【第13回】シニア起業で勝ち組になる秘訣〜経営コンサルタントのメニュー例「再就職支援サービス」

更新日:2018.06.29

対談の内容

経営コンサルタントのメニュー例として、「再就職支援サービス」を解説。

雇用調整マスタープランの後工程

再就職支援サービスとは

雇用調整マスタープランの後工程は「再就職支援サービス」です。新聞の経済欄を見て気づくことですが、大手企業の希望退職者募集の記事をよく見かけます。内容は、希望退職者募集の条件として、下限年齢(〇〇歳以上)、募集人数、加算退職金の月数、最後に「再就職支援サービス」を付けることが明記されています(稀に明記されていない記事もある)。

雇用調整は早期退職制度実施による目標退職者数確保を前工程とし、このことによって発生した退職者に対する「再就職支援サービス」を後工程として完結します(【第12回】末尾に掲示した雇用調整マスタープラン工程表参照)。新規参入する経営コンサルタント(ここでは数あるコンサルタント名の総称)起業家は雇用調整の後工程である「再就職支援サービス」を正しく理解しておくことが大切です。再就職支援サービスのプログラム構成を精査するとキャリア開発、ビジョン設定のプロセスが理解できます。

これらは企業研修の売れ筋のテーマです。教材があれば企業研修講師の仕事ができるようになります。クライアント(早期退職者のこと=再就職活動者)は再就職支援プログラムのサービスを享受する期間中、キャリア・カウンセラーの全面的支援を受けます。キャリア・カウンセラーはカウンセリング(メンタル及びキャリアの両分野)とコーチングのスキルを有する者があたります。

カウンセリング(メンタルカウンセリング及びキャリア・カウンセリング)及びエグゼクティブ・コーチング(ビジョンコーチングを含む)の両スキルを修得することによって「再就職支援サービス」のキャリア・カウンセラーの仕事ができるようになります。退職者の送り出し企業は「再就職支援サービス」を専門業者に業務委託します。

業務委託を受けたら

経営コンサルタント起業家はその専門業者にセルフマーケティング手法を使って売込み、合意すれば専門業者よりカウンセリング業務を託します。前職経験が営業管理職、製造技術管理職、経理財務管理職等が歓迎されます。人事管理職はその次となります。キャリア・カウンセラーは3ヶ月ごと更新の業務委託契約が一般的です。双方が望めば、話し合いの結果、年間契約或いは若年から壮年層の場合は期間の定めのない契約へ移行することもよくあります。

再就職支援業者においてはクライアントの入所受け入れ(再就職支援サービスを受けるために専門業者の施設に通い始める者のこと)が月次でバラバラです。クライアントは当初5日間ほどは毎日通ってきますが、以後週一回の通所となります。キャリア・カウセラーの受け持つクライアント数は業務委託主(専門業者)と話し合いで決めます。したがって週実動5日のうち2~3日が施設内での仕事となります。

キャリア・カウンセリング(標準60分/人)を主体として、レジメ(履歴書・職務経歴書のこと)制作支援、求人情報提供、クラアントが応募を希望する会社へ本人に代わって電話による直接売り込み代行、面接対策(模擬面接のロールプレイング)、定着対策(大企業病の払拭/意識改革)などが仕事になります。

この直接売り込みの時に人事出身者はクライアントの品質レベル、技量レベルをなかなか評価できないので業務委託主からみると歓迎度は営業・技術・経理財務の次点にならざるを得ないのです。ただし、しばらく従事すれば努力次第で比肩できるレベルになりますので心配は要りません。

再就職が決定すると新たに受け持つクライアントが一人追加されます。以後同じ。固定給と一人再就職が決まるごとに報奨金支給という制度にしているところが一般的です。ビジネスパーソン時代、会社勤めでは一社専業でした。脇目も振らず働いてきました。経営コンサルタント起業家はその習性から仕事の範囲を「あれか」「これか」「それか」いずれか一つづつ完結させていくのが仕事と考えがちです。

起業後の展望

自営業になれば「あれも」「これも」「それも」と沢山の種類の仕事を掛け持ちすることになります(そうすることによって安定的な売上を得ることができる)。多岐に渡る仕事を同時に迅速に顧客の満足いくレベルの仕事をこなすからこそ腕も上がり、ファンも増え、口コミで仕事がどんどん舞い込んでくるようになるのです。

それぞれの専門分野に強力な先達(先輩の経営コンサルタント)がいます。新参者がそこに割り込んでいくにはどうするか。ここでマーケティングの鉄則を思い出してください(このフレーズはこれまでに登場しています)。それは「人と同じことをしない」「人と違ったことをする」すなわち「どこにもない商品やサービスをどこにもない売り方」で売ることです。これは決して難しいことではなく、コツを掴めばきわめて簡単なことなのです。

「あれか」と「これか」を足してみると新しい商品やサービスの姿が想像できるようになります。さらに「あれか」「これか」「それか」を足してみると思ってもみない商品やサービスが目の前に現れるのです。同様に売り方もこの要領でこれまでにないやり方が考えつくものです。これがあなたの商才(商売で成功するのに必要な才能のこと)なのです。

試しに今勤めている会社が顧客に提供しているサービスにプライオリティ(優先度=重要度と緊急度の高得点順)を付け、上位三つを決めてください。それぞれ単体で経営上重要な役割を果たしていますが、これを二つ組み合わせらならばどんなサービスが考えられるでしょうか。さらに三つを組み合わせたならばどんなサービスが考えられるでしょうか。10分間で30ケ挙げてください。

これは「シニア起業支援家」が主宰するセミナー『創業支援/起業支援セミナー<新サービス創出のコツ>こうすれば開業初年度から黒字経営ができる!』でいつも好評を得ている頭の体操です。経営コンサルタント起業家が厳しい競合に勝つためには「あれも」「これも」「それも」の仕事を同時に貪欲に求めていくことが成功への途であることを理解してください。

「あれも」「これも」「それも」をこなすには「カウンセリングスキル」「コーチングスキル」が仕事獲得の大きな武器になることを認識してください。開業間際にあわててスキル修得に走っても体験できる時間(期間)がありません。修得しただけではベテランに仕事をとられてしましまいます。

50歳代になったら早めにスキルを修得し在職期間中に組織内でプロになったつもりで疑似体験を積み重ねてください。自信がつくと同時に今いる組織へも大きな貢献ができます。なぜならこれまでの仕事のやり方に加えてカウンセリングスキルとコーチングスキルを取り込むことによってそれまでとは異なったより質の高い仕事ができるようになるからです。

この二つのスキルは後輩の育成にも大変有効です。育成体験をメモしておき蓄積された成功体験を編纂することによって、キャリア開発研修、キャリア・ビジョン研修等の教材が在職中に仕上げることができます。なにごとにおいても「一番力のある者ではなく、一番準備をした者が勝つ!」のです。次の図は「再就職支援サービス」を分かり易く図解したものです。このプロセスの後に、キャリア・カウンセリングが始まります。

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プロフィール

白根陸夫

白根陸夫
顧問塾。

自分らしく働き生涯現役で活躍するための「顧問塾」主宰
株式会社キャリア・ブレーン 代表取締役
プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー®
エイジング・アドバイザー®/認定エグゼクティブ・コーチ

人材能力開発・雇用創造支援(業)日本におけるキャリア形成のパイオニア。
「生涯現役」を全うするための、独創的で最強のノウハウを提供しています。
日系・外資系企業数社を経験し、人事・総務並びに関連業務に関する豊かな経験と知識を蓄積。その間、社会保険労務士、産業カウンセラー、行政書士等多数の資格を取得。株式会社キャリア・ブレーン設立後、再就職支援サービスとキャリア・カウンセリングを数多く実施。アウトプレースメントビジネス立ち上げのコンサルティングの実績も豊富。
就職・転職ノウハウを確立した本邦における第一人者である。(外資系アウトプレースメント会社の日本での立ち上げ6社にノウハウを提供)
1996(平成8)年8月、株式会社キャリア・ブレーン設立、代表取締役に就任。2000(平成12)年8月、NPO/特定非営利活動法人 日本プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー協会を設立。理事長に就任。
2008(平成20)年11月、NPO/特定非営利活動法人日本エイジング・アドバイザー協会を設立。理事長に就任。


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