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【石川県で起業!】「大人になることがワクワクする塾」からまちづくりを!

目次 [非表示]

地域で活躍する多様な起業家を特集するこの企画。

「大人になることがワクワクする塾」というコンセプトの学習塾が石川県にあるのをご存知ですか?そこは成績を上げるための勉強だけではなく、社会についても学べる学習塾です。今回はそんな一味違った学習塾である「タビト學舎」を運営する、飯貝誠さんにお話を伺ってきました。

タビト學舎は勉強だけではなく社会についても学べる学習塾

ータビト学舎はどういった場所なんですか?

飯貝)「大人になることがワクワクする塾」をコンセプトとした高校生向けの学習塾となっています。数学や英語の勉強を教えるのはもちろんですが、高校生に社会との接点を提供する塾なんです。

ー高校生に社会との接点を提供するとは、どのようなことを行なっているのでしょうか?

たとえば高校生が大学生や社会人と接点を持つ機会を設けたり、合宿と称してきれいな海や山の中の限界集落に連れて行って地域について知る体験を提供しています。夫婦でバックパッカーをしていた経験を活かして、世界についても伝えていますね。タビト學舎の「タビト」とは、旅(タビ)と人(ヒト)を掛け合わせた造語なんです。

形態としては学習塾ですが、このように社会との接点を提供する、一風変わった塾です。

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ー確かに一般的な学習塾とは少し違った形の学習塾ですね。

さらに学生が学校に行っている昼間は学舎を使っていないことを利用して、大学生のイベントの場になったり、哲学カフェを開催したりと、大人向けの機能もある場所となっています。

ー学習塾としても少し特殊ですが、さらに大人向けのコミュニティスペースにもなっていたり、さまざまなことを行なっているのですね!

地元が嫌いだった。でも世界を回ったことで地元の魅力に気づけた

ーそもそもタビト学舎ができたきっかけはなんだったのでしょうか?

元々は東京でSEとして働いていたのですが、結婚を機に退社し、夫婦でバックパッカーをしていたんです。

その後夫婦2人の地元である石川県に帰ってきたときに、ご縁があった学習塾で勉強を教えることになったんです。そこで忙しい高校生が、適当に大学を決めていく様子を目の当たりにしました。

特に地方というのもあって、高校生はどんな大学生がいるのか、社会にはどんな仕事があるのかなど、あまり知らない状態だったんです。そのときに自分が高校生だったときと変わっていないこの状況を変えたいと思いました。

僕自身も大学に入る前に社会についての情報が欲しかったなと思うので、この自分の経験も活かして高校生に何か届けられればと思っています。タビト學舎が学びの拠点になったり、もっと面白い人が増えて盛り上げれるようにしていきたいですね。

ーバックパッカーや東京でサラリーマンの経験もあったんですか!東京や世界を見たあとに地元に帰ってくるなんて、地元愛が伝わってきますね。

実は元々は地元が嫌いだったんです。地元は閉鎖的なイメージがあって、どこか違う地域への移住を検討してたんです。でもたまたま地元に帰ってきたとき、教育や飲食、農業など、ここで何か始めたいと思っている同世代の人達と出会ったんです。そこに刺激を受けて、閉鎖的だったはずのイメージが「何か始まりそうなここでやってみたい、地元を盛り上げたい」という気持ちに変わって、起業という道を選びました。

ー地元で起業しているのに、地元が嫌いだったなんて意外でした。

東京で働きバックパッカーとして世界中を回ってきて、やっと地元の良さに気づきました。山も海も温泉もあって、子供のころはわからなかった魅力がたくさんあります。世界中見てきたからこそ、自分で納得感がありつつ選んだ感じがありますね。

それに今はいろんな業種の人と関わっているので楽しいですね。東京でサラリーマンだったときは仕事も飲み会も同じ会社の人でしたけど、今はいろんな人がいるので刺激を受けたり、いいインプットができています。

高校生から大人まで誰でも集まれるのがタビト學舎

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ー実際に起業して苦労した点はありましたか?

今まではただ勉強の成績を上げるための学習塾しか地元になかったので、「大人になることがワクワクする塾」というキャリア教育的なコンセプトがウケるのか心配でしたね。学習塾である面と、社会的な部分の見せ方のバランスを取るのが難しかったです。

最初はやっぱり学習面をメインで出して、信頼ができてから、徐々に社会的な部分の割合を多く出していってます。

ータビト學舎はこういう人に来てほしいというイメージはありますか?

高校生向けの学習塾はどんな子でも受け入れるようにしています。

特に好奇心があったり、将来どんな選択肢があるか知りたい子、勉強にプラスしていろんなことを知りたい子に向いている塾です。逆に、将来に興味をもてないという子に来てほしいとも思っていますね。

大人向けのイベント「大人の学び合い講座」では、日本酒の作り方を学び地元のお酒を飲み比べる会などさまざまなイベントを開催しています。「地域のことを何か学んでみたい」「いろんな人と交流したい」という人におすすめですね。金沢など遠くから来る人もいるんですよ。

ー高校生から大人まで本当にいろんな人が集まる場所になっているんですね。

そこから新たに生まれたこともあったりしますか?

たとえば酒屋さんと一緒にワークショップを開催したら、他の場所でも開催してほしいと声がかかって、いろんなところで開催するようになりましたね。そうやって地域の人たちが自分でイベントを開いたり、自分で好きなことをやるきっかけになるのは嬉しいです。

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タビト學舎は学習塾とコミュニティスペースだけではなかった!

タビト學舎では主に学習塾と大人のコミュニティスペースの2つの事業を行なっているんですけど、同じ学舎を使って地域の人たちがやってみたいことを支援する、まちづくり学校というものもあります。起業する人もいればイベントを開催する人、様々な人がいます。僕は1期生で、そのあとは事務局として支援する側になりました。

さらには地域の「子育て若者支援財団」を作りたいとなったときにも声をかけていただきました。財団の理事として助成事業を行ったり、タビト學舎の場所を事務所として運営をみんなでやっています。

ー昼間は地域のことを、夜は学習塾の運営と幅広く活躍されているんですね。

地域の仕事を行うことは信頼に繋がりますし、学習塾にとってものいい影響があると思っています。やりたいことを勝手にやっているような人が地域にいっぱいいたら、住んでて楽しいですよね。

地方で人口が少ない分、競合が少ないと捉えることができる。

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ー地方での起業することのメリットはどこだと思いますか?

人口が少ない分、大手が参入してきておらず競合が少ないところですね。あとは地元なので物件を借りる時点で信頼があったり、空き家を探すときも思いもよらないところから支援をもらえたりしました。

建物を市の空き家バンクに問い合わせたことから、市役所から「学習塾ならここがいいんじゃない?」と紹介してくれたり、リノベーションの費用を助成する補助金を紹介してくれたりと、かなりバックアップしてくれましたね。

実はもともと診療所をだった場所の天井や受付をぶち抜いて、リノベーションしたんですよ。

ー診療所だったところをリノベーションしていたとは驚きです!まさに地域全体で作ったという感じですね。逆にデメリットになってしまう部分はどう感じますか?

人口の減少は見えているので、どう捉えるかですよね。現状、生徒は集まっている方ではありますが、高校のクラスが減ったりして人口が減少しているのはわかっているので、時代に合わせていろんなことをやっていく覚悟は必要かなと思います。

ーやはり地方は人口の少なさがどうしても気になってしまうところですよね…。これから事業をどうしていきたいというのは考えていますか?

今は高校生向けの学習塾と大人のコミュニティスペースがメインですが、同じ拠点の空き時間を活用して、もっと事業を展開していければと思っています。

もともとバックパッカーだったので、ローカルツーリズムなどの観光業にも興味があります。学習塾と何かをかけあわせたり、大学を卒業して大人になった教え子とも何かできるようなベースも作れたらいいですね。

他にも近くの空き家を使ってゲストハウスを作ったりして、海外の人とも交流できたらおもしろいかなと。周りが温泉地なので、海外の人もけっこう来たりするんですよね。

起業でしか経験できないことがある。やってみたいならリスクを取ってでもやってみよう

ー起業したいと思っている人に伝えたいことはありますか?

僕は地元に帰ったときに唐突に決めて起業したのですが、起業しない限り経験できなかったことがたくさんあったと思います。

自分で集客をすることや、全ての責任を持って何かを決定するというのはサラリーマン時代なかったので。不安だったけど、実際に体験しないと絶対におもしろさも楽しさもコツもわからなかったなと思います。企業に所属しいる限り、起業に必要な動作の全てを経験するのは難しいと思います。

どうしても起業するにはリスクはあるし、今でも集客など難しいなと感じる時もありますが、やりたいと思うならリスクを取ってでもやってみるべきだと思います。

ー起業するときにリスクがあるのでどうしても不安な部分があると思いますが、どうやって乗り越えましたか?

先輩起業家が「自分が借金を抱えることはリスクとは思わない。命に関わることだけがリスクだ」と言っていたんです。それまでは一度の失敗も許されないと恐れていたんですけど、その言葉を聞いてから「起業の失敗ってなんだろう」と考え始めたんです。もっと言うとバックパッカー時代の方がよっぽど危ないことしていましたし、チャレンジして失敗しても、大丈夫かなと思えたんです。

ー「大人になることがワクワクする塾」であるタビト學舎。私が高校生だったら通いたいと思うほど魅力が伝わってきました。また起業するときのマインドも、起業を志している人は参考にしてほしいです。飯貝さん、ありがとうございました!

執筆者:伊藤美咲

協力 ローカルクリエイターラボ

農山漁村地域の起業に、チカラを「INACOME」

農山漁村が活力を取り戻し、持続可能な発展を実現するためには、何よりもまず、雇用と所得を生み出すことが重要です。農山漁村には魅力的な資源が豊富にあり、これを活用した多様な事業を起こすチャンスに溢れています。農林水産省では、豊富な資源とやる気溢れる人材、そして必要な資金を組み合わせ、農山漁村地域に新たなビジネスを生み出すことを目的として、Webプラットホーム『INACOME』を設置しました。

『INACOME』はこちらからスクリーンショット 2019-11-21 18.07.32

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