カンタン?儲かる?中古車販売ビジネス独立開業マニュアル

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車が好きな人で中古車販売ビジネスを始める人は多いです。しかし中古車販売の仕組みを理解せずに開業した場合、後で不足していた手続きがあるなどして経営できなくなってしまう可能性があります。そのため、開業をするにあたって必要な手続きや求められる知識などを知っておいた方が良いでしょう。

そこでこの記事では中古車販売店を独立開業する際に必要な手続きなどについて解説します。

中古車販売店は本当に誰でも簡単に始められる?

中古車販売店を開業するのはとても簡単です。実際に街中で中古車販売店をよく見かけるでしょう。その数の多さが開業の簡単さを物語っていると言えます。

しかし、利益を出すことができるかと言われると話は別です。中古車販売店に限らず、ビジネスを始めるのであれば事業計画や資金計画などに関してしっかりと計画を立てたうえで行いましょう。見切り発車で開業してしまうと開業して間もない段階で資金が足りなくなってしまったり、税金が払えなかったりしてしまいます。

そうならないようにも税理士など経営・法律の専門家に相談し、サポートを受けながら開業しましょう。

開業に必要な手続きを確認しよう!

中古車販売店として独立する際に必要な手続きは5つあります。

中古車販売は古物商扱いとなるので、まず古物商許可申請をとらなければいけません。この申請は店がある地域を管轄している警察署を経由して都道府県の公安委員会から承認を受ける必要があります。 古物商許可申請をとらずに営業をすると無許可営業となるので、この手続きは忘れずに行いましょう。

古物商許可の書類には13種類の品目があり、その中から自分がやりたい業種を選択します。中古車販売は「自動車商」の扱いとなるので自動車商の欄にチェックを入れて提出しましょう。

中古車販売店は中古車として売ることができる車に加えて廃車を引き取ることもあります。そこで廃車を引き取る場合、自動車リサイクル法引取業登録をしなければいけません。

この手続きは店舗がある地域の都道府県の役場もしくは保健所の自動車リサイクル担当窓口で行うことができます。ここで申請を行い、都道府県知事・保健所設置市長の登録を受けましょう。 自動車リサイクル法引取業登録は中古車販売をするにあたって行わなくても問題ありません。しかし、廃車予定の自動車の引取ができなくなるので、登録を済ませている人が多いです。

また、自動車リサイクル法引取業登録をしている場合、電子マニフェストによる引取・引渡報告を行う必要があります。そのため、都道府県や保健所への登録に加えて自動車リサイクルシステムへの事業者登録もしなければいけません。

オートオークションとは中古車販売業者が参加する卸売市場のことを言います。自分のコネクションだけ中古車販売店を続けるのは難しいでしょう。そのため、最低でも1つはオートオークションに入会しておくべきです。

オートオークションの中には1年以上店を経営していることなど条件を設けているところもたくさんあります。そのため、開業して間もない段階だと入会できるオートオークションが限られているので入会条件をしっかり確認しておきましょう。

自動車を購入する際、中古でも新品でも自賠責保険に加入する義務があります。そこで、自賠責保険の代理店登録も済ませておきましょう。 自賠責保険の代理店登録も自動車リサイクル法引取業登録と同じく必ず登録しなければいけないものではありません。しかし、お客様の立場で考えると1つの店で購入から自賠責保険の手続きまでを終えることができた方が楽でしょう。

それに、自賠責保険の代理店登録をするには試験を受ける必要があります。そのため、お客様に対する信用度を上げる手段としても良いと言えます。 また、保険会社と代理店契約を結ぶこととなるので契約が成立すればマージンも入ります。このようにメリットがたくさんあるので、なるべく自賠責保険の代理店登録も行うべきでしょう。

中古車であれ自動車は大きな買い物と言えます。そのため、オートローンが使えるかどうかを確認する人は多いです。これから中古車を買おうとしている店がオートローンを取り扱っていなかった場合、銀行などで自動車の購入資金の融資を受けなければ購入することができません。その手間が面倒で購入するつもりだったのに諦めてしまう人は多いです。

中古車販売店を経営するにあたって、契約をスムーズに進められる方が成約率が上がる可能性が高いと言えるでしょう。そのため、オートローンの代理店登録も済ませておくべきです。

中古車販売店経営にはどんな知識が必要?

中古車販売を始めるにあたって、修復歴や走行距離、年式など中古車を扱うにあたって必要な知識を持っている必要があります。この3点は中古車販売にあたって必須と言えるものであり、しっかり理解しないで販売してしまうとクレームに繋がってしまう可能性も考えられるのでしっかり勉強しましょう。

また、中古車販売の仕事ではお客様と会話をしていると、他の車種と比較してどうかと聞かれることが多いです。そこで自動車に関する知識が無いとお客様は店のことを信用できないでしょう。

そのため、ある程度有名な車種に関する知識は把握しておくべきです。ただ、自動車にはたくさん種類があるので、0から車種を覚えていくのはかなり難しく、中古車販売はある程度自動車が好きな人に向いていると言えるでしょう。

基本的にこれらの知識を抑えておけば店の経営には困りません。

経営に関しては、中古車の値付けに関する知識が必要です。値段が高すぎると売れませんし、安すぎると利益が出ません。そのため、中古車販売をするにあたって適正価格で販売するためにその時に販売している車種にはどれくらい需要があるのかを把握できるスキルが求められます。

また、中古車販売店の仕事の中には税金や自動車の整備など専門的な知識が求められる業務もあります。このような業務に関しては費用がかかりますが税理士や整備士などプロに任せてアウトソーシング化をすると良いでしょう。

個人経営と法人経営ならどっちが良い?

個人経営と法人経営にはそれぞれメリット・デメリットがあります。

まず個人経営の場合は手続きが簡単です。そのため、スピーディに開業をすることができます。確定申告をする時や廃業をする時の手続きもスムーズです。 ただ、中古車販売店の中には違法な店も存在します。そのため、個人で経営していると怪しい店と思われてしまうデメリットもあります。

それに対して法人経営だと企業として中古車販売店を経営しているので社会的信用が高いです。したがって個人経営よりも顧客を獲得しやすいうえに銀行から融資を受けやすかったり、スタッフが採用しやすかったりとたくさんメリットがあります。 しかし法人経営をする場合事務関連が面倒です。

このように個人経営と法人経営は一長一短と言えるでしょう。

中古車販売の将来性

中古車販売は手軽に独立することができるので始める人は多いですが、その分競合他社が多くて実際に儲かっているのはごく一部です。それに若者の自動車離れも進み、中古車も売れなくなってきています。

したがって、周りと同じような雰囲気・業務内容の中古車販売店なら将来性は無いと言えるでしょう。

しかし、マニアックなパーツを取り扱っている店はかなりの利益を出しています。このようにマニアからの需要がある店が儲かる傾向があり、中古車販売店で独立したいなら取り扱うジャンルやパーツにこだわりを持って開業すると良いでしょう。

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