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第4章:インターネットでのビジネスが本格稼働。偶然の連続から「Coworking」に出会うまで〜メンターからの手紙 伊藤富雄氏〜

ポイント
  1. ネットショップ開業サービスの誕生
  2. ネマ研のメンバーがもたらしたもの
  3. Coworkingとの出会い

目次 [非表示]

伊藤富雄氏 プロフィールはこちら

ネットショップ開業サービスの誕生

僕は、Allmanを作って、eコマースからインターネットビジネスの世界に入ったわけですけど、ギターって1本作るのに普通に1年くらいかかるから、楽しいんですけど正直ビジネスにはならないんですよね。だから、他のことも並行してやっていました。

ネットビジネスのコンサルやったり、ネットショップの作り方の講座やったり、雑誌にeコマースについての記事書いて寄稿したり、いろいろやってました。そんなときに、システム開発会社の人と一緒に共同プロジェクトとして、ネットショップ開業サービス会社を始めました。

ブログを書くみたいに、簡単にネットショップをウェブ上に開業・運営できるASPサービスです。会社にする予定は当初はなくて、単純に共同プロジェクトとしてやってたんですけど、徐々にユーザーが増えていったから、会社にしました。

今でこそBASEとかStores.jpとかネットショップのエンジンはたくさんあって、メイクショップやカラーミーなんかも当時すでにあったけど、多くの人がネットショップ作成には困ってた時代。そんなときに「簡単にネットショップ作れないか?」と相談があったので、一緒につくろうと話を持ちかけた開発会社の社長は、彼も自分自身がネットでモノを売ったことある人だったからウマが合って、確か2〜3ヶ月でサービスリリースしたんですよ。利用料は月500円。でも、バグありまくりでね(苦笑)。僕は、毎日メールで問い合わせ対応に追われてました。

お叱りもたくさん受けたんですけど、ある日それを、メールじゃなくて掲示板にして公開しようと、彼が言い出したんです。僕は最初は反対だったけど、彼にはいけるという確信があって、やってみたら結果的に良かったんです。

というのも、掲示板上で「なんだこのサービスは!全然なってないじゃないか!」とものすごく怒ってる人がいたときに、コメント欄に「まあまあそう言うてやるなよ」と、かばってくれる人が出てきたんです。「月500円で、こんだけのシステムを小さな会社でやってるんだから」と。すると「そうだそうだ」と言う人が続いてね(笑)。僕らを加勢してくれる人がでてきたのは、掲示板のおかげ。それはすごく励みになったし、期待されてると思わされましたね。

このときの経験で思うのは、最初から会社作ったんじゃなくて、プロジェクトとしてまずは小さくスタートして、ユーザーを増やしてフィードバックもらって改善して、っていう、いわゆるアジャイル開発をやってたわけですけど、この方式が一番いいなということですね。特にネットのビジネスはそう。僕らはそんな言葉も理屈も知らなかったけど、大手がバックに付いてたメイクショップやカラーミーには勝てないとも思ってたから、必死でやったら結果的にそうなってました。

ネマ研のメンバーがもたらしたもの

その次に僕がやったのは「ネットマーケティング研究会」略して「ネマ研」です。テーマを決めて、集まって、まずは乾杯して、食べ物つまみながらディスカッションするという勉強会です。例えばテーマがFacebookだったら、どうやって使うのかとか、SNSでお客さん呼ぶにはどうするかとかいう話をするわけです。でも、当初は僕が講師という形で、コンサルの延長として位置づけてたんです。だから一生懸命しゃべって「教えてあげる」みたいな気負いがありました。

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でもある日、参加者の一人に話を振ったんです。そしたらね、この人が、僕よりも全然役に立つ面白い話したんです。そこで僕、はっと気づいた。さらに他の人にも話を振ると、いろいろと、その日のテーマについてみんなからどんどん意見が出てくるんです。
そこで目からウロコが落ちましたね。

つまり、コンサルタントっていうのは「1対多」だから一般論でしか話できないでしょ。それまでの僕は、勉強会だったら、ペンキ屋さん、行政書士さん、服飾店さん、カレー屋さんとかいろんな業種の人が来て、全員に最大公約数的な話を2時間して、その後に個別の話をする、みたいなパターンが自分の中にあったんですね。でも、勉強会の最中に参加者のみんなに自分のこと喋ってもらったら、ペンキ屋さんはペンキ屋の話、行政書士さんは行政書士の話、飲食店さんは飲食店の話を、それぞれ好きなようにするでしょ。そしたら横からペンキ屋さんが、僕がなにか言う前に「こうしたらええんちゃうの」とか言い出す。そういうのが続いたんですよ。

そこで僕は気づいたんです。僕が黙って、参加者のみんながしゃべるのに任せたほうが盛り上がるっていうことに。

実は、セミナーや勉強会に来てる人は、講師の話聞こうと思って来てるんじゃないんですよ。自分の話をしに来てるんですよ。喋りたそうな顔してるから「なにか?」と話を振ったら、その日のテーマから飛躍して、話がどんどん膨らんでいく。それに参加者が食いついてくる。それは、参加者みんなが業界は違えど、持ってる課題は同じということ。それが解決しないから来ているわけで。しかも、僕は一般論しか話せないけど、彼らは具体論でしょ。

それはつまり、彼らみんなが「オーソリティ」だということなんです。オーソリティ同士が、恥かきながらでも学び合うというのは素晴らしいし、具体的で役にも立つ。だから、僕はそれに気づいてから自分のことを講師だとかコンサルタントだとかいうのはやめたんです。

そんなふうに、全員発言勉強会としてネマ研は80回以上開催しました。そして、このネマ研が、のちに僕がコワーキングスペース「カフーツ」を作ることにつながっていくんです。

Coworkingとの出会い

ネマ研をやってた頃に、ある日「伊藤さん、月1回のイベントじゃなくて、いつでもそこにメンバーがいて、行ったらわからんことを教えてもらえるような場所があったら良いと思うんやけどどう?ついでにネットも電源もあって仕事ができたら、どう?」って言う人が出てきたんです。
そのときは「なにそれ?部屋を借りとかなあかんやん」と思った。僕はそのとき自分のオフィスは借りてたけど、そこでっていうわけにもいかないし。

そしたら、次の週にまた別の人が「みんなが集まる場所作ったらどう?」と言ってきたんです。言葉は違うけど、趣旨は同じ。あくる日もまた一人。明らかに、もうサインが来てる、「これ、やれってことかな?」って思ったんです。

でも、どうやったらいいのかはわからなかった。頭にはそれがありつつ仕事をしていて、ある日ネット上をうろうろしているときに「Coworking」という言葉に出会ったんです。
英語のサイトはもともとよく見ていたけど、それを探していたわけではなくて、たまたまでした。そこから、アメリカのシアトルのOffice Nomadsというコワーキングスペースのサイトを見つけたんです。

サイトのトップページに動画が貼ってあって、見ると、デスクが島になっててキッチンがあって自転車があって犬が寝そべってて会議室があって。座って仕事してる人たちはフリーランスの人たちで、ぜんぜん違う所属の人たちが同じオフィスにいるという風景だった。「ん?なんだ?」と思いました。

Office Nomadsのサイトからリンクしているコワーキングのwikiのページがあって、そこにコワーキングってなんだとか、情報がいっぱい載ってたんです。そしてそのサイトを見て、コワーキングの意味がちょっとわかって。そこには、世界中のコワーキングっていうリストがあって、ヨーロッパとかアメリカとか当時は400ヶ所くらいだったけど、日本ではまだ誰もやってなかったんです。

一番になろう、と思ってたわけじゃないですよ。でも、いろんなサイトを読んで、コワーキングっていうのは仕事もするし勉強会もするし飲み会もパーティーも、みんなでいろんな目的で使ってるということがわかった。コミュニティですよね。そこで、自分のなかの信号が青になったんです、やろうと。

それをさっそくネマ研のメンバーに話したら「ええやん!」って。この人たちが言うならと、準備にとりかかったんです。2009年のことでした。

(続く)

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著者プロフィール

ikekayo(池田佳世子)

ikekayo(池田佳世子)

関西を拠点に活動するライター。 その人のもつ無形の価値に輪郭を描く仕事をしています。