税理士の登録数と現状

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税理士の登録数について

何か資格を取ろうかなと思った場合、その資格は一体どれくらいの競合となる相手がいるのかというのは気になるところです。そこで今回は、税理士名簿に登録のある税理士が、いったい世の中にどれくらいいるのかというお話をしましょう。   まず、結論から言ってしまいましょう。平成27年12月末日時点で、税理士名簿に登録されている税理士の人数は75665人います。…と言われても、多いか少ないか分かりづらいですよね。ちなみに、参考までに地域別の人数も以下に掲載しておきます。これでさらにご自身の住む地域まで競合相手の人数を絞ることができます。  
場所 登録者数 税理士法人届出数
主たる事務所 従たる事務所
東京 21,906 985 332
東京地方 4,797 190 102
千葉県 2,499 80 60
関東信越 7,312 331 175
近畿 14,391 514 222
北海道 1,869 125 77
東北 2,506 101 75
名古屋 4,457 226 111
東海 4,336 187 104
北陸 1,387 87 39
中国 3,048 103 56
四国 1,575 63 39
九州北部 3,129 111 87
南九州 2,070 78 35
沖縄 383 17 16
75,665 3,198 1,530
出典:日本税理士連合会(http://www.nichizeiren.or.jp/guidance/intro/registrant.html)   さて、ではこの人数というのは、多いのでしょうか、少ないのでしょうか。これを判定するために重要なのが、お客様となる人の数です。例えば世の中に病院はたくさんありますが、動物病院は比較的少ないです。しかし、じゃあ動物病院の方が競争相手が少なく有利かと言うと、そうではないですね。これはなぜかと言うと、お客様となる人の数が病院の方が圧倒的に多いためです。   では、税理士にとってお客様となる人の数とは何を見ればいいのでしょうか?これは、法人の数です。もちろん個人もお客様になる可能性はありますが、それはカウントしなくても問題ないくらほとんど少ないです。しかし、法人は逆に、ほとんどの会社が複雑な税務に対応するために税理士が税務代行を依頼するのです。では日本全国にある法人の数はどれくらいなのでしょうか。  

法人のお客様と税理士の現状

総務省統計局の調べによれば、日本に存在する企業の数は、546万社以上とされています。なおここで「以上」となっているのは、毎日数百の会社が減っては増えてを繰り返しているので、細かいところまで決めるのが大変だからと考えておいてください。約546万社です。   では、これを全国の税理士数の75665で割るとどうなるでしょうか。答えは…約72です。つまり、一人の税理士が平均して72社受け持たなければいけない人数というのが、今現在の税理士の状況なのです。これを多いと見るか少ないと見るかは人それぞれですが…多いと思いませんか?     考えてもみてください。もしもあなた一人で72人の生徒を抱える先生になったとしたら。一人一人の進路に相談にのったり(税務相談)、テストの採点をしたり(確定申告)、その報告を上司にしたり(税務署への書類提出)しなければならないわけです。これを72人分となると、大変じゃないですか?つまり、税理士の人数は足りていないというのが、一般的に言えることなのです。   もちろん、世の中には一人で数百人も受け持つような超人的な人もいます。この場合は、税理士に登録されていないアルバイトの人などを雇って、大事な部分のみを自分でやり、そうでない部分は資格のない人間に任せることで、一人で数百人もの会社を受け持っているわけです。こうなると、税理士資格を持っていない人間も関係してくるため、単純に会社の数を税理士の数で割るというわけにはいきません。   しかし、そのような超人的な人はそれほど多くはなく、たとえアルバイトの人に手伝ってもらったとしてもやはり一人で72もの会社の税務を受け持つのは大変なことなのです。ですから、もしもあなたが税理士という資格を考えているのであれば、今現在その競争相手の人数はそれほど多くないということは覚えておいてください。   ただし、もちろんだからと言って何も努力をしなければ全員が全員72社ものお客さんを受け持てるわけではないので、努力もまた当然必要なのだということは言うまでもなく忘れないようにしてください。  

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