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【第5回】絶対に失敗しない物件選びのコツ

ポイント
  1. 開業地の選定はお店のコンセプト・お客様のターゲットによって変わる。
  2. 物件選定には2種類ある。「スケルトン物件」と「居抜き物件」。選ぶ際には、お店のコンセプトに対しての費用対効果が決め手となる。
  3. 最低限の不動産用語を習得すれば、不動産屋と対応に交渉ができる。

目次 [非表示]

1.開業地の場所選びのポイント

お店のコンセプトや、お客様のターゲットにより、お店に最適な立地は変わってきます。
ここでは、お店を開く可能性の高い地域を紹介していきつつ、その場所でお店を開く場合の注意点もあげていきたいと思います。
 

1-1.駅前

駅前といってもまず注意点としては都市部と地方の駅前では、同じ駅前でも立地の条件も異なってきます。
たとえば、地方の駅前では、駅から離れた広大な土地に郊外型の大型ショッピングモールがいくつも建設されたことで、駅前で買い物をするお客様の数が激減してしまい、今から新しくお店を開くには厳しい状況になっているなと感じてしまいます。
一方で都市圏にある駅前で考えてみますと、まず駅前は一日の乗降客が安定しており、変化が少ないですから、飲食店を開くには最も適している場所と言えるでしょう。
 
ただ、駅前のロータリーに立ってみて店名がすぐわかるような一等地では、新たにお店を開く店舗数には限界が存在しています。
そして一等地に店を開いているということは繁盛していることが確実ですので、新たにお店を開くのはとても難しい立地ということになります。繁盛しているお店が閉店したり、移転することは少ないことを思えば当然と言えますよね。
 
駅前に適している飲食店として挙げられるのは、時間的に余裕のない方や、待ち合わせの時間に使える便利なお店になるのではないでしょうか。あなたの近くの駅前でもファストフード店や大きなチェーン店などの駅前という一等地の高い家賃でも問題なく支払うことができるお店がほとんどではないでしょうか。
 

1-2.住宅地

住宅地といってもすべて同じと考えないようにしましょう。
高齢者や年配層の割合の高い、歴史の長い住宅地もあれば、小さな子供がいるファミリーが多く住んでいる新興住宅地では、お店に求められるものが全く違いますので、住宅地にお店を開く場合には人口調査をしないといけないでしょう。
住宅地にあなたがお店を開くと考えているのであれば、新興住宅地が絶対にお勧めです。
 
ファミリー層が多いので外食の頻度も高いでしょうから、何度も来店してくださる常連のお客様を確保するのには適していると思います。
住宅地に適しているお店としては、ファミリーレストランであったり、忙しい時に家事負担を軽減してくれる惣菜屋さんであったり宅配も対応しているお弁当屋さんは人気が出るのではないでしょうか。
 

1-3.繁華街

繁華街はターゲットとしては若者やカップルが多いでしょうから、お店にはじめて来店してくださるお客様の割合が他の地域よりも高い場所と言えるでしょう。
にぎやかな場所ですので、競合となる店が多くありますので、なかなか手強いということは理解したうえで対策を行っていくようにしましょう。
繁華街であなたがお店を開いて勝負するぞと考えているのであれば、成功のポイントとなる一つとしてはアピールをして認知度を上げることになるでしょう。
 
物件の構造にもよるのですべてが可能かどうかは断言できませんが、メニューボードを設置して手書きで目を引いたり、壁や窓も使える様なら、そこにもアピールできるような工夫をするようにしましょう。
とにかく、多くの店がひしめき合っている以上はその他大勢に埋没してしまっては、最初からどうにもなりませんので、認知度を上げることに最初は注力していきましょう。
 
お客様に来店していただくためにも、お店のお勧めのメニューや価格などをお伝えして、遊びに来た時に気軽に入れるお店であることをお客様に思っていただけるように考えていくといいでしょう。
 

1-4.学園都市

大きな大学を中心として町か形成されている地域が全国には多数あるとは思います。
そのような学園都市で飲食店を経営していくのは、なかなか難しいと言えるでしょう。
 
理由は実に単純で、大学など学校には長期の休みが存在していますので、その時期になると地域に住んでいる多くの人がいなくなってしまう可能性が多く、売上が安定しないということになります。
 
特に大学は休みが長期ですから、その期間をどう乗り切れるのかという画期的な方法はなかなか思いつかないのではないでしょうか。
まだ大学などの大きな学校になれば、間違いなく学食が存在していますので、学校外で別に飲食店を利用する必要性が高くないことも弱点といえるでしょう。大学生をはじめとした学生を相手に飲食店を開く場合には価格が最も重要な要素になるかもしれません。
アルバイトをしているといっても、お金を無尽蔵に使える学生というのは相当のお金持ちでない限りは難しいでしょうから、安いというのは重要になってきます。
 
しかしメニューの質は高いものは求められるので、二律背反する飲食店を開くにあたって頭の痛い問題にも遭遇することになるでしょう。
どうしても大学の近くで開く理由があるのであればいいとは思いますが、その場合には大学付近のお店の価格をチェックして、あなたの考えるお店が競合となるお店の価格で成り立つのかということも考えるようにしましょう。


飲食店開業のノウハウの続きまだあります。
【第6回】お店の規模と売上の相関関係を正しく理解する
 

2.スケルトン物件か居抜き物件か

物件を選択するときに「スケルトン物件」「居抜き物件」のどちらを選ぶかということも大切なことになってきます。
ではスケルトン物件と居抜き物件について説明していきます。
 
まずスケルトン物件というのは、内装など造作を付ける前の状態の物件のことを言います。
前に飲食店をはじめとしたお店が利用していたとしても、退去時の原状回復の契約によって使用していたお店の内装や設備などを取り払って何もない状態にして返す場合も多いようですので、スケルトン物件は意外な場所でも見つかったりします。
 
次に居抜き物件というのは、過去(あなたのお店の前とかです)に入っていたお店の内装や設備をそのまま残している物件になります。
内装や設備をそのまま利用できるということで、費用が掛からないのは便利とはいえるでしょうが、必ずしも以前のお店の設備があなたのお店のコンセプトと一致するとは限りませんので、その点は理解しておく必要があるでしょう。

ではスケルトン物件が居抜き物件よりもすべてにおいて優れているのかと言えばそうでもないので、メリットとデメリットを理解しておいていただきたいです。

2-1.スケルトン物件のメリット・デメリット

スケルトン物件のメリットは、あなたのコンセプトのお店作りを忠実に再現するために、ゼロから内装工事ができることになるでしょう。
デメリットとしては、ゼロから内装工事を行う必要が出てきますので、居抜き物件と比較するとコストが多くかかることになり、さらには内装が完成するまでにある程度の期間を必要とするということがあげられるのではないでしょうか。

工事期間が長くなれば、お店を開店していないにもかかわらず、家賃を支払うことになる期間も伸びることになりますので、開店コストが高額になってくることになります。
スケルトン物件で注意が必要なのは開店のコストだけではありません。
 
あなたのお店として利用するときにスケルトン物件であったということは、もし移転するなどで物件から退去する場合には原状回復を行って退去するという取り決めが契約書に記載されていることもあるでしょうから、退去時の元に戻すコストもかかるという事実認識しておかないといけません。

お店が絶好調で現在の店舗ではお客様をすべてお迎えすることができないという理由で退去する場合には資金面では問題はない可能性が高いですが、もしかしたら売上があまりよくなく、やむなく閉店しようと決意した場合には原状回復のコストはかなりの痛手として伸し掛かってくることになりますので工事をする場合の費用を把握しておくことも大切になるでしょう。

自分のお店が閉店するなど最初から考えて開店するのか!!と不満に思われるかもしれません。私も最初から閉店のことを考えて動くべきだとは思いません。ですが、リスクというものはどのようなことにも存在しますので、リスクを回避するという意味でもある程度の動かせるキャッシュフロー(現金)を常に残しておくようにしましょう。

2-2.居抜き物件のメリット・デメリット

居抜き物件のメリットこれまでの内装をそのまま利用できるという点になります。
過去のお店の内装や設備が残っていますので、スケルトン物件のようにすべて自由にあなたのお店のコンセプトを実現することは難しくなりますが、お店を運営するのに最低限必要なものは揃っていますので、コストはスケルトン物件よりも安くなります。
 
安く開店できるということで、居抜き物件は初めて飲食店を開店するオーナーにはお勧めできるものになるでしょう。
またスケルトン物件よりも工事期間が短くなりますので、お店を開店していない期間に支払う家賃も安くなりますので、開業資金に限りのある初めてオーナーとなる方には嬉しい事実になるのではないでしょうか。
 
ただデメリットとしては、お店のレイアウトがすでにある程度決まっているために、あなたのお店として移動させたいものが存在しても構造的な問題から制限を受けてしまい、最初にじっくり考えたコンセプトを実現するお店づくりが反映させにくい点でしょう。
お客様やオーナーのどちらもが気にすると思われるトイレは変更が難しいので注意したほうがいいでしょう。
 
また、もともとある設備がすべてあなたのお店に使用できるのであれば嬉しいことなのですが、実際には使えないで余ってしまったり、足りないことで新しく購入しないといけないものを出てくる必要があると、居抜き物件のメリットであるコストが安いということがだんだんと少なくなってしまいます。
 
ですから判断するときには、スケルトン物件と居抜き物件の状況をしっかりと確認して居抜き物件を利用した場合にスケルトン物件よりも本当にコストがかからないのかをしっかりと確認しなくてはいけないでしょう。
安いと思って居抜き物件を契約してコストが多くかかってしまっては、あなたのお店のコンセプトを実現できるスケルトン物件にすればよかったと後悔することになってしまいますからね。

3.物件の広さとコスト

飲食店を開こうと考えているあなたは自分のお店の広さについてどう考えていますか?
お店の広さを問われると、ついつい広いのであれば広いほどいいのではと思うかもしれませんが、お店が広いということは、必然的に開店までにかかる内装工事費や、開店後の固定費も広さに比例して高くなるという事になりますので、そこには注意しておきましょう。

広い面積の方はコストがかかるのならば、最初に開店するお店は狭いほうがコストもかからなくていいのではないのかと言えば、一概に狭いのであれば素晴らしい物件ですとも言えません。

お店の広さが狭いということは、開店までにかかる内装工事費や開店後の固定費は事実として広いお店よりも安くなります。
ですがお店が狭いということは、飲食店として生き残るのに最も大切な事ともいえる、売上高を確保することが難しくなるということがあるのです。
 
ですから、あなたが決めたコンセプトのお店を実現し、ターゲットとして決めたお客様がどの程度の人数来店してくださるのかをしっかりと決めたうえで、一番適した広さの物件はどれかと判断しないといけないのです。

そこでお店が広くなるにつれて増加していく負担を簡単に説明してみたいと思います。

3-1.開業資金の上限

お店を開店するときの内装工事費や設備準備費用、また物件を借りるときに必要な補償金など開店時の開業資金が高額になりやすくなります。 

3-2.人件費の高騰

広いお店で開店するという事は、多くのお客様が来店してくださることを想定して、お客様に対応できるだけの人員を雇用しなくてはいけなくなります。 
お客様が多くなれば必然的に接客に費やす時間は増加しますし、お店が広いので閉店後の清掃時間も時間がかかることになります。
そして人を多く雇用しなくてはいけないということは、お店にとっては固定費が確実に増加するということになります。 

3-2.家賃の高騰

広ければ高いとは、一概に断言はできませんが、同じような地域にお店を開くと仮定した場合であれば、広いお店の方が家賃は高くなることになりますので、これも固定費の増加で資金面でお店を圧迫することになります。 

3-3.光熱費の増大

お店ですから夏は涼しくしなくてはいけませんし、冬は暖かくしてお客様をお迎えしなくてはなりません。
エアコンにはパワーがありますので、広い空間を快適な温度に保つためにはそれなりの高額な費用が必要となってきます。
光熱費や水道代もお店が広くなれば比例して高くなってくることになります。 

4.物件探しの時に役立つ不動産用語

今回は物件を探すときに知っておくと役に立つ不動産の用語をいくつか説明しておきたいと思います。
全く知らないようですと、不動産屋さんと交渉するときに不利になるかもしれませんので、交渉を対等に進められるように、物件を契約するときの最低限の用語は知っておいてはありません。
それでは不動産用語を説明していきたいと思います。 

4-1.保証金

賃借人(借りる人)が賃貸人(物件のオーナー)に賃貸借契約時に預け入れるお金のことを言います。
このお金は解約時には一括で返済されるのが一般的です。
元々は賃貸人が賃借人に建築資金の協力を仰いだ建築協力金という趣旨で考え出されたものなのですが、今は性格が変わっていて、現在の保証金というのは賃貸人に起こるかもしれない様々な不利益を避けるためのリスク保全という意味合いが強くなってきています。

4-2.敷金

賃借人(借りる人)が賃貸人(物件のオーナー)に賃貸借契約時に預けておき、解約時には返却されることになるお金のことです。
最近は敷金の代わりとして保証金を預ける場合もあれば、保証金に追加して敷金も預けるといったようなケースもありますので、物件ごとに確認してみることが大切になるでしょう。 

4-3.礼金

賃貸借契約を締結してもらったお礼として、賃借人(借りる人)が賃貸人(物件のオーナー)に払うことになるお金で返却されることはありません。
敷金や保証金と同時に支払われるのが一般的になっています。 

4-4.権利金

不動産の賃貸借における権利金とは、その物件の賃貸権を買うお金のことで、第三者に売買をすることができます。 

4-5.管理費と共益費

建物全体の維持管理のため、賃貸借や所有権に関わらず、入居者全体が負担する費用です。
例えばマンションの共有部として設置されている、設備の保守管理費用、廊下、通路の電気などの共同使用、共有部分の維持管理のための費用です。 

4-6.造作譲渡料

店舗の造作や設備がそのままの状態の居抜き物件の場合などで、新しい賃貸人(物件のオーナー)が依然の賃貸人(店舗の造作や設備の所有権を持っている人)に支払うお金になります。 

4-7.名義変更費用

造作譲渡を行った場合に、造作や備品を売った側が賃貸人(物件のオーナー)に支払うことになるお金のことです。
これは新たな賃借人(借りる人)が支払うのではなく、造作を譲渡して物件を退去していく前の賃借人(借りていた人)が賃貸人(貸すオーナーさん)に支払うものになります。
名義を変更する場合の費用は譲渡代金の何パーセントと決めている場合が多いのは物件ごとの金額が大きく異なるからでしょう。 

4-8.更新料

賃貸借契約の期間が終了し、さらに延長するために契約の更新をする時に賃借人(私たち借りる人)が賃貸人(貸すオーナーさん)に支払うお金になります。 

4-9.償却

預けている保証金が解約時に返金されるときに原状回復費用にかかった実費を差し引かれた金額が戻ってくることになりますが、これ以外にも費用として取られることもあります。
この引かれる金額のこと
を償却と呼ばれます。
ほとんどの場合に償却費用は契約時に定められていることが多いので、償却の言葉を覚えておいて、契約書を確認してみてどの程度の費用が必要になるのかを把握しておくといいでしょう。 

4-10.手数料

不動産屋さんを通して不動産の売買や賃貸借契約を行った場合に、その不動産屋さんに支払う仲介手数料のことで、金額は宅地建物取引業法という法律で定められています。
複数の不動産屋さんが物件の仲介を行ったとしても、一つの場合に決められてる手数料を支払えばいいことになっていますので、複数に仲介してもらったので、その分だけ多くお金が必要になると心配する必要はないでしょう。 

4-11.修繕積立金

飲食店を開店しようとしているあなたがマンションに住んでいるのであれば、説明の必要のない費用かと思われますが、マンションなどの区分所有の建物で将来の修理や修繕に備えて毎月一定額を積み立てるお金のことになります。
必要になったときにいきなり出してくださいといっても不動産の修理は高額になりますので、その時に備えてお金を残しておくというものになります。

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