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地域密着型クラウドファンディングで地域を元気に!~ベンチャー・スタートアップにおすすめの理由~

ポイント
  1. 資金調達に困った末にたどり着いたクラウドファンディング
  2. 金融型クラウドファンディングに向いている企業

目次 [非表示]

資金調達に困った末にたどり着いたクラウドファンディング

 

助っ人編集部

 

まずは簡単なご経歴を教えてください。

川辺さん

 

大阪出身です。父親が紳士服メーカーを営んでいて、私が3代目になるのですが、2001年に大口のお客さまが倒産してしまい借金を抱えることになりました。それを何とか家族総出で返していって。従業員もリストラしていって、300人くらいから、最終的に20人くらいになりました。規模を小さくして、会社を残していったっていう感じですね。 そして2004年に自分の会社である、株式会社NFLを立ち上げて、そこに事業継承ということで、父の会社から従業員やお客様、設備や在庫を移していきました。

助っ人編集部

 

事業内容的には同じ?

川辺さん

 

そうですね。紳士服メーカーではあるんですけど、以前からやっていた卸の商売を減らして、エンドユーザーに直接売っていこうという小売に進出したのです。

助っ人編集部

 

会社はその後順調に成長されて?

川辺さん

 

そうですね。Web販売を中心にですが、2006年に大阪、2008年に東京、南青山に店舗も構えました。ただ、2008年にリーマンショック、2011年に地震があったことで売り上げが伸び悩みました。 資金調達方法の模索をするんですが、銀行さんも貸してくれなくて、「どうすんねん?」っていうところで、クラウドファンディングを発見しまして、チャレンジすることにしました。

助っ人編集部

 

最初に知ったクラウドファンディングサイトが、FAAVOさんだったのですか?

川辺さん

 

いえ、ミュージックセキュリティーズやキャンプファイヤーが新聞に載っているのを見て。ミュージックセキュリティーズは金融型のクラウドファンディング、キャンプファイヤーは購入型のクラウドファンディングということで種類が違うんですけど。 2014年になって、ミュージックセキュリティーズが大阪に進出してきたときのセミナーを聞きに行き、やっとどうやってやるのかがわかったので、この金融型クラウドファンディングにチャレンジしました。

金融型クラウドファンディングに挑戦

 

助っ人編集部

 

その時はどんなプロジェクトを行われたのでしょうか?

川辺さん

 

新しい「服のリフォームショップ」をオープンするための1500万を募集しました。結構順調に3ヶ月くらいで1500万円集まって、意気揚々としていたんですけど、その1500万っていうのはもらえるわけではなかったんですよね。 「預り金」ということになるので、5年かけてその1500万を返済していかないといけない。それを今も返していっているんですけど、大変です。金融型クラウドファンディングの特徴を、よく考えていなかったのです。

助っ人編集部

 

返済しないといけないというのは、結構辛い部分がありますよね。

川辺さん

 

はい。まず利益計画を5年分出すんですね。計画どおりの売上があがれば、元本と配当をつけて満額返す。もっといけばさらに配当をつけて返す。だから9%とか高めの配当をつけるんです。 そして、売上がいかなければ、元本割れて返すんですね。私の場合、1年目はそれだったので、300万返さないといけない所を200万でよいというふうになって。「これでいいのかな?」という複雑な気持ちですよね。売上が悪い、でも返す金額は少ないからよかった、みたいな。それ喜んでいいのか、という。

助っ人編集部

 

売り上げが実際計画通りにいかなかったら、返すお金も少なくなる。それに対しての何か。

川辺さん

 

ミュージックセキュリティーズは何も言ってこないんですよ。言ってくるのは投資家さん。私を見込んでくれて、お金を出してくれて、これで儲けさせてよっていう投資家さんですよね。この方たちは、失敗したら元本割れしちゃうので、そこを追求してくるんですよ。「何してんねん! 売り上げ悪いやないか!」と叱咤激励をいただく。それも複雑な思いです。

助っ人編集部

 

結構プレッシャーがかかりそうですね。

川辺さん

 

そうですね。でもそれもあって、今は順調に売上も上がってきまして、ちゃんと元本を返していけてるんですけど、この方法はなかなかハードルが高いので、周りのベンチャーとかスタートアップの人にはお勧めできないなという気持ちですね。

 

金融型クラウドファンディングに向いている企業

 

助っ人編集部

 

逆に金融型を利用すべき企業フェーズはどのあたりと考えられますか。

川辺さん

 

ある程度規模の大きい企業さんが、新しい店舗をオープンするときには手っ取り早いと思います。例えばすでに5店舗とか10店舗やっていて、もう1店舗オープンするときには、宣伝にもなりますし。 もう1つは、私が参考にした靴屋さんの会社があります。債務超過の会社なんですけど、ネット通販では売れていて、ファンも多いんです。これは残すべき会社だ、と。でも債務超過なら銀行は貸してくれない。そういう時にクラウドファンディングすると、確実にファンは付いているので、資金は集められるのです。私の会社に似た事例だったので、参考にさせてもらいました。

 

もちろんそこには会社の将来性があったり、後継者の方がきちんといるということが大切ですよね。

川辺さん

 

そうじゃないと集まらないですね。だから全部オープンにするわけです。「私がやっていきます」とか、会社の歴史を説明していく。そういうところに共感を持って、みんながこの会社は残すべきだというふうに思ってもらえるプロジェクトには、集まります。

助っ人編集部

 

ということは、ある程度会社について知ってもらうプレゼンのような機会があり、そこで評価があったからこそ資金が集まっているということですか。

川辺さん

 

実際そういう説明会が何回もありました。

助っ人編集部

 

説明会とはどういった?

川辺さん

 

ミュージックセキュリティーズ主催のイベントで、ミュージックセキュリティーズの投資家を集めてくれて、5分から10分間、プレゼンの機会が与えられます。そのリアルな説明を聞いた投資家さんがあとで寄ってきて話をして、投資しますと言ってくれる、みたいな。そういう、ネットだけだったら伝わらない交流会はすごく大事ですね。

助っ人編集部

 

なるほど。それが金融型の特徴なのですね。

川辺さん

 

1500万集めてからは、もともと付き合ってた地元の銀行さんの態度や見方が変わりましたね。クラウドファンディングで1500万集めたということが「実績」になって、「じゃあ融資します」みたいな。クラウドファンディングの副作用みたいなのものですね。

金融型から購入型へ移行

 

助っ人編集部

 

現在はどのような活動をされていますか?

川辺さん

 

今はFAAVOという購入型クラウドファンディングを運営しています。FAAVOというのは地域密着型のクラウドファンディングで、地域ごとに運営団体が違うんです。そこで私がFAAVO大阪の運営に立候補して。今はチャレンジャーでもありながら運営者でもあるという立場でやっています。 実感として、購入型クラウドファンディングの方がやりやすいですね。1000万とか集めるのは難しいですけど、100万、200万、300万くらいは集まってくるし、もらったお金は返さなくていいので。

助っ人編集部

 

購入型はファンの方が応援したいとか、サービスで返してもらうとか、盛り上がってくれたら自分もうれしいという仕組みですよね。

川辺さん

 

金持ちが出しているんじゃなく、普通の人が応援の気持ちで出しているので、皆さん優しいんですよ、頑張れ、頑張れって。この購入型を何回も行うことによって段々ファンが広がっていくのです。金融型は何回もできませんが、購入型は何回でもできるので。

助っ人編集部

 

FAAVOさんでは、先ほどの「投資家に向けた説明会」のようなものはやっていないのですか。

川辺さん

 

大阪では私が運営者としてセミナーをやっています。最低でも月に1回、クラウドファンディングセミナーをやり、そこに現在クラウドファンディングに挑戦中の人を呼んで、30人ほどの前でプレゼンしてもらうんです。 それを2回、3回行った人はちゃんと達成していってますし、やらない所はなかなか金額が集まらない。やっぱりリアルイベントは大事ですよね。

助っ人編集部

 

それは大阪限定のやり方ですか?

川辺さん

 

地域によって違うので、独立してやってはいますね。FAAVOという名前は同じでも、地域によっていろんなところが運営しているので、やり方も全然違いますね。

地域で違うFAAVOの運営方法

 

助っ人編集部

 

なるほど。各地域でフランチャイズ式に行っていることで独自性も出てくると。

川辺さん

 

そうですね。今全国にFAAVOは67か所あって、各地にいろんな特徴があります。例えばFAAVO大阪は結構審査が緩いんです。どんどんやりましょうということで、数が一番多いんですけど、その代わり失敗するものもある。 一方で、FAAVO横浜などは審査をきっちりやるのでプロジェクト数は少ないですが、集まる金額も100万、200万とか結構多く、成功率も90%を優に超えています。

助っ人編集部

 

特色が全然違いますね。FAAVOさん全体で、他のクラウドファンディングサイトと違うところはどのような部分ですか。

川辺さん

 

やっぱり、地域密着というところですね。キャンプファイヤー、レディーフォー、Makuakeなどの大きいところは、相談するときに電話・メール・スカイプなどでやりますよね。その点FAAVOは各地域に運営者がいるので、相談するときに実際に顔を合わせて面談できるんです。地方の人が相談しやすいのがFAAVOの特徴です。

助っ人編集部

 

なるほど。クラウドファンディング自体新しい概念ですし、地方の方は使い方もわからずあきらめてしまっている方もいると思うので、面と向かってお話しできるというのは利用しやすいですね。

助っ人編集部

 

特にFAAVO大阪で、よく利用される業態や業種はありますか。

川辺さん

 

やっぱりベンチャー、スタートアップの方は多いです。新しいコワーキングスペースを作りたい、新しいお店をオープンしたい、こういうサービスを始めたいというようなのが、1/3くらい。 1/3くらいは市民団体で、地域でこういうお祭りをしたい、花火大会をやりたい、商店街でイベントをやりたいですね。残りの1/3くらいはNPO的な、困っている人を助けたいという性格のものですかね。

成功しやすいプロジェクトの傾向とは

 

助っ人編集部

 

特にベンチャー、スタートアップの中で成功しやすいプロジェクトの傾向はありますか?

川辺さん

 

やはり「新しいサービス」は集まります。それと「熱心さ」ですかね。毎日レポート報告をして仲間を巻き込んでいっているという熱意が伝わるベンチャー、スタートアップ。そういうのはみんな見てるんです。こいつ頑張っているかなとか、じゃぁ応援したるわ、みたいな。

助っ人編集部

 

そこは金融型と大きく違いますよね。投資家の方がビジネスの中身を見て、ちゃんと返ってくることをシビアに求める一方で、購入型だと、新しくて面白そうだと思うところと、情熱とか人情とか。

川辺さん

 

そうですね。そこですね。あとはリターンです。おもしろいリターンを考えると口コミで広がるので、何を返すのかはすごく大事ですね。

助っ人編集部

 

今後、特にこういう事業を作りたい人はクラウドファンディングを利用するべきだというポイントはありますか?

川辺さん

 

やっぱり全スタートアップ、ベンチャーはするべきだと思います。なぜならそれはテストマーケティングになるからですね。自分の考えがいけてるのか、いけてないのか、それを世に問うことができるので。 まずクラウドファンディングをやってみて、そこから銀行さんとかVCとかに行けるようになると思うので、絶対経験すべきだと思いますね。

自治体と協力した地方創生を目指す

 

助っ人編集部

 

わかりました。今後の目標や、これからのクラウドファンディングの方向性などについてお考えがありましたら、教えてください。

川辺さん

 

最近は地方自治体などの行政との取り組みが増えてきました。地方から都会へ人口が流出してしまっているので、それをなんとかしたいと言ってクラウドファンディングを活用していきたいという事例がいくつかあります。 そこには地銀だとか信用金庫さんもついてきているので、そこにクラウドファンディング会社が提携をして、地域の課題解決ができるようになる。そうすることで地方の特徴をもっとアピールできます。これは当たり前になってくると思うんですね。 もう一つは、空き家対策。古民家再生の一環としてクラウドファンディングの場所を使っていきたいなと思っていて。今ある資産をみんなのお金でリノベーションして、旅館やゲストハウス、シェアハウスに変えたりとか、みんなのコミュニティスペースにしたりとか。そうすることによってその地域をもう一回元気にすることができるので、そういうことをしたいと思っています。

助っ人編集部

 

それが広まってくると、今おっしゃったような地方の課題解決のための起業をしたりとか、そういうことも出てくるようになりますかね?

川辺さん

 

そうですね。社会起業家みたいな。地方で頑張っている人、成功している事例をシェアして他の地域でも活用できるようにしたいですね。

助っ人編集部

 

東京、都会だけじゃなく、自分たちの地元で起業できるような生態系を作りたいという?

川辺さん

 

今の日本の大きな問題となっている人口減少・少子化の要因の一つが、都会に住むことなんです。地方に住むと出生率があがってくる。だから移住を促進してちょっと田舎に住んで、子どもを産んでもらう。そして、人口減を止める。それを日本全国でやらないと出生率が2.0以上にはならないので、それもやりたいと思っています。

助っ人編集部

 

なるほど。社会課題の解決にもっとクラウドファンディングが役立っていけばいいですよね。ありがとうございました。

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著者プロフィール

助っ人編集部

助っ人編集部

起業家を増やし、一緒に世界を楽しくするべく立ち上がった助っ人編集部。 起業家、起業を志す全ての方へ、全国の有力な起業情報をお届けします。 無料会員登録をしていただくと さらに多くのコンテンツをご覧いただけます! ホームページ: https://suke10.com/

川辺 友之

川辺 友之

FAAVO大阪代表 大阪谷町は明治以来、紳士服の街。 その紳士服メーカーを引継ぐ3代目。 大阪市中央区谷町に唯一現存する「紳士服縫製工場」を経営。 何十億の借金を抱えた家業をITネットの力で復活させた。 縫製工場をファクトリーブランドに成長させ、 いつかは海外へメイドインジャパン製品の輸出を目指している。 若手職人を育成し、谷町繊維業の復活と、 地域活性化に尽力しているなか、クラウドファンディングに出会う。 自らクラウドファンディングにチャレンジし、 資金調達に成功。 その体験をもとに地域活性化のため、 自らクラウドファンディングサイトである「FAAVO大阪」の 運営を開始。https://faavo.jp/ 現在は大阪府環境農林水産部と連携、さらに大阪府住之江区とも提携し、地域活性化のためのクラウドファンディング活動に力を注いでいる。 また最近では2代目、3代目の事業継承、次世代経営者育成セミナー、ファンドレイジング講座なども講演している。