地方発で成功するベンチャー起業家、スケールするための方法
- 起業家達のコミュニティに参加して繋がりを作ること
- ビジネスの時に何を問題設定するのか
- 彼らの頭の中の課題にどうやって訴求するかという課題設定をきちんとする
春山>やる事業によって違ってくると思います。例えば、スマートフォンを土俵に起業されるのであれば、最初から世界を見据えて事業をつくっておいた方がいいとと思います。
それはなぜかと言うと、スマートフォンは世界共通のデバイスです。これはとても画期的なことだと思ってます。私はスマートフォンが出たことで、地球が1つになったという感覚を持っていて、それは「世界中の多くの人がスマートフォンを持つようになって通信でつながる時代がきた」というだけでなく、「ソフトコンテンツの言語を変えるだけで世界中の人に届けられる時代になった」という印象を持っています。
鹿野>ビジネスモデルの話もあると思いますが、1番大事なのは、ビジネスのときにどの課題を設定するかだと思います。どの課題を設定するかで、マーケットも変わります。
それが、日本の課題を対象としていたら、国内のモデルで十分だと思います。それが、世界中に適用可能であれば、広範囲的に広げてもいいと思うので、それを見越したうえで逆算してビジネスモデルを組んだほうがいいと思います。
松尾>ちょっと違う視点で話します。海外と仕事をしたいと思うなら、海外でしたらいいと思います。問題をいろいろ考えたらいいんです。鹿野さんを否定するわけではないですが、僕の場合は自分がやりたくないとエネルギーが出てこないんです。
僕は、インバウンドをやり始めたのですが、単純に地球は広いし今はLCCで色々行けるし、すぐインターネットで繋がれるから、そういう人とやった方がワクワクするなと思って、自分の好奇心だけでやると勝手にエネルギーが湧いてくるので、それでもいい気はします。何か障害があっても、エネルギーが湧いていれば、どうにかしようとするので。そういう風に、自分が何に興味を持っているかというのを考えるのもいいと思います。
春山>私の場合、ピッチコンテストには積極的に出るようにしています。それは、地方で事業をやるデメリットを十分に自覚しているからです。
ベンチャーの場合、広告宣伝費に使えるお金はないのが普通です。だから、賞を獲りたいというわけでなく広告宣伝するための1つの手段として、ピッチコンテストに出るように心がています。
ピッチを磨きあげる上で大切なのは、色んな人に見てもらうことです。先輩のベンチャー起業家でもいいし、ベンチャーキャピタルの方でもいい。
ピッチの場数を増やし、フィードバックをもらえれば、自ずと人の心に届くピッチに仕上がっていくと思います。
なので、下手くそでもいいから場数を踏むことが大事な気がします。
松尾>僕は、春山さんと全く逆で、ピッチコンテストに出るのを辞めました。なぜかと言うと、ダメと言われるとへこんでしまうから(笑)
昔、賞とか貰っていたときに気をつけていたのは、ライブや演劇と同じで反復練習繰り返すことです。
反復練習繰り返して、いかに魅力的に伝えるか、かっこよく見せるか、見てる人をドキドキさせるか、そういうのを気をつけてました。
ビデオに撮って自分で見たりしてました。時間内におさめるのは当然のことです。パフォーマンスが大事で、イケてる自分をちゃんと伝えることです。
とりあえず、僕はピッチコンテスト行っていません(笑)へこんじゃうから(笑)
鹿野>具体的な話になりますが、東京に知り合いもいたので東京でピッチコンテスト出てましたが、福岡では会えないような方に会えて向こうから話しかけてくれるようなことがあります。
モーニングピッチの東京版に呼ばれたときに、ちょうどNHKのディレクターさんが来られていました。そこで面白いと評価していただいて、ちょうどそういう番組作りたいからということでオファーを頂き、クローズアップ現代に昨年出させて頂きました。
賞も大事なんですけど、出ることが大事だと思います。色んな人に知ってもらえる機会がたくさんあります。
あと、知ってもらうときに目にとめてもらわないと、そのまま流されちゃうので、目立つようにしています。
熱量が大事です。福祉って地味なイメージのビジネスなので、熱量が伝わるようなスライドの作り方やデザインを工夫していました。デザインはデザイナー入れて作っていました。
あとは、福祉は喋り方もやわらかい人が多いので、僕は前職が上場企業向けのコンサルということでやわらかい先入観からイメージ逆転させて伝えると記憶に残りいいかなとも思ってました。
そういった意表をつくようなことは、心掛けていました。
春山>モノづくりを専門にやっているわけではないので、あくまで参考程度に聞き流していただければと思います。
2年半、ネットとかアプリケーションでビジネスをやってきて思うのは、やっぱりネットやアプリケーションだけでは、マネタイズは非常に難しい。
人間の脳って1万5000年前からほとんど変わってないんですよね。なので、目に見えないものとか、デジタル商品に対してお金を払う感覚や価値観って、根付くのに相当な工夫と時間がかかるように思ってます。ただ、ネットやアプリケーションは、人集めや規模を取るのが上手です。この20年はネットが入ってきて規模を集めて、ネットビジネスでなんとかやってこれましたが、これからはネットビジネスだけではかなり厳しい時代になると感じいます。ネットで集めた人の輪をどうリアルに還元するか。リアルとネットの往還運動がこれから大切なテーマになってくる。
あと、収益のポイントは、やっぱりリアルです。なので、リアルの方で基盤をもっている企業が、ネットを上手く取り入れながら、より成長していくようなイメージを持ってます。
鹿野>僕もモノを売るという経験は今までありません。コンサル業出身ですし、今はソフトウェアです。僕が気にかけていることで2つのフェーズがあります。
1つ目は、自社の商品を見てもらった瞬間に価値を感じてもらえるかどうか、どれぐらいのスピード感があるか、そこがやっぱり大事だと思います。そこに時間がかかると、啓発啓蒙から入らないと理解してもらえないことがあります。そうなったときに、どこのマーケットを攻めるかというところで、自社の価値を一撃で分かってもらえるところをまず優先的に人材を投下したほうがいいと思います。逆に、それを見つけるために起業家は徹底的にマーケティングを極めるべきです。自分の商品の価値に対して1番認識力が高そうな人間を探し出したほうがいいと思います。
2つ目は、彼らの頭の中の課題にどうやって訴求するかという課題設定をきちんとすることです。そうすると、こっちがアクションを起こさなくても勝手に売れる状況になります。
製品開発するときもそこを気をつけないと、売り込みに行くみたいになってしまいます。勝手に売れるものは相手の課題を捉えています。本当に困っていると欲しくなるので、ただ単に便利だというところから、これがないとどうしようもなというところに到達するまでのコンセプト作りやプロダクトの磨き方はいつも気にかけながら戦略自体を作っています。
ここがマーケティングのポイントじゃないかと僕は日々思っていて、まだ道途中ですが、参考になればと思います。
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