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インターネット黎明期からホームページに着手! なぜCTC行政書士法人代表中谷氏は地域のハブを目指すのか?

目次 [非表示]

「行政書士ってなんかいいかも!」から法人化まで


― まずは、独立されるまでの経緯について教えてください。

20代のころ、それこそ20回ほど転職を経験しました。病院、画廊、飲食店、プールバーなど多種多様です。でも、どの仕事もいまいちピンとこなくて。それで27歳のときに1回目の結婚をしました。


その後、30歳で離婚。実家がある習志野市の帰ってきてからは、一念発起して行政書士の資格を取得。32歳で自宅開業した、という経緯になります。

行政書士の資格を取得しようと思ったのは、ドラマの「カバチタレ!」や「アリー my love 」がきっかけです。もともとミーハーな性格ということもあり、「行政書士ってなんかいいかも!」と思うようになりました。

また、離婚したときにも法律について知る機会がありましたので、それで興味をもったということもありますね。これまではフワフワとしていたけど、世の中のために真面目でちゃんとした仕事をしようと、資格の勉強をはじめました。

― 独立後についてはいかがですか?

実は、最初の半年ぐらいはボーッとしていまして……。どうしたらいいのか分からなかったんです。

 

その後、失業保険で受けたホームページ講座で、丸山学先生の著書『行政書士になって年収1000万円稼ぐ法』と出会い、感銘を受けました。「なるほど、こうやればいいのか!」と。

 

それからしばらくして、会社が1円からつくれるように法改正が行われました。つまり、これまでの先生方が経験していない業務ができるようになったのです。これはチャンスだと思い、1円会社設立に関する解説サイトをつくりました。

 

すると、そこからポツポツと問い合わせや依頼をいただけるようになりまして。当時はまだヤフーカテゴリーに登録している千葉県の同業他社が少なく、ホームページをたくさんつくっては登録していました。

 

仕事が忙しくなると、朝から晩まで働き詰めになってしまいました。昼間のアポイントから夜の書類作成まで、すべてひとりで行っていましたので。その無理がたたり、あるとき突然、法務局で倒れちゃったんですよ。

 

それからは、「ひとりでやるのは限界かも」と思うようになりました。それで船橋に事務所を借り、人を雇って事業をすることにしたんです。開業1年ほど経過していたころだと思います。

 

ただ、スタッフが対応すると、お客さんから「なんで中谷さんが来ないの?」と言われるようになってしまって。それで当時はかなり珍しかったのですが、行政書士法人を設立することにしました。千葉県で3番目くらいだったと思います。

 

法人化してからは、スタッフが対応してもクレームを言われることがなくなりましたね。

 

― 法人化されてからはどのような変化がありましたか?


 

もともと私のお客さんは、「どうせなら若いお姉ちゃんに頼みたい」という理由で依頼をくれた人が多くて。当時からホームページに写真を掲載していたので。それを考えたとき、「いつまでも見た目で選ばれているわけにはいかない!」と思ったんです。

 

それでなんとか工夫しなければと考え、法人であることを武器にしようと。「行政書士の中谷綾乃です」と言うよりも、「CTC行政書士法人代表の中谷です」と言った方が、より信頼してもらえますし。

 

個人として事業をしていると、怪我や病気などで仕事ができなくなってしまうこともありますよね。仕方のないことですが、依頼者からしてみれば困ってしまいます。当然、事業にも支障をきたしてしまうでしょう。

 

その点、法人であれば、そのような心配がないので安心していただけます。

 

スタッフの採用面でもメリットがあったと思います。個人事務所ではなく、法人だったからこそ優秀なスタッフをスムーズに採用できたのではないでしょうか。選ばれる理由のひとつに法人ということがあったと思います。

 

法人化してからは、どんどん人を雇い、どんどん仕事を増やしていきました。当時はかなり張り切って仕事をしていましたね。

 

仕事になるかどうか分からなくても、声をかけていただいたら「ありがとうございます! どこにでも行きます!」というスタイルで。声をかけてもらっただけでありがたい、という姿勢を貫いていました。

 

すると、企業の合併や分割など、大きな仕事もチームの一員として担当させていただけるようになりまして。それこそ5千台のトラックを名義変更するような仕事です。そのようにして、少しずつ事務所が成長していきました。


 

地域密着という原点に立ち返る

― 行政書士事務所だけでなく、他にもたくさんの活動をされていますね。

 

東日本大震災が発生したとき、あらためて自分の仕事について考えてみました。すると、地域密着をうたっているわりに、ぜんぜん密着できていないことに気がついたんです。「船橋大好き」とか言っていたのに、密着していたのはSEOの検索ワードだけ。

 

それで、もっと地域の人たちと交流したいと思い、地元の女性を集めて「微魔女会」をはじめました。そうしたら、予想しないような人たちとつながっていって。結果的に、行政書士の業績にも良い影響を与えています。

 

あとは、自分が企業勤めに向いていないということもあって、起業支援もしています。ただ書類をつくるだけでなく、コミュニティをつくってつながるお手伝いをするイメージですね。創業支援事業としては、女性企業セミナーや商工会議所の創業塾も担当しています。

 

商工会議所から仕事をいただいたきっかけも、美魔女会の活動がもとになっています。「商工会議所は女性の起業家をもっとサポートしたいんだけど、どうやって接点を持ったらいいかわからないんです」と言われて。

 

それで美魔女会を紹介したら、「女性が集まってお互いにサポートしあっているんですね。素晴らしい活動ですね」と評価していただいたんです。行政書士事務所の活動だけをしていたのでは、実現しづらい人脈だと思います。

 

いずれの活動においても、テーマは地域密着で共通しています。それらの活動が相互に影響しあって、プラスの効果を生んでいる感じですね。

 

― 具体的にはどのような活動をされているのですか?

事務所の近くでレンタルサロンを運営しています。とくに起業したばかりの人は自宅で活動していることが多いのですが、それだと交流も生まれませんし、やっぱりさみしいですよね。

 

それでこのレンタルサロンを利用してもらいつつ、交流の機会をつくっています。美魔女会などの活動も、結局はつながりの構築ですよね。創業塾もそうです。そのうえで、書類作成などの業務が発生すれば、うちで対応するようにしています。

 

このような女性起業家を支援するサービスを行っていると、行政さんから声をかけてもらえるようになりました。やはり、女性が活躍する社会をつくることは急務ですしね。その点では、企業も行政も一緒になって活動するべきだと思います。

 

また、地元の企業とも提携し、イベントを開催したり、コラボ商品を販売したり、などの活動もしています。デパートやコンビニを運営する企業さんの通販サイトにも掲載してもらう予定です。

 

個人ではなく、コミュニティで活動することによって、新しい展開が生まれていくのはおもしろいですよね。活動の幅が自然と広がっていくのです。また私自身が行政書士という国家資格をもっていることもあり、信頼してもらいやすいということもあります。

 

たとえば、相続などの相談にお越しいただいた方が、通帳や権利書をなんの抵抗もなく見せてくれる。最初のうちはびっくりしました。普通だったらあり得ないことです。こういった部分についても、国家資格による信頼が影響しているのではないでしょうか。

 

そう考えると、資格をもって活動するのは、その信頼に応えなければならないということでもあります。信頼してもらえるからこそ、こちらも相応の仕事をしてお返しをする。いろいろな活動をとおして、そのような相乗効果が生まれているように感じます。

 

― 法人を作られたぐらいの頃から、複合的な活動による相乗効果を意識されていたのでしょうか?

 

創業してから8年ぐらいの間は、自らがプレイヤーとしてバリバリ仕事をしていました。ですので、複合的な活動による相乗効果というのは、あまり考えてはいなかったと思います。

 

むしろ、自分の事業を進めていくなかで、必要なものややりたいことを取り入れていった結果、今があるのだと思います。交流会や地域に根ざした活動というのも、行政書士事務所の延長にあるのかもしれません。

 

ただ、同じことをしていると、別のことをしたくなるものです。自分に足りていないものに目を向けつつ、より必要だと思われるものに着手していくことで、新しい活動につながるのだと思います。

 

もちろん、事務所そのものが成長し、スタッフが成長し、そして自分自身が成長した結果ということもあるでしょうし。複合的な活動は、そういったさまざまな要因が結びついて実現しているのではないでしょうか。



 

事務所経営のコツは「適材適所」


 

― 今後の活動についてはいかがでしょうか?

 

うちで働いてくれているスタッフは、みんな優秀な人ばかりです。彼らがよく働いてくれているおかげで、事務所が滞りなくまわっていく。むしろ、私がやるよりもきちんと仕事してくれているのです。

 

ですので、私自身は職人的な行政書士という働き方をするのではなく経営やコミュニティの形成などに尽力していきたいと考えています。そのほうが、事業全体としてスムーズに進んでいくと思います。

 

たとえばホームページでの集客や地域の人たちとのつながりなどは、これまでも、そしてこれからも私の仕事です。そういった役割分担を徹底することで、より地域に対して価値を提供できばいいですね。

 

プレイヤーとしてではなく、全体を把握してマネジメントしつつ、次の展開に活かせるように工夫していく。つながりを構築し、人と人との出会いを加速していく。そのような仕事をしていきたいと思います。

 

― いつ頃からそのような役割分担を意識されていたのでしょうか?

 

それこそ創業当時は、私もプレイヤーとしてバリバリ働いていました。その後スタッフを雇用するようになり、彼らの方が私より実務能力が高いと感じるようになってからは、それぞれの役割を意識するようになりましたね。

 

結局のところ、それぞれの得意分野に注力した方が、お客さまとしても、事務所としてもプラスなのです。イメージとしては、スタッフはスペシャリスト、私はゼネラリストという感じですね。そのようにして、事務所がうまくまわっています。

 

代表がいつまでもプレイヤーのままでいると、スタッフたちが成長できません。また、適材適所を意識しなければ、いずれは事務所の成長に限界が訪れてしまうと思います。このことは、どのビジネスにでも言えるのではないでしょうか。

 

― ありがとうございます。最後に、読者へのメッセージをお願いします。

 

士業として活躍するためにやるべきことはたくさんあります。とくに私の場合はホームページに力を入れていたので、すでに十数個ほどもっているのですが、そのように、自分なりの強みを生かして事業を展開するといいですよね。

 

行政書士の仕事で言うと、書類を作成してお金をもらうというビジネスモデルです。書類をつくるだけでお金がもらえるということを重く受け止めて、誠実に仕事をしていくことが大切なのではないでしょうか。

 

書類の不備がないのは当たり前。むしろ、100点の書類があがってくるのは当然のことなのです。有資格者は、それだけの信頼をいただいて仕事をしているのですから。きちんとした仕事をするということは、意識した方がいいですよね。

 

もちろん、人によって得意なこともあれば、不得意なこともあるかと思います。うちの事務所で言えば、書類作成などの実務はスタッフの方が得意ですし、ホームページやコミュニティの構築は私の方が得意。その得意を伸ばすといいと思います。

 

得意を伸ばすには、それぞれ何が得意なのかを把握しなければなりません。まずはそこからですね。それぞれの得意を知り、役割分担を明確にしていく。やっぱり、お互いの得意に注力できるのがチームであり、法人の強みなのですから。

 

事業を継続させたいと思うのなら、個々の得意に専念すること。経営者としては、専念させられるような環境を構築すること。それが、継続的に発展していくための秘訣ではないでしょうか。いつまでも一人ではいずれ回らなくなってしまいます。

 

あとは、とにかく続けること。継続して事業をしていくことが、お客さんに対する1番の信頼につながると思います。途中で辞めてしまう人も多い業界ではありますが、その中で生き残り続けていくと、自然に信頼してもらえるようになります。

 

たとえば、10年続けているとなると、それだけで「すごい!」となりますよね。久しぶりに会ったお客さんと話していても、いかに続けていくことが難しいのか痛感します。ですので、まずは続けていくことですね。

 

責任感をもって仕事をしていれば、続けていくことの大切さは理解していただけると思います。その中で、自分なりに成長し、さらに進化していければいいですよね。

 

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