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ウェイビー行政書士事務所 伊藤健太 × ウィズアスグループ 前田敏幸

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本リポートはFIVE STAR MAGAZINE、2013年11月号に掲載しています

New Way of New Generation

 

ウェイビー行政書士事務所 伊藤健太
"ITOKEN" KENTA ITO

1986年生まれ。2011年開業。東京都目黒区。行政書士事務所を起点に、開業わずか3年でスタッフ10名を超える異例の成長を果たしている。しかも、年齢26歳。若き実業家は今、株式会社ウェイビーを中心に「起業家支援」を軸としたコンサルティング事業を展開している。従業員数11名

ウィズアスグループ 前田敏幸
TOSHIYUKI MAEDA

1980年生まれ。2010年開業。埼玉県川越市。労務問題の中でも残業代請求対応を中核業務として、急拡大する社労士・行政書士事務所、不動産会社、コンサルティング会社なども含むウィズアス・グループとして、次々に新しい事業を展開。士業というより実業家としての顔を持つ。従業員数11名

士業・新世代、成長目覚ましい二つの事務所の所長による対談である。いや、もはや所長というより二人の実業家と表現した方が正確かもしれない。ウェイビー行政書士事務所の伊藤健太氏は、自身の実績をもとにした士業向けマーケティング塾を主宰するなど、士業界を賑わすニューウェイブであり、起業家支援というドメインで業界外でも大活躍中である。ウィズアス・グループの前田敏幸氏は、不動産業と社労士、行政書士業のトロイカ体制でグループを拡大させている。公私に親交のある二人は、ともにわずか数年で10名超の事務所を築いている(対談2013.10.2)。

 

「士業はそもそも売るものが決まっている。だから、売り方だけを集中して考えればいい」(伊藤氏)

編集 伊藤先生は開業何年目ですか?

伊藤 行政書士事務所は2年半になります。会社設立を中心にやっていまして、来年に法人化する予定です。でも本当は、僕自身は行政書士をやりたいわけではなかったんです。

 

編集 今は起業支援の方に力を注いでいますよね。

 

伊藤 起業支援の中でも、インカムを増やすお手伝いをしている会社は、ほとんどありません。だからそこをお手伝いしています。

 

編集 でも、先生はまだ経営経験が2年半しかありませんよね。それなのに起業支援のお客様を増やせる理由はなんですか?

 

伊藤 強みは3つあります。ひとつは、この年齢(26歳)でコンサルをしている人がいないということ。2つ目は、銀行がお客様を紹介してくれるようになり、パイプができたこと。3つ目は成果について数字でお約束をすること。例えば、「支援したホームページから契約期間中に一切注文がなかった場合は返金します」というかたちです。数字を出してコミットするので、説得力が違いますね。

 

編集 前田先生は開業は?

 

前田 開業して3年ですね。事務所の大きな柱は残業代請求です。当初は請求する側でやっていたのですが、その経験を活かして現在は企業側で営業しています。

 

 残業代請求は社労士と行政書士を両方使う仕事です。行政書士でも労務の知識がないとできないので、紹介を受けることも多いですね。今は、守り側が強くなってきて、一昨年の末からだんだん件数は少なくなってきています。

 

 代わりに昨年、不動産会社のウィズアスホームを設立して、相続対策やビザ関係で住まいを探す方への不動産売買サービスの提供を始めました。

 

編集 ウィズアス・グループとして行政書士、社労士、不動産業の3つで総合サービスを提供しているんですね。

 

伊藤 僕らも、グループ全体で起業支援に力を入れています。例えば士業部門で言えば総合型サービスの準備を進めていて、2年後には会計事務所をオープンすることが決定しています。士業はそもそも売る商品が決まっています。だから、あとは売り方を考えるだけです。

 

 普通の会社なら商品をつくり込んで、売り方も考えなければなりませんが、士業は売り方だけを集中して考えればいいんですよね。

 

「自分のブランドを作らない。自分をブランド化してしまうと、他の人間を活かすことができなくなってしまう」(前田氏)

編集 お二人はどうやって知り合ったんですか?

 

前田 確か、「許認可とかで協力しませんか?」というメールを伊藤さんからいただいて――。

 

伊藤 そうでしたね。提携を依頼するメールをお送りしました。これで会ってくださる士業の方は本当にアンテナが高い人です。前田先生は明らかに経営者の意識が強くて、反応が非常に早かったです。

編集 株式会社を実業としてきちんと動かしていますよね。だから、そういう経営感覚は鋭いんでしょうね。

 

前田 自分は株式会社の経営にシフトしたいんです。今月からは副所長を立てたので、事務所は任せて僕はグループを展開していきたいと思っています。次は話の引き合いがあって、飲食業をやる予定です。

 

 事業の基盤は作るけれどもあとはどんどん有能な人材に任せて、自分はやりたいことをやっていきたいんですね。そのために、自分のブランドを作らないようにしています。自分をブランド化してしまうと、他の人間を活かすことができなくなってしまいますからね。

 

編集 なるほど。個人のブランドでやっているようでは、経営になりにくい面がありますからね。伊藤先生は、その点、「イトケン」というブランドがあって、士業の間で熱烈な支持がありますね。

 

伊藤 士業向けの経営塾である「イトケン塾」は一期で30名超の方が受講され、今度は二期が始まります。こちらは今のところ僕の名前でやっていますが、グループの方は、僕がいなくなっても会社は存続できます。たまたま創業メンバーの中に、自分以外に代表をやるタイプの人間がいなかったから、仕方なく僕がやっているというだけです(笑)。

 

 

 

「結果を出してノウハウができるまでを僕がやります」(伊藤氏)

編集 伊藤先生のグループ全体で、一番キャッシュポイントになっているのはどこですか?

 

伊藤 行政書士事務所ですね。今年は、会社設立の単価を倍にしました。それでも件数は減らなくて、まだまだ少ないですけど年間300~350件ほどの案件があります。グループ全体では売上が4倍強に伸びています。また、イトケン塾の塾生も塾だけでなく、HPの作成など複数のサービスを利用していただいています。HPをつくれば、ホスティング費(※HP運営のためのランニングコスト)として固定収入になる。起業支援というのは、成果を出していれば、結果収入になっていくものです。

 

編集 ただ、それを伊藤先生以外で結果を出し続けるのが難しいのではないですか?

 

伊藤 結果を出してノウハウをつくり込むまでを僕がやります。行政書士事務所ではそれを1年で行いました。だから、それ以降はほぼ任せることができています。

 

 株式会社の方もかたちになってきています。だから、今、僕が出ていかなくてはならないのはイトケン塾だけですね。

 

編集 前田先生もそういった運営の仕組みを整えていますか?

 

前田 予算を決めてその予算の中でそれぞれにやってもらっています。営業は別に抱えて、業務を横断して社労士業務と建設業の許認可などを飛び込みで獲得しています。

 

伊藤 僕のところにも2名の営業がいます。アナログの営業も強いんです。

 

編集 しかし、お二人とも開業2、3年しか経っていないのに、立派に組織化されていますね。

 

伊藤 まだまだなんで、恥ずかしいくらいなんですけど、僕には3年でみんなを独立させたいという気持ちがあるので頑張ってもらっています。

 

前田 僕もそうですね。独立してほしいです。最初から出ていくものだと思って――。だから、うちには額は少ないですけど、退職金制度もあるんです。

 

伊藤 それはすごいですね。

 

前田 うちから独立した人が失敗したら悲しいですからね。

 

編集 話は変わりますが、前田先生は、士業の仕事と士業外の仕事を、どう位置付けていますか?

 

前田 とりあえず話が来たらなんでもやるというスタンスですね。それは行政書士であろうと、不動産業であろうと変わりありませんね。

 

編集 一般に、士業はその辺りがきっちりしすぎていて敷居が高く感じてしまうものなんですが、その点、前田先生は大らかだから仕事が増えるんでしょうね。

 

 

「コミュニティの中で、リレーションをキープしていれば、どこかで必ずキャッチできます」(伊藤氏)

編集 伊藤先生の仕事の増やし方を教えてください。

 

伊藤 イメージは、税理士の顧問ビジネスに近いです。行政書士はストックビジネスがないから大変ですねと言われるけれど、僕らはコミュニティをたくさん持っているから、これがストックのようになっています。顧問料こそないですけど、コミュニティの中で、リレーションをキープしていれば、どこかで必ずキャッチできます。

 

編集 顧客をどうやってグリップしておくかですよね。

 

伊藤 僕は時間軸で考えています。一般に士業はニーズがあるポイントだけで集客しますね。僕らが力を入れているのは、その前と後の段階。

 

 前段階はビジネスコンテストなどで、起業を考えていない人に考えさせるようなことをします。起業塾とかもここですね。後段階ではチャネルが市場と接しているので、市場に接する面積を大きく増やしていかなくてはなりません。そのためにコミュニティをたくさん増やしています。

 

 例えば今度つくるのはインキュベーションオフィスです。これができると税理士の会社設立のビジネスモデルより優れたものができると思います。インキュベーションオフィスには会社設立のお客様やコミュニティから送客できます。

 

編集 反対に、インキュベーションオフィスから士業の業務が出てきたときは、事務所の方で対応するというわけですね。

 

伊藤 はい。士業はいい仕事をしたらお客様が次も来ると考えるけど、そこに甘んじていてはいけません。しっかりとお客様とリレーションしていないと、次に仕事が出るまでには忘れられてしまいます。

 

編集 最後に今後の目標はありますか?

 

伊藤 まず、「20代の起業支援」と言えばウェイビーだと認知されるようになりたいですね。僕たちが30代になったら「30代の起業支援は…」というかたちでシフトしていくのが理想ですね。

 

 数字の目標では、グループ売上目標は10億円。士業部門は2億円くらいです。

 

前田 そうですね。僕自身をブランド化していく気はないですし、何かに縛られたりするのは嫌なので、今後もとにかく自分のやりたい事業を年に1つのペースで立ち上げていきます。そして優秀な人材を集めてどんどんそれを任せて、あとは従業員が働きやすい環境を整備していくということにつきますね。グループとして、最終的にはホールディングス化したいと思っています。

 

伊藤 僕もホールディングスの上に立ちたいと思ってるんですよね。今は仕方なく前に出てますけど、できれば自分の色はどんどん薄くしていきたいんです。

 

編集 お二人に共通するのがその「自分は前に出ない」というところなんですね。

 

前田 本当はもっと「俺が俺が」という部分も必要かもしれませんけどね。

 

伊藤 僕の場合、自分一人が立つというよりも「自分のチームが負けない」ということの方を大切にしているんです。一人でやっても寂しいじゃないですか(笑)。

 

前田 伊藤先生のところのチームは、見ていてうらやましいくらいですよ。

 

伊藤 ありがとうございます。

 

編集 なるほど。経営者なら誰もが持つような「押しの強さ」がないのが、新世代のみなさんの特徴なのかもしれませんね。今日は興味深いお話をありがとうございました!

 

(大島悠)

PROFILE

NO BLAND, NO PLAN
ブランドを持たないという企業ブランド、
計画しないという経営戦略
ウィズアス・グループ
社会保険労務士・行政書士前田法務事務所/代表取締役・前田敏幸
埼玉県川越市・従業員11名
Make a Relation
お客様とのリレーションがあれば、
ストックビジネスは築ける
ウェイビー行政書士事務所/代表・伊藤健太
東京都目黒区・従業員11名

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