スモールM&A、案件の探し方や選び方

近年、スモールM&Aへの関心が高まっており、検討を進める小規模会社や個人事業主が増えています。その目的はさまざまですが、経営戦略としても有効な手段としても認識されています。スモールM&Aは、案件ありきで進めていけるものですから、理想に近い案件を見つけなければなりません。

今回は、スモールM&Aの案件の探し方や相手企業の選び方や注意点について解説していきたいと思います。

事業承継にも有効!国や地域の公的機関を利用する

公的機関であれば、信頼性も確保されていますから、安心して相談することができます。

案件探しに有効な機関としては「商工会議所」が挙げられます。入会して年会費を払っていく必要がありますが、負担額は小さいため入っておいて損はないでしょう。売り手企業を紹介してもらうことができますし、事業の引き継ぎに関するアドバイスや情報提供も行われています。

地域によって状況にまだばらつきがありますが、一般のM&Aの支援とは別に、スモールM&Aの支援体制を整えている商工会議所も増えてきているようです。とくに関西圏では積極的な支援体制により、具体的なサポートやM&Aネットワークが構築されているようです。

事業承継が目的となるスモールM&Aであれば、「事業承継・引継ぎ支援センター」の活用もおすすめです。事業承継に対する支援に特化されますが、低コストでM&A引き継ぎ先の紹介や、M&A案件化のサポートを受けることができます。弁護士、税理士などとの連携、全国の支援センターとの情報共有によって広範囲のM&A案件にも対応されています。

窓口での相談は無料で、民間では扱いにくいケースでも継続的な支援が受けられます。 起業意欲のある人材が登録する後継者人材バンクが展開されているのも特徴の一つです。まだ知名度が低く、案件数が少ないようですが、理想とする後継者を探すことができます。いずれも公的機関であることから信頼性の面でも安心して相談できるのがメリットです。

相手情報の確認もできるマッチングサイトを使う

マッチングサイトを活用して、M&A案件を探すという方法もおすすめです。インターネット上で探せるため、忙しい人でも時間や場所を問わず探せるのがメリットです。対象企業の業種、拠点を置いている場所、財務状況、譲渡額、M&Aを希望する、もしくは必要な理由など、売り手や買い手の詳しい情報まで入手することができます。

このように案件のハード面についてある程度の情報が事前確認できるため、実際に案件化されたあともスムーズに進めていくことができるでしょう。 とくにスモールM&Aは、各機関や仲介業者で取り扱ってもらえる可能性が低かったため、顕在化しにくいという特徴がありました。

近年は、無料登録が可能で、仲介手数料なども不要というM&Aサイトも登場し、登録数の規模も拡大傾向にあります。必ず理想とする案件が見つかるとは限りませんが、登録のハードルが下がったことで、インターネット上で有効な案件が見つけられる確率も高くなってきているようです。

また、AI機能を搭載し、条件を入力しておくことで自動的にマッチング案件を知らせてくれるサイトなども出てきています。 注意点としては、相手と顔が合わせられないことが挙げられます。

買い手や売り手の性格など、ソフト面については、突っ込んだ情報が得にくいため、進めるときにはある程度の慎重さが求められます。とはいえ、仲介業者任せにせず、このようなマッチングサイトを活用しながら、自ら情報収集をしていくことも大切です。

スモールM&Aを扱う仲介会社に依頼する

M&A専門の仲介会社に依頼するというのも、スモールM&A案件を探す有効手段のひとつです。案件規模が小さいスモールM&Aにも、しっかり対応してくれる仲介会社も増えてきたようです。

もともと日本は、中小企業の割合がかなり大きいという実情を持っており、近年はさまざまな要因が相まって、中小企業のM&Aニーズが高くなっています。その市場の動向を受け、スモールM&Aに特化して仲介サービスを提供する会社も増えてきているようです。

仲介会社はM&Aの専門家、経験豊富なアドバイザーがいます。独自のネットワークを持ち、表に出ていない案件を把握していることも多いです。案件の選定においても、プロの目でマッチングしてもらえるという安心感があります。説明や交渉などでもアドバイザーに間に入ってもらうことで、不利な進行を回避しながら、できるだけ有利に進められるように尽力してくれるはずです。

ただし、サービスの質やアドバイザーの能力は仲介会社によって異なってきます。依頼する仲介会社の選定も慎重に行なっていく必要があります。 また、手数料が比較的高額になる傾向があります。通常のM&Aを仲介する企業より、スモールM&Aに特化した企業の方が低コストで完了してもらえる可能性が高いようです。

いずれにしても、それぞれの仲介会社で料金を支払うタイミングや契約内容が異なっているので確認が必要です。各社の実績や自社の予算、M&Aによって将来的に創出できる利益などと照らし合わせながら検討していくことが大切です。

コストをかけない!知人に紹介してもらうM&A

スモールM&A案件を探すためのアナログなやり方として、知人に紹介してもらうという方法もあります。知り合いの知り合いということになりますから、ある程度の信頼できる相手が見つけられることはメリットです。M&A案件を探すことにほとんどコストがかからないことも大きな魅力となります。

上記で紹介してきた他の手段のように、現在は仲介会社やプラットフォームのシステムなどに任せて、広範囲にスモールM&A案件を探していくことも可能になっています。

しかし、知り合いや取引先から得ていくご縁というのも決して侮れません。意外に身近に好条件の案件があったというケースもあるようです。さまざまな手段を講じていく前に、まずはコストをかける必要のない知り合いからあたってみるのも有効かもしれません。

ただし、知り合いや取引先にあたったからといって必ず見つけられるとは限りません。また、知り合いであるからこそ気を遣ってしまい、あまり望ましくない条件の相手でも断りにくいということも起こりやすいです。案件が進んでいく中でも、交渉しにくい状況が生まれる可能性があることも否めません。

そのため、相手が見つかった場合でも、専門家に依頼して間に入ってもらったほうが進めやすいかもしれません。その辺りのバランスを考えながら、相手を見つける手段の一つとしてご検討されることをおすすめします。

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