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「子ども服のシェア」という社会課題に挑戦する起業家谷本氏インタビュー

ポイント
  1. インターネットを活用して社会を良くする
  2. 根本的な悩みを解決するサービスには連続性がある
  3. 「保管から運用まで」。寺田倉庫のリソースを活用
  4. 新しい文化をつくってしまおう

目次 [非表示]

無類のインターネット好き

― まずは、経歴について教えてください。

谷本:15歳頃からウェブサイトの運営をしていました。はじめてインターネットにふれたとき、つながりやコミュニティを形成できる仕組みに対して、単純に「インターネットってスゴいな!」と感じたのを覚えています。

一方で、当時はまだ産業としては成り立っておらず、ホームページも個人で運営されているだけのものがほとんどでした。いわゆる娯楽です。その後、2000年頃から楽天やライブドアが登場し、産業が大きくなっていきました。そのとき、インターネットがビジネスになると分かり、もともとインターネットが好きということも相まって、「インターネットを活用してビジネスをする」という将来的なキャリアプランをイメージするようになりました。

大学卒業後は小さなスタートアップで働いていました。その後、30人規模の開発会社に転職。さまざまな内製サービスを企画しつつ、新規事業開発を担当していました。テーマは「インターネットを活用して社会を良くする」です。インターネットには良い部分も悪い部分もあります。ただ、どうしても悪い部分にフォーカスされることが多いですよね。そこで、無類のインターネット好きということもあり、インターネットで生活を良くしようと考えたのです。

― 起業の経緯についてはいかがですか?

谷本:起業の成否はエンジニアの質が左右することも少なくありません。27歳で会社を退職し、起業しようと考えていたとき、パートナーとなるエンジニアがなかなか見つからずに苦心していました。

そのとき、前職の役員が退職すると聞いて、「一緒にやりませんか?」と声をかけました。ちょうど彼も起業志望ということもあり、またお互いに得意分野が異なっていたので、一緒に起業することにしました。

インターネットを活用して社会を良くする

― 「mycle(マイクル)」はどのようにして生まれたサービスなのですか?

谷本:起業当初は受託開発のドメインでスタートしようと考えていました。ただ、登記をする直前に、寺田倉庫さんが実施しているビジネスコンテスト『アカルミー賞』に応募したところ、事業プランでグランプリをいただいたのです。そのときの条件が「プランを実現する」というものでした。物流や保管の費用を寺田倉庫がもつ代わりに、僕たちは事業プランを実現させる。それで、子ども服交換サービス「mycle(マイクル)」を立ち上げることになりました。

もともとの理念である「インターネットを活用して社会を良くする」という視点と、周囲の悩みをかけ合わせて、自然に行き着いたのが子ども服の交換です。僕の周りにも、結婚して子どもがいる友人・知人が増えていましたので。

事実、子ども服に関する悩みは多いです。たとえば、子どもはすぐに成長してしまうので、シーズン毎に新しいものを買いそろえなければなりません。安い買い物ではないので大変です。その結果、子育て世帯の家庭にはたくさんの子ども服が眠っています。いわゆるサイズアウトした子ども服ですね。インタビューや統計をもとに調査すると、この埋蔵量が相当なものになると分かりました。

両者の悩みを解決するサービスを考えた結果、生まれたのがmycleです。加えて、寺田倉庫のリソースがもつ倉庫や物流の仕組みを活用することで、僕らのようなスタートアップでも事業化に踏み切ることができました。

根本的な悩みを解決するサービスには連続性がある

― 事業として成り立つと考えた理由は何ですか?

谷本:現場の悩みを吸い上げ、不用品を回収し、必要な人へ再配分する仕組みには連続性があるのではと考えていました。その仮説を支えるのは、各家庭のタンスにある子ども服の量です。運用実績から算出すると、1家庭あたり平均45着の子ども服をお送りいただいています。トータル1万6,000着。わずか一年でこの数字です。リリース前の仕入れも含めればすでに2万着を保有している計算になります。

現在でも、毎月およそ1,500~1,600着ほどお送りいただいています。ユーザー側としても、単純に送るだけでいいので、気軽に活用していただいているのかと思います。

― なぜ、それほどたくさんの子ども服があるのでしょうか?

谷本:子どもの成長が早いことと、子どもの服のサイズに理由があると考えています。子ども服は「S/M/L」のような区分けではなく、「80/90/90~95」など細かく分類されているので、必然的に着ないものが増えてしまうのです。

あとは、両親や友人・知人などからのもらい物もありますので。もちろん、成長の記録だから捨てにくいということもあるかもしれません。いずれにしても、相当数がタンスの中に眠っている状態です。

「保管から運用まで」。寺田倉庫のリソースを活用

― それだけの量となると保管も大変ですよね。

谷本:そうですね。うちの事務所にもかなりの数がありますが、それでも300着が限界です。その点、寺田倉庫さんのリソースを活用できるのはありがたいですね。今後も子ども服の数は増えていくことが予想されますので。

お客さまにお送りする物であるということもあり、検品にも力を入れています。その後、専用ブースで写真を撮り、掲載しているというカタチです。やはり、品質は重要ですので。検品に引っかかったものに関しては、NPO法人を通して寄付しています。寄付した子ども服については、発展途上国の子どもたちに送られるなど、結果的に、誰かに着てもらえる仕組みです。

目指す先にシェアリングエコノミーがあった

― 今後、シェアリングエコノミーによって社会はどう変わると考えていますか?

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著者プロフィール

谷本 直人

谷本 直人

1987年生まれ。2010年、IT系企業に入社し、主にWEB・アプリを利用した新規事業開発に従事。2014年「ミニクラプレゼンツ日本アカルミー賞」のグランプリを受賞。同年12月に株式会社VONOVOを設立。「いい感じのインターネットを作る」を理念に、子ども服のシェア事業『mycle(マイクル)』を立ち上げる。