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【第1回】理屈とレギュレーションの間を埋めるプロの士業が必要

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堀篤さんに経営コンサル業界と士業のかかわりについて聞く

 弁護士、公認会計士、弁護士の先生など、上場企業のお手伝いをやりたいという方はいっぱいいると思います。独立しているけどそのツテがない、大手の税理士法人・監査法人に入っていたけれど、その法人自体の顧客には手を付けられないということで苦しくなってしまった方。士業の先生のためになる、業界と士業のかかわりについて、大手上場企業のIR、財務コンサルティング、研修等で多忙な日本マネジコ社長:堀篤氏にお聞きしました。(全3回)

 

【第2回】韓国と中国の国際業務に詳しいプロの士業が必要

【第3回】証券業界は独立役員ができるプロの士業が必要

 

――業界と士業のかかわりについて教えてください

 

堀:僕が仕事として関わっているのは、上場会社さんと証券系の会社さんです。例えば、上場会社と未上場会社の買収案件では、買収対象会社の持株会社を作ってそれを買収するということがあります。持ち株会社を作るときは現物出資でやりますから、買収されるほうにとっては、登記費用などを考えるとあまり高い値段で現物出資したくないけど、買収してもらう時には高い値段でやってもらいたいというニーズが生じます。買収する上場会社が、もしそれでディールがスムーズにいくならそれでいこう、となると私たちの腕の見せ所です。

 

しかし、一度安い値段の現物出資で会社を作っているのに、それを高い値段で買うというのはそもそも矛盾していないかと考える人もいます。当然、東証などが見たときにこれはおかしくないですかとなりますね。

 

こっちで一千万で出資した会社が、こっちはなぜ一億で買っているんですか?みたいな話になるんですね。そうするとそれを説得にかからなければいけない。だから、そういうことにつき合っていただける士業の先生が必要になってくる。

 

結局、理屈とレギュレーションの間、ここをどう埋めていくかという仕事がものすごい大事で、本当にプロ中のプロの先生が必要です。例えば、予約権の価値算定なんかもそうです。例えば、モンテカルロで評価しました。だけど、ブラックショールズで評価したらこうなる。この間の歪をどう埋めるかみたいなところもちょっとあります。

 

算定方法の違いによって、価値算定が変わってしまう。みんな予約権は安い値段で欲しいですからね。価値算定なんてちょっとした数字の違いで大幅に変わってしまいます。あまり恣意的な値段だと、これおかしくないかとなってしまいます。東証からはすぐに警告されます。

 

――だからプロの弁護士先生とか会計士の先生が必要になる

 

堀: 3月とか5月の確定申告とか法人申告の時期になるとめちゃくちゃ忙しいじゃないですか。その時期にやらなければいけないことがいっぱいある。なので、ちょっとでも人手が欲しいから僕らは急いで探すことになります。

 

――普段お付き合いいただいている先生もいらっしゃるじゃないですか。足りないということですか?

 

堀:全然足りません。

 

――それはシーズンに対して足りませんか? 年トータルで足りませんか?

 

堀:シーズンが圧倒的に足りません。そのシーズンになって急にお願いしても、僕らも急に紹介されても、どのくらい話のわかる先生かがわからないですからね。

 

――わかる士業の先生がいたとして、どれくらいの期間が欲しいですか?

 

 

堀:2週間ぐらいでしょうか。スキームつめて先生と話し合えば、大体こういう考え方をするんだということはわかりますから。

 

 

――例えば、弁護士先生だったら金融系のファンドのスキームに強い先生ですか?

 

堀:そういう人も欲しいですね。あと意外に知られていないのですが、投資顧問会社とか投資助言業をもっている会社が、金融庁とか財務局から注意を受けて免許剥奪されそうになることがあるんです。

 

そういう時に財務局の表に立ってくれるプロの先生が欲しいです。みんな決して株に詳しい人ばかりがそういう会社を運営しているわけではないんです。そうするとどっかでトラブルになるじゃないですか。財務局もそれがわかっているから何かあったらすぐ摘発したり、はい免許剥奪ねってやられちゃうわけなんですよ。

 

だけど、怒られてから皆考えちゃうんですよ、こんなに真面目にやっているのに何が悪いんだろうって。財務局の言ってる意味がわからないから、ちょっと教えてくれる人を探して欲しいということになります。僕のところに来るパターンもけっこうあって、これも実はいろんな先生にお願いしたい。財務局に強い先生とかですね。

 

――金融庁に勤めていた弁護士先生で、証券会社の方に2年に1回の調査のときに立ちあっていたことがあるとか?

 

堀:正しくそういう先生。財務局も大手の証券会社を監査するようなほどのことは言わないのですが、これは最低限おかしいだろうという広告の文言を徹底的に言ってくるんですね。過大広告だとか、これは投資家に誤解を与えるだとか。

 

でも、僕から見てもそれは指導が行きすぎなんじゃないのかなと思います。例えば注目銘柄と書いただけでダメだとか言ったらネットという社会で存在できないですよね。でも、そういう注意をしてくるということは他に何かが引っかかっているからなんですね。

 

僕らは財務局から「その他の何か」を引き出さないといけない。彼らは潰すつもりでいますからね。それでは一度取り下げてくださいみたいなことになることもありますし、それを直したら良くなることもありますから。

 

――そうすると欲しい先生、得意な分野というのは結構多岐に渡っていろいろな人が欲しいということですね?

 

堀:例えば増資助言のアドバイザーの中にはひどい人も結構いますよ。僕からしたらやめたほうがいいというようなレベルなんですよ。でも危機的状況の上場企業は、そういう人の甘言にのってしまう。しかし、そうしたアドバイザーの多くは聞きかじりでやっている人が多い。そうするともう先生がたと会話にならないんですよ。どんなに先生がたが普通のこと言ってもわからない。

 

インサイダー取引を1個説明するのも大変なんですよ。だからそういう人たちに先生をぶつけるといろいろ大変なので、間に僕とかうちの社員が入ってやる。だからそういうふうにやれば結構スムーズにいくかなという気がします。

 

――堀さんのような間を繋ぐ仕事の方が、士業とのマッチングの必要性は高いと考えていいんですかね?

 

堀:高いと思います。証券は「士」がないじゃないですか。僕は証券アナリストですけども「士」ではないですよね。だから、その分野の士業の方がいないと思っているんです。なので、そこは僕らがやります。ただ公認会計士の先生、税理士の先生、弁護士の先生というのが僕らにない専門性をお持ちなのでそこのつなぎをやった方がいいのでしょう。

 

――トップ企業は、お抱えの先生がいるので、あまり動きがない。でもその中間にいる人たちは、飛び込みの仕事がいっぱい入ってくるので、お抱えだけではどうにもならない。

 

堀:士業の先生も、変な会社に意見書出してあとで怒られたら大変なことになってしまうというのもわかるんですよ。上場会社は上場会社で、金融の会社は金融の会社でそんなことはよくわからないので。無茶なことを結構やりますから、僕らはその間に立ってあげないといけない。

 

――イメージ的には、お抱えの先生だけで立ち回れそうな気もするんですが?

 

堀:最初はお抱えの先生たちで回していたんですけど、ついていけなくなるんです。こっち側のニーズがどんどん高度化したり逆に低度化したりして、そのうち仕事受けたくない。というようなるんですよ。

 

・プロフィール
証券マン、上場企業役員、投資家、3つの視点が強み
 
株式会社日本マネジコ
代表取締役社長:堀 篤(ほり あつし)
 
日本証券アナリスト協会検定会員。1985年野村証券株式会社入社。1999年同社退社後、ITベンチャー企業等の設立・運営に携わる。2005年株式会社タカラ(現タカラトミー)取締役。2005年株式会社インデックス・ホールディングス取締役。2007年株式会社東京スコットマネジメント代表取締役2008年株式会社日本マネジコ代表取締役。有価証券分析・企業分析が専門。野村證券時代には個人営業・事業開発・株式公開などの業務を行う。現在、上場企業、証券会社などのIR、財務コンサルティング、研修等を行っている。
著書・監修に『YAHOO!ファイナンス公式ガイド』『勝つ!オンライントレード-選別の』時代に生き残るための投資テクニック』『預金封鎖であなたの資産が消滅する』等がある
 

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