学校法人や幼稚園の創設・許認可等についての手続き等に関して

更新日:2018.04.16

最近では、テレビやインターネットによるニュース等でも話題となったケースがあった為、学校や幼稚園の創設については、皆さん少し関心をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?しかし、普段は多くの方が、ご自身で学校を創設したり、幼稚園を創設しよう!と考える方は、少ないのは事実だと思われます。しかし、学校や幼稚園を創設する事は、答えとしては可能であり、今まで興味を持ったと言う方でも、難しそうだなと思って、そこで諦められる方もいらっしゃると思います。

更に、一概に「学校法人」と聞いても、そこからわからないと言う方も結構いらっしゃるのではないでしょうか?今回は、そんな学校法人に関してと、その中でも幼稚園を具体的な内容に盛り込んで総合的に、どのような許認可が必要であるか?や、手続きや資格等はどうなっているのかについて、見ていきたいと思います!

1 学校法人って何?

まずは、上記でもありました通り、学校法人について、見ていきたいと思います!学校法人を管轄している所については、「文部科学省」です。テレビ等でもよく聞く言葉ですから、皆さんにとっても想像がしやすいのではないでしょうか?学校法人は、この文部科学省が定める制度と言うものがあります。その制度の概要は以下の通りです(※わかりやすいよう、一部表現を変えています)

「学校法人は、私立の学校を設置し、運営をする主体の事を言います。学校法人を設立しようとする方は、寄付の行為において、その目的、名称、設置する私立学校の種類、名称などの所定の事項を定めた上で、文部科学省令で定められている手続きに従って、所轄庁の認可を受ける必要があります。この事を、私立学校法と言う法律によって定められています。また、寄付行為と言うのは、学校法人の根本の規則たるべきものであり、法人の現在、および将来の在り方を規制するものであります。ですから、法律に定められている事項のほかに、法令の規定に違反をしない限りは、任意的な事項を定める事ができますが、寄付の行為の変更には、一部の届け出を除いて、所轄庁の認可が必要となります」(以下省略)

少し難しいと思われるかもしれませんが、わかりやすく言うと、学校法人を設立しようとする方には、それぞれの定めに従って、法律に乗っ取った内容で認可を受ける必要があるという事です。また、学校法人と言うのは、「自主性」と「公益性」と言う、公私を兼ね備えたのが特徴となっており、非営利(お金を稼ぐ事が目的ではないと言う意味)の法人組織なのです。

更に、上記に出てきた寄付行為と言う言葉についても、少し理解しづらいと思いますので解説をしておきますが、寄付行為と言うのは、いわゆる学校法人の定款の事を意味しています。学校を設立するためには、様々な要件が必要であり、法律によって定めがあります。例えば、必要となる土地や、そこの建物、人員や設備などが決められているのです。

2 学校法人と準学校法人について

学校法人には、学校法人と、準学校法人があります。これを理解するためには、まず「一条校」「専修学校」「各種学校」の違いについて見ていきます。「一条校」と言うのは、幼稚園や中学校、高等学校、大学などが当てはまります。次に、「専修学校」とは、商業高校や、工業高校の事を言います。そして最後に「各種学校」は、予備校や、語学学校のような学校の事を言うのです。この3つの内、「一条校」の事を学校法人。「専修学校」と、「各種学校」の事を、準学校法人と呼びますので、まずはそこを理解しておきましょう!

3 学校法人創設までの流れについて

次に、簡単な手続きなどに関する流れをご紹介しておきましょう。まずは、学校の設置に関する計画の申請を行います。次に、役所による実地調査を受け、審議が行われます。その次が、認可証の交付と、学校法人設立に関する登記を行います。登記が終了したら、口座の開設や、土地建物に関する移転登記などの寄付を実施します。そして最後に、設立登記完了届、各種規定などの書類の提出をする。以上のような流れによって、学校法人の創設をする事になります。大体、かかる期間としては、事前に相談をした場合を含めても約4か月はかかると言われております。

こちらも合わせてお読みください。
独立・開業時に絶対チェックの許認可のまとめ

4 幼稚園や保育所に関する内容について

では次に、具体的な幼稚園や、保育所の創設について、細かく見ていきたいと思います。

4-1. 幼稚園について

まずは、幼稚園から解説していきたいと思います。(都道府県によって違いがある可能性があるため、創設するときには、必ず事前確認を行って下さい。ここでは一例をあげています)幼稚園の所管省庁となるのは、「文部科学省」となっています。根拠法令は、「学校教育法」と言う法律となります。幼稚園の目的は「幼児を保育し、適当な環境を与えて、その心身の発達を助長するものとされており、対象児は「満3歳~就学前の幼児」です。

開設の日数については、39週以上となっており、春・夏・冬休みが設けられております。保育時間は、4時間を標準としており、預かり保育を実施しています。地域に対する子育て支援に関しては、任意となっており、子育て相談や、園舎・園庭の開放を行います。保育、教育内容は、幼稚園教育要領を元とし、設置主体は国、地方公共団体、学校法人などが上げられます。また、施設の設置認可などにつきましては、公立が県教育委員会、私立は県となっています。入所の契約については、保護者と施設が直接契約をする事で成り立ちます。保育量は、施設が保育料を設定し、徴収を行います。

4-2. 幼稚園の設置基準について

では次に、幼稚園の様々な基準を解説しておきます。
職員配置基準:1学級(原則35人以下)ごとに少なくとも専任の教諭1人。
職員資格基準:幼稚園教諭(普通免許状)※特別の事情がある場合は、学級数の3分の1の範囲内で、専任の幼稚園助教諭(臨時免許状)で代替えが可能です。
施設基準:保育室・遊戯室(兼用可能)、職員室・保健室(兼用可能)、便所、手洗い用設備、足洗用設備、飲料水用設備、運動場(同一敷地内、または隣接する位置に設ける事)
園舎:1学級「180平方メートル」、2学級~「320+100*(学級数-2)平方メートル以上」
保育室等:保育室の数は学級の数を下回ってはいけない
屋外遊戯場:~2級「330+30*(学級数-1)平方メートル」3学級~「400+80*(学級数-3)平方メートル以上」
給食:外部搬入や、弁当の持参可能

4-3. 保育所について

まず、所管省庁は「厚生労働省」となっています。ここは、幼稚園の所管省庁が文部科学省名に対して違いがあると言う大きな点ではないでしょうか。次に、根拠法令は、児童福祉法となり、施設の区分についても児童福祉施設(保育所)となっています。目的については、日々の保護者の委託を受けて、保育に欠ける乳児または、幼児を保育するとされております。対象児は、0歳~就学前の保育に欠ける児童とされ、開設日数は約300日(月~土)です。保育時間については、8時間を原則としており、延長保育を実施します。

地域に対する子育ての支援は、任意となり、地域子育て支援センター(育児相談、子育てサークルの支援等)一時保育です。保育、教育内容は、保育所保育指針となります。設置の主体については制限が設けられておりません。施設設置認可等は、公立(届出):県、私立(認可):県となります。入所は、保護者と市町村が契約を行いますが、入所希望には配慮が行われます。保育料は、市町村が保育料を設定し、徴収所得に応じて負担する事になります。

4-4. 保育所の設置基準について

児童福祉施設最低基準と言います。

職員配置基準:「0歳児」概ね3:1、「満1.2歳」概ね6:1、「満3歳児」概ね20:1、「満4歳児」概ね30:1以上
職員資格基準:保育士
施設基準:保育室、または遊戯室(満2歳以上児)乳児室、または、ほふく室(満2歳未満児)、便所、調理室、医務室(満2歳未満児)、屋外遊戯場(満2歳以上児・付近にある代替え地含む)
園舎:規定なし
保育室等:「満2歳以上児」保育室又は、ほふく室1.98平方メートル/人。「0・満1歳児」乳児室1.65平方メートル/人、ほふく室3.3平方メートル/人以上
屋外遊戯場:満2歳以上児 3.3平方メートル/人以上
給食:調理室を設ける事(※調理業務の委託は可能、※満3歳以上児については外部搬入可能

まとめ

おそらく、ここまで記事を閲覧頂いた方の多くが、そう思われたと思うのですが、学校法人や、幼稚園、保育園を創設するには、様々な要件が必要であり、複雑です。勿論の事ながら、ご自身ですべての手続きを行っても良いのですが、そこに不備があったり、要件を満たしていない場合には、創設までに時間がかかったりと、沢山の苦労が待ち構えていると考えても良いです。その為、スムーズに創設にこぎ着ける為にも、一度は認可を受ける先に相談したり、許認可を専門で行っているプロにお願いすると言う手が一番安心かと思われます。

また、認可か、認可外かによっても、法律によって基準が設けられている他、それによっては助成金の対象とならないケースも発生します。どちらにしても、学校法人は、非営利目的ですから、お金儲けの為に創設しようと思われる方は居ないと思います。特に、今の現代社会においては、待機児童問題等も深刻化しており、働きたくても子供を預けられずに待っている親御様も沢山いらっしゃいます。そんな中で、幼稚園や保育所等の創設を考えられるのは、素晴らしい事であり、人の役に立つだけではなく、立派な社会貢献としての活動だと言えるでしょう。まずは、創設したいと思われる理由を、ご自身の中で明確にし、無事に創設できるように様々な知識も身に着けておきたいところです。

また、規模によっては、創設に多額の費用が最初に必要となる場合が多いため、ご自身が行いたい学校法人の形態を一度整理し、どうすれば創設できるのかを、まずは理解する事から始めていきましょう。更に、保育園のケースを例にあげますが、保育園にも認可と認可外があるとお伝えしました。この場合、認可保育園であれば、助成金を貰う事ができる為、経営をしていく上でも安全性が高いと言えます。その代わり、認可を受けなければなりませんから、それなりの要件を満たす苦労が重なります。どのような学校法人や、幼稚園、保育園を作るかのビジョンをしっかりとイメージし、無事に創設に向けて頑張りましょう!

おすすめの関連記事

ー学校法人の設立についてもっと知りたい人はこちらー
「学校法人の設立について徹底解説。学校から幼稚園、保育園許可まで教えます」

ー教育ビジネスについてもっと知りたい人はー
ビジネスは模倣からはじまる?!「リーダーキッズ」ドミトリー・キム氏インタビュー

記事が役に立ったらシェアしてもらえると嬉しいです!

関連記事

メニューを閉じる