【第11回】シニア起業で勝ち組になる秘訣〜シニア起業で成功を収めるために必要なこと!

更新日:2018.06.29

対談の内容

「シニア起業支援家」の白根陸夫が、52歳で起業した経緯をシニア起業が成功した例として解説。シニア起業への準備と事業分野の決め方も参考になる。

「シニア起業支援家/白根陸夫」のセカンドキャリア戦略自伝

「シニア起業支援家」の白根陸夫です。

52歳で独立開業しただ今75歳です。おかげさまでますます盛業です。再就職支援サービス(アウトプレースメント)を業として23年超になります。開業前は人事・労務・総務に30年の経験。日系大手化学会社を手始めに外資系コンピュータ商社、グローバル展開する外資系大手コンピュータメーカ、外資系半導体製造・販売ベンチャー企業、日系OA機器メーカー(典型的中小企業のオーナー社長の下で総務部長)を経験。スタッフ5年、主任5年、課長10年、部長10年のキャリアです。

在職中は資格取得にも励み、社会保険労務士、行政書士、FP、産業カウンセラー、宅地建物取引士、損保募集人特級資格ほか多数の資格を取得しました。若い頃より自身の考えるところで勝負したいと願っておりました。組織人経験30年において機が熟したと判断し独立しました。さてなにをウリにするか考えました。起業後の天職(キャリアビジョン)のことです。


シニア起業について講義をする白根陸夫氏

起業を考える

当時人事部長経験者の独立起業をみますと、資格業以外では人材紹介業や人材派遣業の社長になる者がほとんどでした。在職中から将来人材ビジネスを手掛けよう考えて人脈づくりに励み、そのネットワークを使って起業後かなりの成功を収めていた人も多く見受けられました。在職中これらの業者と付き合いもありましたので人材ビジネスの運営については熟知していました。資格を活かして社労士業、行政書士業、生損保代理店の途もあります。

さてどうするか。既存の事業にはすでに同業者が沢山います。いまさら参入したところで後塵を拝するのは潔しとしませんでした。創業者利益を得るチャンスはすでにありません

なにか新規事業はないか。当時、リストラ(雇用調整)という言葉が一般的になってきました。経済のグローバル化や少子化による市場の縮小によって経済の継続的成長が見込めなくなると企業の売上は伸び悩み利益が低迷します。売上増が難しければ経営者はコストを削減し利益捻出を図ります。

最後の手段は正社員に早期退職を促して人件費削減による利益創造を狙います。大手企業は年功序列賃金体系です。若いうち安く雇用されていて歳をとるとつれて昇給し定年時で元が取れる仕組みがこの賃金体系の特徴です。能力と賃金がバランスするのはおおよそ38歳、ここから上の年齢層が削減対象となります(注)

:但し、現実は早期退職者募集にあたって満35歳以上の正社員とする企業が多い。

需要と供給。時代のニーズに合わせた商品を供給する

熟慮の末、事業分野を「人材能力開発・雇用創出支援業」と名づけました。「人生100年時代(創業当時は<人生80年時代>)」「生涯現役時代」です。人生二毛作・三毛作時代がやってくると確信しました。年功序列・終身雇用制度は早晩崩壊する。過渡期には雇用調整コンサルティング⇒再就職支援サービス⇒再就職にともなう能力開発のニーズが急増すると予想しました。この予想はあたりました。

ニーズに合致したサービスや商材をつぎつぎに開発し、市場に提供し今に至っています。創業当初は「再就職支援サービス」の拡販に注力しました。雇用調整実施にあたりいくら積んでも早期退職割増退職金だけでは辞める人はいません。そこで会社は「再就職支援サービス」を付け自主退職へと決断を迫るのです。「人が採用できて半人前、人を辞めさせることができて一人前」といわれるのが外資系企業の人事部長です。「再就職支援サービス」は「アウトプレースメント」と同義語です。

サービス内容は熟知しています。すぐ事業化できます。且つ競合が少ない。当時わが国ではアウトプレースメントは外資系一社が独占していました。欧米では広く普及している「再就職支援サービス」ですが、日本では大手企業で正社員の解雇などあり得ないという常識から誰も乗り出そういう人がいなかったのです。

ここに目を付けました。ここなら創業者利潤が得らます。「再就職支援サービス マニュアル」づくりはライターを使いました。これを持って人脈を頼りに意気揚々と売り歩きました。

「人と同じことをしない」「人と違ったことをする」「どこにもない商品/サービス×どこにもない売り方」「既存市場で戦うのではなく、競争相手のいない領域を切り拓け」がマーケティングの鉄則です。

チャンスは誰にでもある

さて、ここまで主宰者の独立起業23年超に渡る体験談を述べてきましたが、これをたんなる主宰者の自叙伝、自慢ばなしと解される方が居られるとしたらその方は商才がないといわざるを得ません。ただし、商才は立場が変われば、環境が変われば、意識が変われば、めきめき発揮されるものなので心配はいりません。

この体験談を読んでおられる方は40歳から65歳のみなさまです。主宰者との年齢差は35歳から10歳です。主宰者の創業当時と現在では社会経済環境は大きく変わっています。少子高齢化も加速的に進行しています。経済規模が拡大、或いは縮小の場面においてそれぞれ商機が発生します。これを捉えられるか見逃すかあなた次第です。あなたのキャリア(仕事経験)を資源(リソース)と考えて主宰者の体験に重ね合わせてください。きっと見えなかったものが見えてきます。

市場動向を予測する、或いは新商材や新サービスを創造するには「人口ピラミッド図」の年齢層別人口の推移(2010年2040年)をじっくり眺めることによって多くの気づき得ることができます。どこの層を対象にするか、その層がいまなにを求めているか。

参照記事:【第4回】シニア起業で勝ち組になる秘訣〜高年齢者の「生きがい、働き甲斐」を考える〜

誰にも公平にチャンスはあります。主宰者と同じ成功体験を再現できます。キャリアを棚卸して強みを認識し、これをもとにキャリアビジョンを決め、さらに具体的な商材(サービス)に落とし込み、営業ツールを用意した上、機を見て上市する、このことを準備万端整えるためにあなたの50歳からの10年間を有効に使わなければなりません。

飛躍のチャンスは万人公平に目の前にあります!

それを掴めるか否かは、すべてにおいて「一番力のある者ではなく、一番準備をした者が勝つ」のです。

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プロフィール

白根陸夫

白根陸夫
顧問塾。

自分らしく働き生涯現役で活躍するための「顧問塾」主宰
株式会社キャリア・ブレーン 代表取締役
プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー®
エイジング・アドバイザー®/認定エグゼクティブ・コーチ

人材能力開発・雇用創造支援(業)日本におけるキャリア形成のパイオニア。
「生涯現役」を全うするための、独創的で最強のノウハウを提供しています。
日系・外資系企業数社を経験し、人事・総務並びに関連業務に関する豊かな経験と知識を蓄積。その間、社会保険労務士、産業カウンセラー、行政書士等多数の資格を取得。株式会社キャリア・ブレーン設立後、再就職支援サービスとキャリア・カウンセリングを数多く実施。アウトプレースメントビジネス立ち上げのコンサルティングの実績も豊富。
就職・転職ノウハウを確立した本邦における第一人者である。(外資系アウトプレースメント会社の日本での立ち上げ6社にノウハウを提供)
1996(平成8)年8月、株式会社キャリア・ブレーン設立、代表取締役に就任。2000(平成12)年8月、NPO/特定非営利活動法人 日本プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー協会を設立。理事長に就任。
2008(平成20)年11月、NPO/特定非営利活動法人日本エイジング・アドバイザー協会を設立。理事長に就任。


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