傷病手当金の待期期間と支給の期限、よくある質問【総まとめ】

ポイント(この記事は3分で読み終わります)
  1. 待期期間は連続した3日必要
  2. イメージは6割の金額が出るイメージです
  3. 申請する時の注意しなければならない部分

傷病手当金とは?

従業員が業務外の病気やケガで療養中の場合、健康保険から手当金を受給することが出来る制度です。休業する際の生活のために出るお金となります。今回は傷病手当金について見ていきましょう。

最初に注意したいのは、業務上や通勤途上での病気やケガは労働災害保険の給付対象となりますので、労基署への申請となり、傷病手当金のお話ではないという点です。ですので従業員がけがや病気をした場合には、「業務上や通勤途中なのか」という点をまず確認をします。また、美容整形手術なども健康保険の給付対象とならない治療です。なぜ休んでいるのかを確認することが最初の一歩となります。

傷病手当金の対象となる条件

①療養のための労務不能(労働することが出来ない)であること
※労務不能とは、対象者が今まで従事している業務ができない状態のことで、労務不能であるか否かは、医師の意見及び被保険者の業務内容やその他の諸条件を考慮して判断することになります。

4日以上仕事を休んでいること。

③療養のために仕事を休み始めた日から連続した3日間(待期期間)があること

給与の支払いがないこと。ただ給与が一部だけ支給されている場合は、傷病手当金から給与支給分を減額して支給されます。

傷病手当金の額

では、傷病手当金はいくら支給されるのでしょうか。これは次の式となります。

1日当たりの金額
以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額÷30日×2/3

つまり、以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額が200,000円の方の場合は
200,000÷30×2/3=4,447円
が一日あたりの支給額となります。

イメージとしては全くの無給であれば、一カ月につき本来の給与総支給額の約 6 割が支給の目安となります。

標準報酬月額とはいったい何か

この計算式で出てくる標準報酬月額とはいったい何でしょうか。健康保険・厚生年金保険では、対象者が事業主から受ける毎月の給料などの報酬の月額を区切りのよい幅で区分した額で保険料の額や保険給付の額を計算しています。たとえば給与が185,000円から195,000円の人は一律に190,000円として保険料の額や給付の額を計算する元の数字としています。

傷病手当金についても、この標準報酬月額を元として日額を計算し、その3分の2という計算式になっています。

待期期間とは何か

傷病手当金は、初回請求時には最初に連続して休んだ3日間を待期期間として、4日目からの支給開始となります。2回目以降の請求に待期期間は発生しません。また、有給休暇は傷病手当金の対象外ですが、待期期間としてカウントすることができます。

つまり、有給休暇を取得すると、その間は給与を得ていることになるので、傷病手当金の額についての対象の日数には数えないのですが、3日の待期期間にはカウントすることが出来るのです。

傷病手当金が出る期限

傷病手当金は期限があります。いつまでも支給されるわけではありません。同じ病気やけがに対して、傷病手当金を受け取り始めた日(=支給開始日)から最長で1年6か月となっています。例の場合6/8が支給開始日の場合は翌年の12/7までの範囲内で受け取ることができます。

申請する際の書類

申請にあたっては次の書類が必要となります。

•傷病手当金支給申請書(申込用紙)(協会けんぽのHPからダウンロード)
•初回申請時は、出勤簿(タイムカード)と賃金台帳(給料明細書)のコピー
•交通事故や第三者によるケガの場合は「第三者行為による傷病届」
•退職後の請求で年金を受けている場合は、年金額が分かる書類のコピー
•傷病手当金を受ける際の病気と同じ傷病名で、障害年金や障害手当金を受けている場合は年金額が分かる書類のコピー

これらを用意して、本人が記入する箇所を記入し、担当医・会社の証明欄をそれぞれ記入してもらいます。(病院の証明欄は、健康保険が適用されるので証明料が300円となります)その上で全国健康保険協会まで送付します。その後全国健康保険協会にて受付・書類審査し、支払手続きを行います。およそ書類に不備がなければ、2週間程度で口座にお振込みとなります。

申請の際の注意点

申請にあたっては次の点を注意することになります。まず未来についてのご申請は出来ないということです。例えば、3/1~3/31の申請は、3/31以降に医師の証明を受けてからご提出となります。見込みの証明を受けられてご申請した場合には、書類を一旦返却となります。また、振込み先の口座は被保険者ご本人のものが原則となります。

未来の申請はできませんが、長期間会社を休む場合には、どんなサイクルで申請をしたらよいでしょうか。お勧めは給与の支払い有無について事業主の証明が必要になるため、1ヵ月単位で給与の締切日ごとに申請するとよいでしょう。

また、傷病手当金を受給していた人が会社を退職することとなった場合、傷病手当金を受け続けることが出来るのでしょうか。これについては次の2点を満たしている場合には支給されます。

①退職後の期間についても傷病手当金を申請被保険者の資格喪失をした日の前日(退職日)までに継続して1年以上の被保険者期間 (健康保険任意継続の被保険者期間を除く)があること。
②資格喪失時に傷病手当金を受けているか、または受ける条件を満たしていること。

注意する点は、退職日に出勤したときは、この受ける条件を満たさないために退職日の翌日以降の傷病手当金が受けられない点です。この点を理解しないまま継続してもらえると思っていてトラブルになるケースもあります。

まとめ

傷病手当金はイメージとして給与の6割を健康保険から支給が受けられるというイメージです。知らないともらえない給付ですので、このような手当金があることを知り活用をしていきましょう。

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