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クラウドファンディングを使って2年で10店舗オープン~リカー・イノベーションの成功の秘訣とは?~

ポイント
  1. 100種類以上のお酒を飲み比べし放題
  2. プロモーションとしてクラウドファンディングを利用
  3. クラウドファンディング成功の要因とは?
  4. お酒の種類の幅を広げて多店舗展開

目次 [非表示]

①100種類以上のお酒を飲み比べし放題

 

助っ人編集部

 

まず、御社の事業内容を教えてください。

辻本

 

弊社は、大本は酒屋です。お酒を販売しているところなんですけれども、そのサービスの一つとして、時間無制限で100種類のお酒が飲み比べ放題の店舗を運営しております。 現在、店舗数としては、業態いろいろ混ざって10店舗ほどあります。飲み比べ業態だけで、「KURAND SAKE MARKET」という日本酒専門店、「SHUGAR MARKET」という梅酒・果実酒の専門店、「HAVESPI」という焼酎の専門店。 あと「sakeba」というところが、日本酒とお料理のマリアージュを楽しんでいただくようなお店です。 こういった4種の業種、あともう1店舗、赤羽の古くからある酒屋さんを、私たちが運営を代行させていただいている「沼野酒店」というお店ですね。

助っ人編集部

 

5種類の店舗を運営されていて、各店舗で100種類以上の飲み比べができる。

辻本

 

そうですね、仕入れ状況によって変わったりするんですけれども、基本、KURAND SAKE MARKET、SHUGAR MARKET、HAVESPIの3業態は100種類は常備してあります。

助っ人編集部

 

店舗がお酒のジャンルごとに分かれているのは何か理由があるのですか。

辻本

 

もともとは、小さな蔵元さんのお酒を飲み比べてほしいっていう思いがあり、日本酒のECサイトをやっていて、東京では飲めないようなお酒をたくさん扱っていたんですね。そこを通じてお付き合いしてきた蔵元さんが増えてきまして。 ECサイトでは、頒布酒っていう定期購入サービスをやっていたんですけども、それだけでは、どうしても決まった数のお酒しか楽しんでいただけないところがありました。そこで今回、「KURAND SAKE MARKET」っていうお店を、日本酒専門店という業態で2015年の3月に1号店としてオープンしました。

ECサイトでの販売がきっかけ

 

助っ人編集部

 

もともとは、創業者の荻原社長が、王屋(たまや)という酒屋さんをやっていたところから始まったそうですが。

辻本

 

王屋というお店は、もともと業務用の卸をやっていたんですけども。 子会社として、リカー・イノベーションという会社を立ち上げまして。 王屋がB to Bだったのに対して、我々はB to Cで、お客様に直接お酒の魅力を伝えて、もっと飲酒の機会をどんどん増やしていきたいということでやっています。

助っ人編集部

 

そこでまずECサイトでお酒を販売した。

辻本

 

そうですね。今後、2020年のオリンピックとかもありますし、日本酒は需要がどんどん増えてくるのではないかというところで、最初に日本酒のECサイトを。 そこで、日本酒の定期購入サービス「KURAND CLUB」というのを始めまして。毎月、月替わりで違う蔵元さんが、会員さんのためだけに造ったお酒を毎月送りますよ、っていうサービスなんですね。

助っ人編集部

 

いいですね、それ。

辻本

 

それが広がって蔵元さんとかもいろいろ知ってもらえる状況になってきたんですけども、もっとお酒を飲んでいただくにはどうしたらいいかということを、考えていた中で行き着いたのが、この100種類、時間無制限で飲み比べができるっていうスタイルのお店になってます。

助っ人編集部

 

イメージとして蔵元さんって、昔ながらの方が多くて、交渉に行ったときに、「いやいや、何でお前のところで売らなきゃいけないんだよ」みたいになりそうな気がするんですけど、そのあたりはどうだったんでしょう。

辻本

 

そういう職人気質の方は、もちろんいらっしゃいました。ですが、今はお酒って、造れば勝手に売れるという状況ではなくなっているので、蔵元さんたちも、どうやったら自分たちの酒を飲んでもらえるかっていうのを考えて、地元だけじゃなくて東京にも目を向けてる方も出てきているんですね。 あとは、ご実家が蔵元で、東京とかで仕事をしてたんだけれども、いろんな理由があって実家に戻られてお酒造りをしている若手の蔵元さんもだいぶ増えてきまして。 そういった方々は、一度外に出て、商売を学んできているので、地元でただ造っているだけじゃやっていけないっていうのは、たぶん、すぐ見てとれると思うんです。 そういう蔵元さんにヒヤリングをしまして、東京でどうプロモーションしていいか分からないというところであれば、いろいろお力添えができるところがありますので、一緒にやりましょうよと声をかけて。 そこで意見が合って我々のコンセプトに賛同していただいた蔵元さんっていうのが、今、そろっている形です。

 

②プロモーションとしてクラウドファンディングを利用

 

助っ人編集部

 

1店舗目をつくられたときに、初めてクラウドファンディングを活用された。そのときのお話を伺いたいと思います。

辻本

 

その1店舗目の池袋店をオープンするまでというのは、飲食業に関する知識が全くなかったんです。どうしていいかいろいろ考える中で、ちょうどクラウドファンディングというのがあるというということになって。 クラウドファンディングの活用方法には、大きく分けて2つあるなと考えていまして、一つ目は、単純に資金を調達するというところ。もう一つは、プロモーションとして使うっていうところ。 我々としては、2つ目のプロモーションとして使っていこうというのをメインにしていました。そこで、ご協力いただいた方はプレオープン期間にご招待しますよっていうリターンを付けたんですね。 普通、飲食店って、オープンしてから徐々にお客さんを入れて、ファンを付けていくのって、結構時間かかるじゃないですか。 ただ、このクラウドファンディングを通じて、オープンのお知らせをして、そこでプレオープン参加できますよってやることで、オープンする前からファンがいる状態にできるんですよね。それが大きなメリットで。

助っ人編集部

 

事業内容とサービスが、クラウドファンディングによって得られるメリットと、かなりマッチしていたイメージですよね。

辻本

 

そうですね。今Makuake(サイバーエージェントグループ運営のクラウドファンディングサイト)さんと直接いろいろ取引させていただいているんですけど、クラウドファンディングをやろうってなったときに、日本酒の飲食店のプロジェクトってほとんどなかったんです。だから、日本酒の飲食店のプロジェクトという目新しさと、100種類で時間無制限、飲み比べし放題という珍しいキーワードがたくさん盛り込まれていたっていうところが、注目をあびた一つの要因かなというふうには思います。

助っ人編集部

 

そうだったんですか。

辻本

 

はい。ちょうどクラウドファンディングも注目されてましたし、そのおかげで、テレビの取材の依頼が来るようになりまして。プロモーション目的でやったクラウドファンディングが、どんどん広がっていったと。 おかげさまで、オープンしてから半年間くらいは、ほとんど毎日予約取れないっていう状況が続いていまして。飲食業やったことない我々としては、てんやわんやしていました。

意外と女性客も多い

助っ人編集部

 

メディアで取り上げられると、新規客がわーっと来ると思うんですけど、お客様の層はどんな感じでしょうか。

辻本

 

事業全体の方針として、新しいファンを増やしていくこと、日本酒であれば日本酒好きの方、焼酎好きであれば焼酎好きの方、新しい方をどんどん取り込んでいきたいっていう方向性なので、今まで日本酒をあまり飲まれてないような、年齢層で言えば20代から30代ぐらいの方に来てもらいたいです。

助っ人編集部

 

若い方ですね。

辻本

 

はい。日本酒って飲んでみたいと思っても、どれ飲んだらいいのか分からないことがありますよね。でも100種類、時間無制限で全部飲めるってことであれば、いろんなお酒を飲み比べできるようになるんですね。 いくら文字とか写真とか映像とかでいろいろ伝えようとしても、やっぱり飲んでみたときの感動にはかなわない。なのでまず、飲んでもらう。

助っ人編集部

 

お客さまにはもともと日本酒が好きっていう方が多いですか。

辻本

 

私の肌感覚では、そうですね。日本酒が好きで、ここだったらいろんな種類を飲み比べできるってことで来てみたとか、単純に話題になって来たって方ももちろんいらっしゃると思うんですけど。

助っ人編集部

 

男女比はいかがですか。

辻本

 

意外と女性の方も多いんですよね。多いときだとほんとに4:6で女性のほうが多いとか。運営していて感じるのは、女性の方のほうが味わって飲まれる方が多いような印象がありますね。

③クラウドファンディング成功の要因とは?

 

助っ人編集部

 

1号店がすごく盛り上がって、そこから次の店舗をオープンされたという形ですね。池袋が最初でその次が浅草ですが、立地の理由はありますか。

辻本

 

もともと東京のターミナル駅を中心にとは考えていたんですけど、浅草は例外で、チャレンジ的なところがあります。 今後、海外の方にも日本酒をと考えたときに、結構観光客向けにもいけるんじゃないかというところで、浅草になりました。 1号店がクラウドファンディングでうまくいった要因の一つとしてあるかもしれないんですけど、あえてビルの中にある、空中階にあるような店舗を選んでます。

助っ人編集部

 

どうしてですか?

辻本

 

飲食店の王道としては、路面店で駅近でってところが成功のセオリーなんですけど、クラウドファンディング通じてオープンする前から、ITとお酒を組み合わせたビジネスモデルを構築できていたので、集客できる自信があったんです。 実際に池袋店のオープンのときに実証されたので、残りの4店舗も全部、空中階にオープンしています。

助っ人編集部

 

なるほど。とはいえ、最初の池袋店は、結構挑戦だったんじゃないでしょうか。

辻本

 

そうですね。飲食業やること自体がかなり挑戦だったので。 おかげさまでいろいろなwebメディアにも取り上げていただいたりとか、テレビにも取材を受けたりとか、うまくいくことができました。クラウドファンディングに関しては、相乗効果がかなりあるツールだなと思ってます。

調達資金の主な用途は、お客様への還元

 

助っ人編集部

 

いくつかは、クラウドファンディングを使わずにオープンされていますよね。

辻本

 

そうですね、大宮と浅草は、Makuakeやってないんです。 というのも、物件が直前に見つかることが結構あるんですよね。この時期にオープンしようと決めているので、もうあと1カ月後にはオープンしないといけないってなると、Makuakeさんでのプロジェクトの実行期間がかなり限られてしまうので、活用しないものもあったりはしたんです。 クラウドファンディングで集めた資金自体は、実はあまり多くはないんですよ。もちろん、店舗運営に対する資金調達の面もありますが、メインはプロモーションなので、支援していただいた資金のほとんどは、お客様にリターンとして還元するようにしています。

助っ人編集部

 

オープン後のことを考えてやっている。

辻本

 

はい。最初で利益をとろうというよりも、プロモーションをして、そこからうまくweb上で情報が拡散するように、いろいろと戦略組んでやっていったほうがいいのかなと思ってますね。

助っ人編集部

 

今後も新店舗オープンするときに基本的には使っていくイメージで。

辻本

 

そうですね、Makuakeさんといろいろお話をして、継続的にお付き合いさせていただくってところで。

④お酒の種類の幅を広げて多店舗展開

 

助っ人編集部

 

他のブランドの店舗はどの段階でオープンされたんですか。

辻本

 

「KURAND SAKE MARKET」が2015年3月で、2016年の2月に「SHUGAR MARKET」が、7月に「HAVESPI」がオープンしたばかりです。「sakeba」に関しては、昨年12月です。

助っ人編集部

 

日本酒、梅酒・果実酒、焼酎っていう順番ですかね。

辻本

 

そうですね、酒屋としては、いろんなお酒飲んでもらいたいですから。その中で、日本酒をまずは最初立ち上げたということで。 今後もしかしたら、ワインの専門店やるかもしれないですし、ビールやるかもしれないですし、ウイスキーやるかもしれないですし。種類はいろいろ変わっていくと思うんです。

助っ人編集部

 

それは楽しみですね。

酒類業界のリーディングカンパニーへ

 

助っ人編集部

 

今後の目標やお考えをお聞かせいただけますか。

辻本

 

我々はお酒のスタートアップ企業としてやっているので、かなりスピード感持っていろいろ事業展開します。飲食業界に限らず、いろんなところで事業を展開していき、酒類業界のリーディングカンパニーになっていきたいと思っています。

助っ人編集部

 

まさに、リカー(酒)・イノベーションっていう感じですね。最後に、これからクラウドファンディングを使ってみようかなという方に向けて、メッセージをお願いします。

辻本

 

どんなプロジェクトをやるかにもよるかとは思うんですけれども、資金調達だけを目的にやるっていうよりも、それ以降の相乗効果を念頭に置いてプロジェクトをやっていったらいいんじゃないかなと個人的には思います。 私たちは、その場での資金調達だけではなく、お客様に喜んでもらえることを第一にリターンを設計していましたので。

助っ人編集部

 

御社が飲食ジャンルを開拓されたように、まだクラウドファンディングで成功事例がない業種・業態でも、チャレンジ次第によってはできる。

辻本

 

もちろん、可能性はあると思います。ただ、全てが全てうまくいくとは限らないので、積極的にチャレンジして、今までにない新しいサービスを世に生めるように努力していくことが大事なのではないでしょうか。

助っ人編集部

 

御社の今後の展開にも、注目しております。ありがとうございました!

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助っ人編集部

助っ人編集部

起業家を増やし、一緒に世界を楽しくするべく立ち上がった助っ人編集部。 起業家、起業を志す全ての方へ、全国の有力な起業情報をお届けします。 無料会員登録をしていただくと さらに多くのコンテンツをご覧いただけます! ホームページ: https://suke10.com/

辻本 翔

辻本 翔

リカー・イノベーション株式会社 広報 リカー・イノベーション株式会社、メディアディレクター、WEBディレクター。SSI公認日本酒利き酒師。地下アイドルのマネージャーから酒類業界に転身。日々アイドルに思いを馳せつつ、「若者の日本酒離れ」が叫ばれる昨今、メンバーとともに酒類業界を盛り上げるべく日々奮闘中!