない人が行っている価格の安いマッサージ店が街中を歩いていると見受けられると思いますが、今回紹介する施術所はあくまでも勉強して国家資格を取得した専門家が開業するものであって、何も専門知識のない人をアルバイトとして雇用してサービスを行っている安いマッサージ店とは全く異なることを最初に十分に理解しておきましょう。

それでは、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師の開業について見ていくことにしましょう。

1.あん摩マッサージ指圧師の施術所を開業するために必要なものを理解しよう

1-1.あん摩マッサージ指圧師とはどのようなもの?

あん摩マッサージ指圧師は、手を使って筋肉の緊張を解き、血行の改善や痛みを軽減する医療専門職です。業務をするためには、高校卒業後に、専門学校などで3年以上の過程を修了し、国家資格に合格する必要があります。

指圧師の魅力の一つは、将来的に独立開業の可能性があることではないでしょうか。

医師が開業をしようと場合には、開業前に医療機器の購入や人員の確保などで数千万円という多額の準備費用が必要となりますが、指圧師の場合には機材もそこまで必要となりませんので、費用も抑えることができるのも嬉しいところです。あん摩マッサージ指圧師の施術所は、あなた1人で開業することもできる点も魅力です

実際に自宅を利用して開業している方もいますし、物件を借りて開業している方もいるようで、開業のスタイルは様々と言えるでしょう。また、あん摩マッサージ指圧師は歴史的に視覚に障害のある方の仕事とされてきた背景が存在しています。

ただ近年は視覚障碍者だけではなく、晴眼者(目の見える人のことです)もあん摩マッサージ指圧師を仕事としている人も多くなり、視覚障碍者の生活の糧を奪うのではないかと言った問題にもなっていますし、晴眼者に対しての職業選択の自由を奪っているのではないかということの問題にもなっています。

 

1-2.申請書類を届け出先はどこになるの?

あん摩マッサージ指圧師の施術所を開業しようと考える場合には、施術所の場所を管轄する地域の保健所に届け出を行うことになります。許認可ではなく、届け出ですので、書類を提出してから何か月も待たなければ開業できないという事はありません。法律で定められた条件を満たしていれば書類を提出するだけでスムーズに業務を開始することが可能になっています。

開業の届け出は施術所を開設してから10日以内に行わなければいけませんので、忘れないように注意して保健所に書類を提出するようにしてくださ無資格で営業できるお店とは異なって、施術所の中の設備や構造に関しては法律で必要なものが定められていますので、しっかりと準備をするようにしてください。

 

1-3.申請書類に記載すべき内容を理解しよう

ここでは届け出する書類に記載する内容を箇条書きで挙げていきたいと思います。確認したうえで、全てを準備して保健所に提出するようにしてください。

☆届け出書類に記載する内容
・施術所の名称を決めましょう。
・施術所を開設した年月日を記載します。
・開設場所の住所を記載します。
・業務の種類を記載します(ここではあん摩マッサージ指圧師と記載します。)
・施術者全員を記載します(記載する内容は、住所・免許証番号・免許都道府県名になります。)
・構造物の概要(建物の構造・施術室・待合室・消毒設備を記載します。)


☆最低限必要となる添付書類
届け出には施術所開設届以外にも必要となる添付書類がありますので、忘れずに用意するようにしましょう。ここでは代表的な必要となるものを挙げていきますが、地域によって差がありますので、実際に届け出を行う際は地元の保健所にどのようなものが必要なのかを確認するようにしてください。

・開設者及び施術者の免許証の写し(写しで大丈夫ですが、原本の確認を行う場合もありますので原本の準備も忘れないようにしてください。)
・平面図(法律で決められている必要な構造設備が記載されていることと、主要部の寸法が記載されているものが必要になります。)
・土地又は建物を賃借する場合は、賃貸借契約書の写しが必要となります(自己所有の場合には不要な書類です。)
・開設者が法人の場合は、法人の登記簿謄本が必要になります。
・案内図

2.はり師・きゅう師の施術所を開業するために必要なことを理解しよう

2-1.はり師・きゅう師とはどのようなもの?

鍼灸師(読み方は「しんきゅうし」です。)という名称を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?実際には国家資格には鍼灸師という名称はなく、はり師・きゅう師の2つの国家資格を所持している人を総称として鍼灸師と呼んでいるのです。

ですから鍼灸院として開業している施術所であれば、はり師ときゅう師の資格を持っている方が行っているという事がわかるわけですね。

はり師、きゅう師はまとめて鍼灸師と呼ばれることが多いものの、基本的に別々の国家資格のため、それぞれの試験を受けなければ資格を取得することはできません。

基本的には高校卒業後に専門学校などで、3年以上の過程を修了したあと、国家試験に合格する必要があります。

「はり師」と「きゅう師」は別資格であるため、別の試験を受ける必要がありますが、はり師ときゅう師を同時に受験する場合には、2つの試験に共通する科目については免除の規定がありますので、受験する場合には勉強の効率を考えても同時に受験する方が多い傾向にあります。

 

2-2.申請書類の届け出先はどこになるの?

前述のあん摩マッサージ指圧師と同じように、はり師・きゅう師の場合にも申請書類の届け出先は施術所を管轄する地元の保健所ということになっています。開業から10日以内に書類を提出しなければいけない部分も、あん摩マッサージ指圧師と同じですので、はり師・きゅう師とあん摩マッサージ指圧師を持っている方は同じ時期に忘れないように施術所開設届を出してしまいましょう。

ちなみに、はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師のすべての国家資格を持つ人達のことは、「三療師(さんりょうし)」と呼ばれているそうです。近年開業を行う方は仕事の幅が広がり収入面でも期待できることからもあるでしょうが、三療師となってから独立開業を行うことも多いようです。

2-3.はり師・きゅう師の申請書類の記載内容を理解しよう

ここでははり師・きゅう師の施術所開設届に記載する内容と、添付書類は下記の通りです。

☆届け出書類に記載する内容
・施術所の名称を決めましょう。
・施術所を開設した年月日を記載します。
・開設場所の住所を記載します。
・業務の種類を記載します(ここでは、取得している資格により「はり師」「きゅう師」「はり師・きゅう師」のように記載します。)
・施術者全員を記載します(記載する内容は、住所・免許証番号・免許都道府県名になります。)


☆最低限必要となる添付書類
あん摩マッサージ指圧師と同じく、はり師・きゅう師の場合にも添付書類が届け出の際には必要になってきます。扱いが地域ごとに異なる可能性がありますので、必ず事前に地元の保健所に確認することだけは忘れないようにしてください。

ここでは必要になる可能性の高いものを紹介しておきます。

・開設者及び施術者の免許証の写し(原本確認を行う地域の場合は原本も忘れずに!!)
・平面図(法律で規定されていることが記載されていなければ意味はありませんので要注意です。)
・土地又は建物を賃借する場合は、賃貸借契約書の写し(自分の土地建物の場合には不要です。)
・開設者が法人の場合は、法人の登記簿謄本が必要です。
・案内図。

主要な添付書類に関してはほぼ、あん摩マッサージ指圧師とはり師・きゅう師の場合にも同じであると言えますので3つの資格(あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師)を同時に取得して開業する場合にもそこまで負担にはならないのではないかと思われます。

 

3.柔道整復師の施術所を開業するために必要なことを理解しよう

3-1.柔道整復師とはどのようなもの?

柔道整復師は、骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷などのけがに対し、手術をしないで治療ができる専門家です。高校卒業後に専門学校などでの3年以上の過程を修了した後、国家資格に合格する必要があります。

昔は柔道整復師と言えば、接骨院や整骨院に勤務して、ある程度の経験を積んだ後で、新たに自分の接骨院や整骨院を開業するということがほとんどの流れであったとは思いますが、昨今ではスポーツの現場でスポーツトレーナーとして活躍している柔道整復師の方も数多くいらっしゃるようです。

柔道整復師は理学療法士、作業療法士などを含めた医療従事職のなかにあっては独立開業が可能な職種の1つであり、人気がでる整骨院に成長させれば収入面でも期待ができると言えるでしょう。柔道整復師もこれまで紹介した資格と同じように国家試験に合格しなければ柔道整復師として活動することはできません。

3-2.申請書類の届け出先はどこになるの?

柔道整復師の届け出もあん摩マッサージ指圧師、はり師・きゅう師と同じように保険所長に対して、施術所を開業したことを知らせる施術所開設届を提出しなければいけません。
開設後から10日以内に提出する部分も全く同じとなっています。ちなみに柔道整復師を含め「あん摩マッサージ指圧師」「はり師・きゅう師」の届出書に記載する施術所の広さを含めた構造の基準は同じですのでここで紹介しておきます。


☆共通する施術所の構造設備基準
・6.6平方メートル以上の専用の施術室を有すること。
・3.3平方メートル以上の待合室を有すること。
・施術室は、施術室面積の7分の1以上に相当する部分を外気に開放し得ること。(ただし、これに代わるべき適当な換気装置があるときはこの限りでないとされています。)
・施術に用いる器具、手指等の消毒設備を有すること。

 

3-3.柔道整復師の申請書類の記載内容を理解しよう

柔道整復師の開設届に記載する内容も、あん摩マッサージ指圧師、はり師・きゅう師の場合と同様です。


☆届け出書類に記載する内容
・施術所の名称を決めましょう。
・施術所を開設した年月日を記載します。
・開設場所の住所を記載します。
・業務の種類を記載します(ここでは、柔道整復師と記載します。)
・施術者全員を記載します(記載する内容は、住所・免許証番号・免許都道府県名になります。)


☆最低限必要となる添付書類
柔道整復師の場合も扱いが地域ごとに異なる可能性がありますので、必ず事前に地元の保健所に確認することだけは忘れないようにしてください。ここでは必要になる可能性の高いものを紹介しておきます。

・開設者及び施術者の免許証の写し(原本確認を行う地域の場合は原本も忘れずに!!)
・平面図(法律で規定されていることが記載されていなければ意味はありませんので要注意です。)
・土地又は建物を賃借する場合は、賃貸借契約書の写し(自分の土地建物の場合には不要です。)
・開設者が法人の場合は、法人の登記簿謄本が必要です。
・案内図。

こちらもあわせてお読みください。
クリニック開業取扱説明書【第2回】開業する前に考えるべきコト2

4.まとめ

あん摩マッサージ指圧師、はり師・きゅう師、柔道整復師ともに近年では有資格者が増加傾向となっています。しかし高齢化する社会において、病院でない東洋医学的な治療施設が必要とされなくなることはありません。資格を取得してお客様に施術を行うことは高い責任が伴いますが、あなたがやりがいを感じて地域で愛される先生になっていただければと思います。

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