就業時間の設定を考えよう③~就業時間の原則と残業時間、残業代~

ポイント(この記事は3分で読み終わります)
  1. ポイント:労働時間については設定のルールがあります。
  2. ポイント:週休2日制の場合、法定休日以外の1日については休日割増は不要
  3. ポイント:残業をさせる場合には36協定をわすれずに

会社を作って、従業員を雇うことを考えるようになると、まず必要な事といえば、労働時間の決まりです。採用の際に説明をする必要もあり、あらかじめ採用を考える際には必ず必要となる事柄だと言えるでしょう。
では労働時間については、どのようにルールを定めておけば良いのでしょうか。

まずは押さえたい労働時間のルールについて

労働時間について考えましょう。労働時間とは、休憩時間を除いた会社の始業時刻から終業時刻までの時間のことをいいます。従業員が会社の指揮命令に置かれている時間と言えます。注意していただきたいのは、実作業している時間だけではなく、電話の応対のために昼休み中電話番をしている等、指示があったときにいつでも対応することができるようなで待ち時間も、労働時間に入る点です。

労働時間は労基法でルールがあります。

1週間に40時間
1日について8時間


これが労働時間のルールです。ですからこれを超えれば、残業時間となり、残業代を払う必要があるのです。この時刻については、全社員一律である必要はなく、その業務や職種に応じて異なる設定もあり得ます。労働時間について、会社は従業員の始業と終業の時刻を管理していなくてはなりません。具体的には次の方法で把握しておく必要があります。

時間管理の注意点

① 労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、これを記録すること

② 始業・終業時刻の確認及び記録の原則的な方法:使用者が始業・終業時刻を確認し、記録する方法としては、原則として次のいずれかの方法によること
ア 使用者が、自ら現認することにより確認し、記録すること
イ タイムカード、ICカード等の客観的な記録を基礎として確認し、記録すること

③ 自己申告制により始業・終業時刻の確認及び記録を行う場合の措置
 上記②の方法によることなく、自己申告制によりこれを行わざるを得ない場合、使用者は次の措置を講ずること
ア 自己申告制を導入する前に、その対象となる労働者に対して、労働時間の実態を正しく記録し、適正に自己申告を行うことなどについて十分な説明を行うこと
イ 自己申告により把握した労働時間が実際の労働時間と合致しているか否かについて、必要に応じて実態調査を実施すること
このように、会社は従業員の時間について把握しておく必要があるのです。

36協定について

このように、労働時間については、1週間に40時間、1日に8時間が法律上のルールとなっています。そうはいっても残業することもあり得るでしょう。この残業(時間外労働)というのは、会社のルールである就業規則等に規定している所定労働時間を超えて労働することをいい、残業させる場合には必ず36協定(サブロク協定と呼びます)を従業員の過半数を代表する者と締結して、労基署に届け出が必要です。

36協定で定めること

36協定では次のことを決めておく必要があります。
① 時間外または休日労働させる必要がある具体的な理由
② 業務の種類
③ 労働者の数
④ 1日および1日を超える一定の期間についての延長をすることができる時間
⑤ 労働させることができる休日
⑥ 有効期間
これらを従業員の過半数を代表する者と締結し、労基署に提出することが必要です。

法定労働時間と割増賃金について

労基法では、労働時間について次のように規定しています。
・1週間について40時間を超えて労働させてはならない。
・1日について8時間を超えて労働させてはならない
このように決めています。この1週間について40時間1日について8時間という時間数を法定労働時間と呼んでいます。法律で決められた時間数という意味合いです。

これに対して、会社で決めた時間のことを所定労働時間と呼びます。割増賃金を会社が支払わなくてはならないのは、法定労働時間を超えた時間についてです。
ですので例えば、1日7時間、1週間について35時間という会社の場合、一日7時間を超えたからといって即割増賃金の支払いをしなくてはならないということではありません。あくまでも、法定労働時間の8時間を超えてた場合に、残業を払わなくてはならないというルールになっています。

法定休日と割増賃金について

会社は従業員に対して、毎週少なくても1回の休日を与えなくてはなりません。または4週間の中で4日以上の休日を与えるということでもかまいません。
そしてこの休日(これを法定休日と呼びます)については、休日割増を払う必要があります。この休日割増は35%です。ですので誤解しがちな点は、週休二日制の場合など、1週間に1日以外の別の休日について、たとえ出勤してきたとしても35%の休日割増を支払うことは不要です。ですが、この日に働くことによって法定労働時間(1週間40時間)を超えている場合は、時間外割増分として25%の割増をつけることが必要です。

休日割増のまとめ

法定休日には35%の割増賃金が必要
週休2日制など、法定休日以外の休日については35%の割増賃金は不要。注意点はその日に労働させたことによって、1週間の法定労働時間である1週間40時間を超える場合には、時間外労働となり割増賃金の25%をつける。

こちらも合わせてお読みください。
社長が知っておきたい労働基準法上のルール①試用期間と初めての人事異動【総まとめ】

まとめ

このように、会社の始業終業の時刻の設定を考える際には、いつからが残業でどの位の残業代を支払う必要があるのかを考える必要があります。ルールを理解して設定し、36協定を結んで必ず労基署へ提出をしておきましょう。また有効期間があるため、必ず更新をすることが必要です。

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