理想のビジネスモデルを地域で実現!田舎起業の事例3つ

地方の高齢化・過疎化の進行ということについては随分以前から言われているため、就職や仕事の面で考えたときにも、地方に対して悲観的なイメージを持つ人が多いかもしれません。しかし、地方には地方ならではの良いところが、必ずあります。

ここでは、田舎で起業して、目標を持って頑張っている人・会社の例を3つ、紹介します。

狙うは世界!世界遺産の地の魅力を飲食店から発信

熊野は、世界遺産「熊野古道」があることでも有名な地域です。この地域の中でも和歌山県田辺市本宮町を本拠地として活動しているのが、一般社団法人kumano.co(くまのこ)です。代表理事である川端佑典氏が、大学の先輩後輩と共に設立しました。

kumano.coの活動は、飲食店「くまのこ食堂」やゲストハウスなどの運営です。これらの事業を通して熊野地域の魅力を発信しています。目指すは地域に雇用を生み出すこと、結果として、若者が地域で働き生きていくことができるような社会を作ることにあります。

実は川端氏は、もともとは田辺市の生まれではありません。大学生の頃に訪れたのをきっかけに、田辺市と関わり始めました。 毎年のように田辺市を訪れて地域の人と交流を深めるにうちに、熊野の地で何かしたいと漠然と考えるようになったそうです。

しかし、思いだけでは実際の起業にはなかなか至りません。

川端氏の背中を押したのは、都会の企業が見落としている「市場」が地域にはあったこと、川端氏にとって自分達でなければできないと思える「テーマ」が地域にあったことでした。都会ではなく地域で起業という点について、川端氏は他にはないチャンスがあると考えています。

国内では悲観的なイメージがつきがちな「地域」ですが、世界からの観光客数は増加していて、供給する側のプレイヤーが少なくなっている状態だからです。

事業として飲食店を選んだのにも、コミュニケーションが生まれる場を作りたかったという、川端氏なりの理由があります。さらに飲食店であれば、周辺住民から見て何をやっているのか分かりやすいため、地元の人に応援してもらいやすいのではと考えたことも、理由となりました。

こうした狙いは当たり、kumano.coは地元住民とも良好な関係を築いています。いろいろな情報を教えてもらったり手伝ってもらったりと、多くの応援を得て、今ではすっかり熊野地域に根付いています。

起業家支援やオンラインサロンも!会社員ブロガーの夢多き静岡生活

平日は会社員をしながら、「おくりびとになろう」というブログを運営しているのが、静岡県浜松市在住の風間氏です。

風間氏はブロガーではあるものの、そこまで収益を重視してはいません。不特定多数よりも、少人数相手に発信したいことをきちっと伝えるということの方を意識してブログ運営しています。ブログで得られた収益は、起業家やクラウドファンディングの支援、イベント協賛などに使っています。

また他にも、地域に特化したオンラインサロンを自身でスタートさせています。さらに、実現はしませんでしたが、一時はシェアハウスの運営も試みています。

静岡の魅力について風間氏は、海・山・川・湖に囲まれていてどこにも90分以内で行けるところ、仕事も遊びも没頭できるところと語っています。また、人口もそこそこで住みやすく、他の地域に移動しやすい環境なのも、地方であることの良い点ということです。

逆に、風間氏が地方のデメリットと考えるのは、競争相手が少ないところなのだそうです。

今後の目標は、コワーキングスペースのような、仲間と一緒に作業して学びを共有できる場を作ることで、とにかく積極的にいろいろなことに挑戦して、情報発信しようとする姿勢が印象的です。

家業を継ぎつつ新たなチャレンジを忘れない3代目

京都府舞鶴市に、1952年に創業された老舗と呼ばれる工務店があります。経営を支えているのが、株式会社大滝工務店の大滝氏です。

大滝氏は、大学卒業後にUターンして家業を継いだ3代目です。家業を継ぐ意思はもとはありませんでしたが、いろいろと考える中で、後悔のない人生を送りたいと考えたのが実家に戻るきっかけとなりました。

当時会社には多額の負債があったため、事業承継後には金策に苦労し、また、社内で自身のポジションを確立するまでにも時間を要したということです。そうした困難を乗り越え、現在はさまざまな新規事業にチャレンジして注目を集めています。

新たな試みの一つがKOKINです。個人で立ち上げたチームで、空き家や古民家のプロデュースを行っています。KOKINでリノベーションした古民家の「ゲストハウス宰華庵(さいかあん)」は、Booking.comでも高得点を得て、舞鶴でも有数の宿泊施設になりつつあります。

さらに会社では、「KAN,MA(カンマ)上安プロジェクト」という新規事業も始めました。これは木造の住宅やカフェを建築して、地域の人が集う新たな場を作り出そうという試みです。

このように新たなことに次々と挑戦している大滝氏ですが、事業承継の良さについて、経営基盤や経営資源のある状態から事業を始められる点だとしています。

また、地域で事業を行うことのメリットについては、都会に比べて競争相手が少ないため周囲にインパクトを与えられやすい点、人との距離が近いため、値段やサービスだけが選択基準となるのではなく、信頼や人付き合いで仕事を得られることがある点だと話しています。

一方で、比較対象が地域だけになってしまうがゆえ、何となくできた気になってしまったり、刺激を受けにくい側面があることが地方のデメリットと話します。

今後は、地域関係なく人を惹きつけられるような会社を目指し、大滝氏の取り組みは続きます。

田舎起業に必要な視点と力とは?

ここまで、田舎で起業してさまざまな取り組みを行っている例を紹介してきましたが、どれも共通して言えることがあります。それは、地方だからと言ってその地域に閉じこもらず、広い範囲に情報を発信していこうという姿勢です。

kumano.coは、世界からの観光客もターゲットに考えています。また、風間氏も大滝工務店の大滝氏も、他の地域へ向けた情報発信を怠りません。このような外へ向けた視点があることが、田舎起業ではポイントとなります。

加えて、地元の人と繋がっていく力も、田舎起業には必要です。紹介したどの事例でも、外へ目は向けつつ、地域を大切にし、地域の人が集えるような場を作り上げることを一つの目標としています。

このように、外・内両方へ向けた視点があり、地元の人ともその他の地域の人とも積極的に関わる姿勢を持つことが、田舎起業を成功させる秘訣でしょう。

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