【第10回】利益=売上-固定費

ポイント
  1. 売上予測方法には2種類ある「単純計算法」と「類似店比較法」である。
  2. 「単純計算法」ではじきだした売上はあくまで目標値。正確な売上予測を導き出せるのは「類似店比較法」
  3. 固定費と変動費を合わせて売上の90%以下に収まるようにすれば、毎月10%以上利益を確保できる

1.売上予測を欠かさないこと

開店前でも必要なお店の売上予測のお話になります。
事前の売上予測に対して、実際の売り上げが大きい場合には嬉しい誤算で大きな喜びを味わうことができますが、逆の展開の実際の売り上げが事前の予測を下回った場合には、自分のお店はこれでいいのかと悩みが大きくなってしまいます。
飲食店を開業するオーナーさんにとって売上予測は開店後の経営のカギを握る最も重要な要素になりますから、できるだけ正確に予測して開店後に悩むことはなるべく避けたいと思いますよね。
売上予測方法にはいくつかやり方が存在していますが初めて飲食店を開く方に適した方法は次に挙げる2つくらいでしょう。
 
① 単純計算法
② 類似店比較法

 
この2つで多く使われているのは単純計算法になるのですが、利用すると有効なのが実は類似店比較法になるので説明していきたいと思います。
 

1-1.単純計算法の売上予測をする方法

お店の客席数やお店の前の道路の交通量などに、一定の係数をかけて算出する方法で回転率法やキャッチ率法と呼ばれる方法があります。
 

1-1-1.回転率法の売上予測

「お客様単価×回転率×平均お客様単価×1か月の営業日数=月商」
例えば客席数15席で1日に2回転するとして、平均お客様単価が1500円、1か月の営業日数が25日とすると月商は「15席×2回転×1500円×25日=112万5000円」となります。
 

1-1-2.キャッチ率法の売上予測

「お店の前の交通量×来店率×平均客単価×1か月の営業日数=月商」
営業時間中のお店の前の道の交通量が2000人、来店率が3%であるとすると入店してくださるお客様は60人ということになります。
 
この単純計算法は客席数やお店の前の交通量など客観的に明らかになっている数字を元にはじき出していますので、融資を受けようとする場合の書類に記載する売上予測にも使うことが可能です。
 
ただ問題になるのは、回転率や来店率を1%変化させただけでも予測が大きく変化することになるので、本当にこうなるのかと断言できるかと言われると、どうしてもオーナーさんの希望が強く反映された数値を言わざるを得ないところが厳しいところでしょうか。
ですから単純計算法ではじき出した売り上げは目標値だと割り切っておくといいでしょう。


店舗経営を考えている方はこちらもお読みください。
飲食業営業、酒類販売、たばこ販売するなら必ず知っておくべき許可を徹底解説

1-2.類似店比較法の売上予測をする方法

あなたのお店の出店エリア内で行った競合店の入店客調査などを通じて、売上に影響する立地要因を選び出し、その重要度を設定します。
そしてそれらの立地要因の点数から、あなたのお店の総合点数を計算し、総合点数に応じた売上予測を行うのが類似店比較法になります。
ここでは簡単に3つのお店を比較してみます。
 
総合点数 売上予測
α店 90点 900万円
β店 80点 600万円
γ店 50点 200万円
 
競合調査を3店で終わらせることはないでしょうが、あくまでも比較の方法ということでここでは理解してください。
競合店を点数化したあとは、あなたが開店を予定しているお店の総合点数を計算して比較表とともにお店の売り上げを予測していきます。
仮に自分の店が85点だとすると、売り上げはα店とβ店の間になるので約750万円前後だと判断するわけです。
この評価方法の欠点としては点数をつけるのに主観が入りますので、別の人が行った場合に全く異なる結果になることもあるということになります。
 
ですから類似店比較法で比較する場合にはオーナーになるあなたの主観だけでなく、他にお店を客観的に評価してくれる人にやってみてもらって、自分のものと比較してみるといいのではないでしょうか。
 
より正確な売上予測を導き出せるのは類似店比較法の方ですが、手間がかかるので開店までに時間のないオーナーさんではなかなか行えないかもしれません。
 
ですが正確な数値を把握することが何よりも大切だと考えるオーナーさんは類似店比較法でお店の売上予測をしたほうが開店後の売り上げとの乖離が少なくなるのではと思います。
 

2.お店の利益予測

皆さんは利益をどうやって計算しますか?と聞かれたどのように答えますか。
 
利益というものは「売上-固定費=利益」ではなく、「利益=売上-固定費」と利益から最初に考えなくてはいけません。
お店の利益というのは1年間の営業が終わって決算をするときに確認をするものではなく、1年間の営業を始める前に決めておかないといけないものなのです。
 

2-1.固定費と変動費

では1年間の営業を始めるにあたってどの程度の利益を目指すべきかというと売上高に対して10%以上の利益を目標として営業していきましょう。
利益を確保するためにも、どのような経費が必要になってくるかをまずは確認しておかないといけません。
経費には必ず必要となる固定費とお店の状況によって変化する変動費に分かれてきます。
固定費は売上がどれだけ変化しても支払う金額の変わらないものをいい、お店では物件の家賃、リース料、減価償却費などが固定費に当たります。
 
変動費は売上の変化によって支払う金額が変わってくる費用となり、水道光熱費、材料仕入れ費用、販売費、人件費などが変動費にあたります。固定費と変動費にあるものとして微妙なのが人件費で、常に同じメンバーで行っているのであれば、変動費というよりは固定費の性格に近いものと言えるかもしれません。
 
ただ人件費は売上の増減によって人を増やしたり減らしたりということもあるという考え方から変動費となっているようです。
経費の考え方で重要になってくることは、固定費と変動費を合わせても売上の90%以下に収まるようにするということです。
そうすれば利益が毎月必ず10%以上確保できますので、お店の経営が安定することになります。

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